ネックです。

IMG_2712.jpg 左の建国記念の77年Thunderbirdリバースモデルはマホガニー材を9層にプライしたものをスルーネックにして使っています。手の込んだ加工ですね。63~65年のオリジナルのリバースモデルも同様の構造です。


 代わってノンリバースモデルは1ピースのマホガニー材をセットネックにしています。と記すと、ノンリバの方が安価に出来るのでは?と考えられるのですが、下の画像をご覧ください。

IMG_2609.jpg          IMG_2611.jpg


 ネックを1ピースのマホガニー材で作るって事は、画像の赤線を外寸とした材料が必要になると言う事になるのです。良質の大きなマホガニー材を削って細いネックを作るって、とても“贅沢”な事です。資源を大事に扱う事が必須となった今の世の中では、この様な製造法はメーカーとして採用し難くなっていると思います。多層プライのスルーネックは長い材料が必要ですが、積層にするので1層の厚みは薄い物でも作れます。

 そして、そのネックの鳴りというか振動具合なのですが、これは明らかにノンリバの方が良く揺れます。揺れれば良いというものでも無いかのかもしれませんが、弾いていて気持ち良いレスポンスを得られるのはノンリバの方です。建国記念はどちらかと言うと“デッド”な感じがして、かなり強めに弦を弾かないと反応が悪いです。先般、持込みした広島ベース会でもこのノンリバは「レスポンスが良い」と好評でした。

 建国記念は積層になったネックの強度が高いのが災いして揺れ難いのかな?と思っています。Epiphone JapanリバースThunderbirdを持っているのですが、これはスルーネックではなくてノンリバと同様のセットネックなので、積層の建国記念よりも明らかにネックが良く揺れます。私の手持ちの3本のThunderbirdを弾き比べた限りではそんな感じがしています。

IMG_2247.jpg 昨年末に博多のレオスキ基地を訪れた際に60年代のリバースノンリバを弾き比べるチャンスが有ったのですが、短時間の訪問だったのでリバースのみを試奏したのでした。このヴィンテージの2本を同時に比較試奏したら、又違った結果となったのかも知れませんが・・・。




 実は、私のノンリバは入手時にはネックの調子がよろしく無かったです。具体的には、ネックの12フレット辺りからネック起きしていました。その為にスタッドボルトでボディーから浮いている筈のブリッジをボディートップまで目一杯ベタに下げても未だ弦高が高くて弾き辛かったです。

 このボディー付根に近い部分はトラスロッドでの反り調整が出来ないので、いつものリペアーショップに修理を依頼しました。ショップでは、5回程ヒーティングを行った後で、更に12フレット近辺の数本のフレットを抜いて、溝を一旦樹脂で埋めてからフレットのタング(足)よりも細い溝切をしてフレットを打込んでいます。これはタングを“クサビ”として、ネックを逆反りに持っていく手法なのですが、この手法は私の建国記念Thunderbirdのネック調整でも採り入れていて、調整後3年を経た今もネックは安定した状況です。

IMG_2597.jpg 今回の調整では12フレットを境界に“逆反り”にされているのが写真から分ります。これまで長い期間“順反り”になっていたという事で、今後使っている間に落ち着いてくる事を考慮してのセッティングです。1~12フレットまではストレートにセッティング出来ているので、弾きやすくて、ブリッジも適切な高さに収まっています。
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コメント
blogをご覧の方から「セットネックを作るときは反対方向にもう一本分材を取るのでそれほど無駄にはならない」と教えていただきました。
木取りの事が良く分かっていなかったのですが、なるほどそうですね。
ご教示、ありがとうございました。

とはいえ、Thunderbirdのヘッドはバカでかいので、(ギターと比べて)大きな材が必要になる事は間違いないですね。
この当時だからこそデザイン出来たヘッドなのだと思います。
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オアシス地球さん

リペア前の写真は無いのですが、リペア後とは真逆の順反り(と言うよりもピンポイントからのネック起き)だったので、“クサビ”の効果は発揮されています。
ピンポイントのネック起きはヒーティングだけでは対処が難しいようです。
このショップでは、頭の大きさは同じでも足(タング)の太さが異なる数種類のフレットを使い分けて“クサビ”の効き具合をコントロールする事も行っています。
今回の私のノンリバはオリジナルのフレットだったので、元フレットを再使用してもらっています。
この辺りの作業になると私の手の及ばない“匠”の世界ですね。

このように一度ショップに出してネックをリペアした後に再び狂ったり、リペアでも対処出来ない“ネジレ”のネックだったりした場合は、諦めて私も手放しています(泣)
へ~、そんな裏ワザがあったとは知りませんでした。
私はネックがそんな状態の時はすぐ手放してしまう
悪いクセがあるのですが(苦笑)、
何かと方法があるものなんですねえ。
Bi-Shop さん

私がリペアに出すショップは、私がどれだけストレートなネックに拘っているか分かっているので、いつもベストな方法を提案してくれます。
今回の“逆反り”セッティングも電話でのやり取りの中で決定して依頼しました。

ヘッドアングル付きのネックってとても大きな木材から削りだされるのですよね。
合理的なFenderでは、フラットヘッドしか採り入れていない訳が分かります。
ネックの調整法も色々あるんですね…
しかし改めてこう見せられると1ピースネックの贅沢な事!!!
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F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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