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 これは左から61JB66JB72JBのナット付近の画像です。ナット部での1~4弦の中心間の寸法を測定すると、61JB-30㎜、66JB-31.5㎜、72JB-27㎜となります。

 実は私は真中の66JBのナットの溝切の状態が気になっているのです。ナット1弦の溝切が指板サイド側に近くて、実際演奏していても1弦にビブラートを掛けると、弦落ちしてしまいます。ということで、66JBのナットの溝調整を行いました。今回はオリジナルであろうと思われる既存のナットに敬意を表して(?)、ナットを交換するのではなく、溝を埋めて再び溝を切る事にしました。

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 4弦の溝は位置も深さもOKの状態なので、他の1~3弦の溝を埋めることにして4弦の溝や指板をマスキングしました。そして1~3弦の溝にエポキシパテを充填して一晩置いて硬化を待ちました。

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 使用したエポキシパテはセメダインの金属用の用途のものですが、もっと良い物を探しています・・・。パテが硬化後にマスキングを外して、はみ出たパテを削って軽く整形しておきます。 

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 4弦と1弦を張って、指板サイドと弦の側面が同じ寸法となる位置に鉛筆でマーキングします。今回のその寸法は3㎜となりました。

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 1弦の溝を彫ります。2弦、3弦を張って弦と弦の側面間の距離が均等になる位置にマーキングします。今回の弦間の数値は8.5㎜でした。

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 そして各弦の溝を彫りこんでいきます。丸ヤスリは1~2弦はストリングガイドへ、そして3~4弦はストリングポストに向かって傾きをつけて彫ります。

 ある程度の深さまで掘り込んだら、弦を張ってチューニングをします。そして2フレットに弦を押さえつけて、1フレットと弦の下端にほんの少しの隙間が出来るまで、何回もナット彫りこみ→弦張り→チューニング→隙間の確認の作業を繰り返します。その間、開放弦でのビビリの状態もチェックします。ビビリ始めたら溝の彫りこみを中止する場合もあります。

 この様にして各弦と1フレットとの隙間が均等になり、同感覚で弦を押さえつける事が出来、なおかつ開放弦でビビルことが無い深さまで、ナットを彫りこみます。

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 仕上として弦を外して、ナット全体を整形して、パテの部分に薄く瞬間接着剤を塗布してナット調整は完了しました。結果としてナット部の1~4弦の中心間の寸法は30.5㎜となりました。

 この状態でプレイすると弦落ちの心配が無く、ローポジで弦が抑え易くなりストレスの無いプレイが出来る66JBとなりました。
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コメント
Youtaさん
はじめまして。
ちょっとの溝埋めなら瞬間接着剤も使えますし、牛骨を削った粉と瞬間接着剤を混ぜてもOKですよ。
ケース・バイ・ケースで使い分けてみて下さい。
もちろんナットを交換するのが一番確実なのですけど・・・(笑)。
又、コメントをお寄せ下さい。
初めまして。F-nieさんのブログでエポキシパテでナットの補修ができることを知り、早速自分でも試してみました。手持ちのWarwickのナットを牛骨に替えたんですが、どうも溝を掘りすぎたみたいでちょっと困っていました。パテを使った補修の結果はバッチリです。WarwickのナットはFender用よりも大きくて厚みがあるので、最初から作り直すとなると非常に面倒くさいのでためらっていたんです。パテで補修ができて大変助かりました。どうも有り難うございました。
このブログに投稿する必要が無かったら、リペアもサクサクと出来るのですが、「おっ、今の工程を写真撮らなくちゃ」と、なかなか大変です(汗)。
でも、このように記録しておくと、後々自分でも「あの時、どんな事したかな?」と確認できるので良いですね。
今後も分かり易い、リペア投稿に努めます(笑)。
あと77年あたりがあると、オールラインナップって感じですね。リペアに関しては超わかりやすい&安心感がありますね!さすが!
溝は横にズレただけで、弦は元々の牛骨ナットの上に乗って弦のテンションがかかる状態で、パテは側面の隙間を詰める状態となっているので、鳴りへの影響は私は感じませんでした。
ただ、やはり牛骨よりパテが硬度が低いので、本文に書いたようにもっと良い物を探しています。
以前リペアショップでナットの溝埋めをしたギターがあったので聞くと、樹脂で埋めているとの事でした。今度どんな樹脂なのか聞いてみます。

溝切寸法の弾き心地への影響は大ですよ。今回の30.5㎜の66JBと27㎜の72JBではかなり異なります。どちらが良いという事ではなくて、好みになるのですが・・・。私はPBも弾くので溝切は弦落ちしない程度でなるべくネック幅いっぱいのものが好きです。
鳴りは変わらなかったんですかね?
ナットは重要とよく聞きますけど・・・。エポキシパテじゃ無くて良さそうな物、歯科医が使っているのがよさそうですよね。光?を当てて硬化させて歯みたいになるやつ。入手できなさそうですけど。
それにしてもあらためてナットの溝きりの寸法の数字をみると弾きやすさなどいろいろ想像できます。
ネック幅だけでなくナットの溝きり寸法も弾きごこちにかかわってくるのでしょうね♪
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Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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