DSCF9498.jpg 一旦は私の手元に来たのですが、熟考の結果そのまま手元に残す事にはならなかった可哀そうなベースの話です。こちらのヘッド裏の写真でメーカー、機種をご判断下さい。イニシャルトークでは“S”とします。そして私はこの固体以外の“S”は弾いた事は無いので、あくまでこのベースについてのみの話と断っておきます。


 この“S”ブランドにおいての使用材は、ボディはマホガニーバックにトップは様々なエキゾチックウッドが貼られて、ネックはボルトオンというのがベーシックなもののようですが、私が入手したベースはボディバックがライトウェイトアッシュ、そしてセットネックというスペシャルな仕様でした。

 アンプからの出音はその材とネック組込みのイメージのまんまというもので、音の立ち上がりが良くて、とてもサスティーンの長いものです。各弦の音の分離も良くて和音を弾いても綺麗に響きます。と記すと「なーんだ、良いベースじゃないの?」と言うことになるのですが、はい確かに良いベースなのですけど、私にとってはこの美点が好みとは異なっていたのです。

 音の出具合を細かく表現すると、立ち上がりはとても早いのですが、そこからは弦振動はボディとネックがセットネック構造によりしっかりと一体となったベース全体に吸収されてしまう感じで、出音はリミッターが掛けられたかのように一定値以上には上がりません。さらにその後はボディとネックにたっぷりと吸収された弦振動のエネルギーが弦に戻ってきて長いサスティーンとなるのです。4~5のロー弦の音質は、は70年代のへビーウェイトアッシュの如く硬く重たいものではなくて、小奇麗なローとして響くものです。

 リミッターを介した様な出音なので「粒が揃わなくて・・・」とお悩みの方にはとても向くのでは?と思うのですが、常々「このフレーズはわざと粒立ちに変化を付けたい、そしてここはベーアンがビリビリするほど唸らせたい」と考えてベースを弾いている私にとっては、その端正でまとまりの良い出音が物足りなく感じたという事なのです。

 ただ、この“S”ブランドにおいてベーシックなマホガニーボディにボルトオンネックの仕様だったら、おそらく印象は変わると思うので、将来チェックする楽しみとしておきます。

 いゃー、本当にベース選びって難しいですね。この度の“S”も入手当初は「なかなか良いな」と思って弾き始めたのですが、その当初に感じた美点が最終的にはマイナス点になったのですから・・・。毎回、勉強です。
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コメント
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nyakkeeeさん

nyakkeeeさんの持っているベースのラインナップを見ると荒馬揃いですよね(笑)。
ムスタングもあるし・・・(笑)。
私、以前白馬の王子様に憧れてFoderaを手にしたのですが、直ぐに振り落とされました(痛)。
No title
あら。意外?な誘惑に負けて?しまったんですね。
ワタシも完全に荒馬しか受け付けないカラダです。
ってそんなに白馬に乗ったこともありませんが...(苦笑)
No title
suzuboさん

出来過ぎたセットネックに色気を感じなかったという事かもしれません。
suzuboさんのボルトオンの“S”を弾いてみたいものです。


shinmei_tさん

馬場で白馬に跨るより、荒野で荒馬を乗りこなす方が楽しいというところでしょうか?
腰高さは私も感じました。
それにしてもshinmei_tさんのところの様に新規導入ベースで盛り上がりたかったのですが・・・(汗)。


マチャさん

セレブな美女は声も綺麗だったというところでしょうか?(笑)。
機会があればチェックしてみてください。
細かなところなのですが、ブリッジでの弦間が18mmというのも弾き辛い点でした。
細身のスタイルもどうも苦手な私です(汗)。
こだわりですね
やっぱりF-nieさんのこだわりは凄いですね
僕のはボルトオンですけどそこまでこだわって弾いていないですね(汗)
F-nieさんが言われる部分は良く判ります
やっぱり最後は好みの問題ですかねぇ
No title
>その端正でまとまりの良い出音が物足りなく感じたという事なのです。
ここにつきますね。暴れてくれないんですよ。いい緩さがなくて優等生なかんじ。弾き手の入力を殺してしまう気がします。あとわりと腰高な音がするベースが多いかな。私の好みとは違うのかも。
No title
美人は飽きる・・・みたいなもんでしょうか。
美人にもいろいろですけどちょっと個性的な美人が良いですもんね。
いつか機会があれば楽器屋でSを弾いて見よう思います e-291
No title
たけさん

検証というか、あくまでイメージなのですが・・・(汗)。
でも、ディタッチャブルネックのFenderでは、「このベースは4弦ホーン部が鳴る」とか「ネックが揺れる」とか感じる事があるのですが、この度の“S”は全てのパーツが均等(かつ上品)に振動する感じがしました。

リミッター的な効果は場合により有効な時もありますよね。
それと最近はこの“S”ではパワーアップしたPU掲載モデルもあるようで、これはこれでボディの振動以上にPUで鳴るのでは?と興味が沸くところです。
No title
なるほど・・・
しかし、このどうしてリミッターがかかったような音になるかの検証がすごいですね!
私も弾いてみたい!
リミッターは好きではないですが、それっぽい音は好みです。
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F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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