私のFullertone JAY-BEE(通称:金フラー)のペグを工夫して各弦の鳴り具合のバランス取りを行ったのですが、入手時より少し気になっていた部分が改善とはならなかったです。その部分とは、弦を弾いた時の出音に今ひとつ“切れ”が足りないのです。立ち上がりが少し遅いというか、指と弦の間に薄紙を一枚挟んだ感じというか・・・。

 これはアンプからの出音だけではなくて、アンプレスの時にベースから聞こえる生音もその様だったので、PUを含むエレクトリックの問題では無さそうです。

IMG_1132.jpg ペグはこれまで散々とチェックを繰り返しており、弦も交換していたので、後の振動系パーツと言えば・・・。そうです、デェフォルトのブリッジを疑ってみました。(既に取外しています・・・)


IMG_1137.jpg そのブリッジをチェックしてみると・・・、分かりました。これです!ブリッジサドルです。サドルを良~く見たら、スパイラルの弦が乗っている山が少し潰れて、メッキが落ちた箇所からは黄色い地金が覗いています。磁石が付かなかったので、これはブラス(真鍮)製と判断しました。


 柔らかな素材のブラスは良い鳴りを得られるということで、管楽器はもとよりギターのパーツにも多く使われているのですが、こと、この金フラーに関しては私のイメージする振動とはなっていなかったようです。

IMG_1140.jpg そこで、ウィンテージに使用されているスチール製のサドルを入手して交換しました。ここでは拘って、フラーのデフォルトと同じ国産のミリ規格ではなくて、Fender USAの純正パーツのインチ規格のものを入手しています。ミリ規格のものはオクターブ調整ビスのネジ切が細かくて華奢なイメージがあって、好みではないもので・・・。


 このブリッジを金フラーに取付けしての出音チェックです。先ずは1弦から弦を弾いた感触は「おっ、これこれ!この立ち上がり」でした。これまでの“モンッ”としたくぐもった立ち上がりが一変して、切れの良い“コンッ”というのになっています。それから各弦の出音をチェックしたのですが、何故か4弦だけはモーンと音がコモってヌケなくて、しかも音量も下がってしまいました。

 さて、これからが時間が掛かりました。何種類かの手持ちのブリッジを金フラーに取付けしては弦を張り、出音のチェックを繰り返しました。途中結果はパスして、結果のみを報告します。

IMG_1118.jpg これが結論です!と言いながらもこのブリッジは正体不明なのです・・・。e-Bayのオークションで入手したもので、70年台のヴィンテージ物と思われるのですが、この年代の特徴の円筒形のサドルがステンレスでは無いのです。私の知っている範囲では68年頃からのこのタイプのブリッジサドルは錆びないようにステンレスとなっているのですが、取付けしたこのサドルはスチール製で錆が浮かんでいます。ネジはインチサイズの物なのでUSA製ではあるのですが・・・?


 詳細はともあれ、このサドルが音の立上りと響きが気に入ったので、このブリッジを元(Base)として細かなセッティングを行いました。最終的には1弦と3弦用サドルがスチール、2弦と4弦用サドルがステンレスの時が各弦の出音のバランスが整いました。

 デフォルトのブリッジの様に立ち上がりが悪いとどうあがいても悪いままですが、セッティング後の立ち上がりが良い状態では、そこからは指やコンデンサーでの調整で緩くにもコントロール出来るので、こちらが使い勝手が良いと言えますね。歯切れと共に出力もアップしているので、今回のサドル交換は良い事ばかりの結果となっています。

 

 最後の最後にブリッジを交換したら、これまでやってきたペグでの出音のバランスが崩れたので、再びペグにも手を加えました。

IMG_1130.jpg ペグのベースプレートはGOTOHの軽量タイプのGB640を使い、ウォームオイール(歯車)は2弦がGB640の物、そして1弦・3弦・4弦には少し重いGB9Lのウォームオイールを取付けしています。


IMG_1128.jpg ヘッド表側にのぞいたペグポストは、1弦・2弦が軽いGB640、3弦・4弦が重たいGB9Lの物としています。




 以上、この金フラーを入手以来2ヶ月にわたって長々とやってきたチェック&セッティングは一応の終了となります。結果的に入手時とは全く異なった出音となりました。デフォルトのFullertone JAY-BEEが良くないというのではありません。他でも目にする評価のようになかなかレベルの高いベースだということに異論は無いのですが、元々このフラーを入手する際に手持ちのパーツを持込んでオーダーしてみようと考えていた所からのスタートだったので、入手後にそのように自分で色々とやってみたというところです。

 これまで金フラーにやってきた事をザックリと説明すると、
 ローの豊かな弦振動をそのまま受け止めるように、デフォルトの明るめの印象のリンディーのPUをダンカンアンティクティーに交換。
 3~4弦のペグを重たくして、コンプ感をプラス。
 ブリッジサドルを交換して、音の立上りとバランスの改善。
と、なります。

 時間は掛かったのですが、自分なりに気に入ったベースとなったと思うので、7月8日(日曜日)に広島で行われる、べーさん主催の《第二回広島 ベーシストの会のオフ会》に持込みして、他のベーシストからの評価を受けてみようと考えています。べーさん、よろしくお願いします。
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コメント
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コメント欄にフラーのお問合せをされた方、再び非公開コメントでメルアドをお伝えいただけると、ご返事を致します。
よろしくお願いします。
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takeさん

やっと自分なりに気に入ったものになりました。
今日はこれから、広島でのベース会にこれを持込みして、多くのベーシストの評価を仰ごうと思っています。
楽しみの様な・・・、少し怖いような・・・(汗)。
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たけさん

一本のベースに2ヶ月も掛けているようでは、ルシアーの資格は無いですね(笑)。
あのPB、いかれましたか!仕上がりに興味があります。
又、結果をお伝え下さい。
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meso0628さん

ラベラのクォーターラウンド弦、ますます試してみたくなりました。

meso0628さんは、このベースが試奏品の時に弾かれているのですよね。
その時は“耳に明るくコーンと鳴渡る”という感じだったと思いますが、今は“腹に鈍くゴンッと響く”となった感じでしょうか・・・。
低い側に力強いキャラになっています。
No title
お疲れ様です...^^
いつもながらF-nieさんのこだわりには感服します、さぞお時間のかかる作業だったと想像されます(笑)
これからも金フラーがF-nieさんのよきパートナーとなるといいですね!
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良いですね~。私のJBも一度F-nieさんに診てもらいたいです!ってルシアーみたいですね♪さて、結局先日の最初のPBを買ってしまいまして、ローアクション化を試みてます。今プレック行ってます・・・ま、私はコレクターではないですし(言い訳・・・)
なるほどー、Ken Smithのハーフラウンドはそんな感じなんですね。
うちのフラーとも合いそうな気がするので、今張ってる弦がもう少しヘタってきたら試してみます。
ラベラのクォーターラウンドはドゥンって感じに中低域が良く出てくれるので、指弾きすると気持ち良いですよ。
フラーにラウンド弦を張ると、楽器自体の鳴りに弦が負けてる感じがするんですよね。

カスタマイズする前のF-nieさんのフラーの感覚はまだ覚えているので、カスタマイズしてどれぐらい変わったのかもとても気になります。
meso0628さん

フラーは“イジリ甲斐”のあるベースというのはmeso0628さんも同感のようですね。
Ken Smithのハーフラウンドは、ハーフラウンドという仕様から感じられる[フラット弦とラウンド弦の中間]というイメージではなくて、独特なゴンッという剛性感のある出音で(癖はあるのですが)私は気に入っています。
ラベラのクォーターラウンドというのも良さげですね。今度、試してみます。
meso0628さんもお感じのように、フラーはとてもよくネックが揺れるので、柔な弦では暴れてしまいます。
フラットやハーフラウンド弦のように弦の腰が強い方がマッチすると私も思います。
確かにフラーはちょっとしたバランス変更がすぐわかるので面白い反面、ベストの調整は難しいですよね。
でもほんと改めて記事を読み返してみると、F-nieさんの探究心と拘りは凄いですね。

僕もF-nieさん程ではないですが、ネックの反り具合を微調整したり、ストラップピンをロックピンにした後にやっぱり通常のピンに戻してみたり、ピックアップフェンスとブリッジカバーを着けたり外したり…2ヶ月位細かい部分をいじり続けてようやく落ち着いてきました(笑)

Ken Smithのハーフラウンド張られてるんですか!どんな音になってるのかすごく気になります。
最近ハーフラウンド弦に興味津々で…ちなみに僕は今ラベラのクォーターラウンドっていう弦を張ってます。
フラットワウンドの芯の太さがありつつ、ラウンドワウンドに近い演奏性で楽器自体の振動にも負けずにとても良いバランスで鳴ってくれます。
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meso0628さん

meso0628さんもフラーをお持ちならばお分かりになると思うのですが、フラーはとてもネック&ボディの鳴りが良いので、ちょっとしたパーツの交換がリニアに音の変化として表れるので楽しいです。
逆にパーツの選定を誤ると悪くなるのですが・・・(汗)。
そして弦の良し悪しも直ぐに音に表れるので、楽しくもあり、選定が難しくもあります。
私はいつものKen Smithのハーフラウンドを張っているのですが、meso0628さんは何をチョイスされたのでしょうか?
No title
いつも楽しみに拝見していますが、久しぶりにコメントさせていただきます。

本当に凄いこだわりですね。サドルの素材による出音の影響なんて今まで考えた事も無かったので、とても勉強になります。
僕も自分のフラーのセッティングは細かい所をチョコチョコいじっているんですが、少しでも自分の理想に近付くと今までよりも楽器に愛着が湧きますよね。

最近はこの楽器に合う弦を探していたので結構頻繁に弦を変えてたんですが、いくつか試してみてやっと納得のいく弦が見付かりました。
弦の種類を頻繁に変えちゃうとネックに良くないのはわかってたんですけど、楽しくてやめられなかったです(笑)
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オアシス地球さん

もちろん毎日いじくっていた訳ではなくて、じゃあ次は何をどうしようか?という感じで楽しみながらやってみました。
プロショップではなくて、納期に追われることの無いアマチュアですから、時間はたっぷりとありますし・・・(笑)。
今回得た色んなセッティングのノウハウは他のベースにも流用出来るので、その意味でも自分でやってよかったです。
なにせ、自分の好みの音は自分でしか分からないですから。
スゴイ!
サドルの素材にまでこだわるとは!
私だったら出音の違いの原因がそこだとは
絶対突きとめられません・・
それに一度決着したペグにまで再度手をつけるとは!
読んでるだけで気が遠くなってきます(笑)
でも、やるだけやった充足感というのは大きいですよね。
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べーさん

こちらこそ、よろしくお願いします。
ペイズリーも持込みしますね。
No title
F-nieさんには感謝でいっぱいですww
楽しい会になるように頑張ります!!
当日よろしくお願いしますww
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F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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