7月に尾道ロックンブルースフェスティバルを聴きに行った際に、米国のLynyrd SkynyrdのトリビュートバンドのLeotard Skynyrdさん(以下、レオスキさん)のベーシスト アガタさんと知り合いになっていました。そのレオスキさんが10月に東京でbassoyajiさんのバンドと対バンライブを行った際に、アガタさんは一風変わったベースを弾かれていました。

LeotardSkynyrd 1            LeotardSkynyrd 2


 このベースは英国のロックバンド The Whoのベーシスト ジョン・エントウィッスルのベース Fenderbirdのレプリカなのです。と、記すと「Thunderbirdじゃなくて、Fenderbirdとは何ぞや?」、そして「何故、米国のバンドをトリビュートしているのに、英国のバンドのベースを弾いているの?」と言う2つの疑問が沸いてくると思います。そこで、今回のエントリーではFenderbirdについて説明します。



 60年代から活躍していたThe Whoのベーシスト ジョン・エントウィッスルは彼独自のタッピング奏法で“リードベース”というジャンルを確立していました。

60年代に彼が使っていたのは、“スラブボディー”でメイプル指板ネックのFender PBGibson Thunderbirdなのですが、70年台に入るとそれに物足りなくなったのか、その2本を合体したかの様なThunderbirdシェイプのボディーにPB用のメイプル指板メイプルネックを持つベースをビルダーに作らせたのでした。これがFenderbirdと呼ばれるベースなのです。

John Entwistle 2            John Entwistle 1


 ネットでFenderbirdの画像を探してみました。ジョン・エントウィッスルが弾いているのが分る画像は、この赤(オレンジ) ボディーと黒ボディーの2本になります。ネックはFenderPBそのままなのですが、ボディーはおそらくオーダーで作らせたものに60年代のGibson Thunderbirdのパーツを組込んでいるものと思われます。

Fenderbird 7            Fenderbird 4


 そしてレオスキさんのベーシスト アガタさんが弾かれたレプリカのFenderbirdの“元”は、現在はロンドンのハードロックカフェにディスプレイされています。一見、上右の黒のFenderbirdと同じ物と思われるのですが、1弦ハイポジ廻りのボディーカット形状と白ピックガードのデザインが異なっています。

Fenderbird 5


 私の77年の建国記念Thunderbirdを弾いていて分るのですが、(PUの違いによる出音の相異は別として)マホガニーボディーを貫くマホガニースルーネックというのは、Fenderの“レスポンスの良い鳴り”を知ったものにとっては“ダル”な印象を持ってしまいます。弦振動が、ボディーとネックのマホガニー材の奥深く滲み込んだ後に帰って来るって感じです。

 ハードなタッピングで“ゴキゴキ”のベースラインを刻むジョン・エントウィッスルが、より良いレスポンスを求めて、メイプル指板のメイプルネックをチョイスした“訳”は何となく理解出来る私です。

 ジョン・エントウィッスルは2002年The Whoの北米ツアー初日のショーの前日に急死しています。下は晩年のThe Whoでのベースソロですが、Fenderbirdを進化させたStatusの彼自身のモデルをタッピングでバキバキにプレイしています。 



 この演奏動画を見ると、右肘をボディーに乗せて手首を浮かせて指板上でタッピングしています。ジョンにとっては、このThunderbirdの“翼”が演奏上必需だったのですね。右肘をボディーに押付けると、ヘッド落ちの防止にもなりますし・・・。



 さて、次回はこのFenderbirdレオスキさんのベーシスト アガタさんが弾かれている“訳”を説明します・・・。

 ※ 今回のエントリーの内容&画像にはレオスキさんのサイトから参考&お借りしたものがありますが、これに関しては、レオスキさん、そしてアガタさんに了承をいただいています。
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コメント
オアシス地球さん

生Thunder finger聞かれましたか!
記事内の画像のThunderbirdにも赤の巻き糸から判断してスイングベースが張ってありますね。
私は70年代当時は、ツェッペリンやパープル等ハードなリフのあるバンドを好んで聞いていたので、フーにはあまり興味が無かったです。
フーのギターのピート・タウンジェントはカッティングの人なので、ハードなリフの曲が無いですから・・・。
でも今聞いてもジョンのプレイは革新的ですよね。
亡くなり方もある意味カッコイイです(冥福)。
たしか87年頃の「楽器フェア」でのデモ演を目の前で見ました。
アレンビックのベースにいかにも「今張った」ロトサウンド・
スイングベースですごいイイ音でした。

Wikiで「死ぬとき何をしてたか」を知って愕然としました(笑)
たけさん

レオスキさんはバンドぐるみで、器材・衣装・パフォーマンスにこだわっておられて、最高のトリビュートバンドだと私も思っています。

私のトリビュートバンドの方は偽物器材でチマチマとやっています・・・(汗)。
レオスキさんは、皆さんとってもこだわっていらっしゃって、とても素敵ですね!
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Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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