随分長い間リペアショップに預けていた68Tele Bassが先日帰ってきました。今年の1月に出していたので、半年振りの退院(?)となりました。これはそんなに大掛かりなリペアを施したのでは無くて、ショップ側のやむない理由だったのですが、ショップからその理由を聞いて理解していたので、こちらとして不満や不安を覚えてはいません。

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 で、そのリペア内容ですが、他のベースでは絶対に行なうことの無い内容でした。もったいぶらずに説明します(笑)。私の68Tele Bassは上の画像の通りペイズリー・レッドの仕上げになっているのですが、実はこの仕上げならではの問題点が有るのです。

 それはこのペイズリー・レッドの仕上げは、先ずボディに貼ったペイズリー柄の壁紙(?)の上に厚くポリウレタン皮膜が塗ってあるのですが、経年変化により収縮性の異なるこの壁紙とポリウレタン皮膜との食付きが悪くなって浮きが出たり、皮膜にクラックが入ったりしているのです。

 私の68Tele Bassは全体としては状態の良い方だと感じているのですが、ご多聞に漏れず皮膜にクラックが発生していました。ただの裂け目だけならまだしも、箇所によればL型にクラックが入って角部がめくれて、ウエスでベースを拭きあげる際に引っ掛かりを感じていました。これではいつかは皮膜を剥がす事になりかねないと考えて、いつものリペアショップ北九州市小倉のクルー・スラットに預けたのでした。

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 ショップの判断によると、やはりこのままでは将来に不安があると言う事で、処理方法を検討してみますとの返答の後、数日を経て連絡がありました。その検討したベストな処理方法とは、めくれた皮膜をクランプで押さえながらクラックにクリアーラッカーを流し込んで、裂け目同士を接着するという方法でした。

 塗り込む剤はウレタンも試したけれど、ラッカーの方が作業性・仕上がりが良好との事、そしてそのラッカーも粘度を調整しなければ、濃すぎるとクラックに入っていかないし、薄すぎると接着性が悪くなったり下地の壁紙まで染み込んでしまったりという難易度の高い作業となったようです。接着処理後に再び浮き上がる事もあったようで、経過を見る意味でも仕上がるのに時間が掛かったようです。

 このように一つ一つのクラックに細心の注意を図りながらの作業なので、ボディ全体に発生した無数のクラック全てを処理するにはかなりの工賃が掛かるという事で、ワースト10本のクラックに限っての作業をお願いした私です(笑)。

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 戻ってきた68Tele Bassをパッと見ても何処がどうなったのかは分かりにくいのですが(汗)、良くクラックをチェックしてみると「なるほど、此処か!」とうなずく箇所が有ります。その箇所は接着処理箇所をコンパウンドで磨いて有るので、その白い粉がクラックに少し付着しているので分かるのです(笑)。それほど仕上がりは自然で他の処理していないクラックとの相違は無いのですが、確かに以前あったメクレは収まっています。

 どちらにせよ、将来に亘ってこれ以上皮膜が収縮しない保証は無くて、保管・使用する環境や扱いには細心の注意が必要となる仕上げには変わりないのですが、今回の処理で直ぐに状態が悪くなっていく状況は避けられたと感じているので、今後も大切にこの68Tele Bass ペイズリー・レッドを愛でていきたいと考えています。
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コメント
No title
Bi-Shopさん

クルー・スラットのコダワリは半端じゃないです。
例えばピックガードを止めるインチのビスだけでもネジ頭の微妙な形状違いを何種類かオーダーして揃えています。そしてその材質もニッケルとステンが選べます。
「無いものは作る」という精神で、ビス一つのオーダーも可能です。

私がリペアに持込んだ時は最低でも一時間位は、リペアー方法について話し合います。
こちらの想定外のリペアー方を提案していただいた事もあります。
そして、その後の電話のやりとりにもしっかりと対応していただけるので、いつも安心してお任せしています。

私にとって、最後の駆け込み寺ですね(笑)。
クルースラットさんといえば
昔若かった頃(爆)ギターマガジンとかの広告で「九州になんかすごい店がある」って皆で話していたのをふと思い出しました。
初めてサイトを拝見して……やっぱりすごい店でした。
個人的にはハードケースのエイジド加工がツボです(爆)
No title
nyakkeeeさん、いらっしゃい。
コメントありがとうございます。

私もnyakkeeeさんのブログをチェックさせていただいていました。
なかなか素晴らしいベース群をお持ちですね。

次回エントリーの調整法はオリジナルパーツを活用したものです。
nyakkeeeさんのTele Bassは既に改良がなされているので、参考にはならないかも?ですが、ご覧下さい。

今後ともコメントをよろしくお願いします。
No title
はじめまして!shinmeiさんblog経由でいつも拝見させていただいております。68テレベ・エントリー再開!のタイミングで初コメントさせていただきます。ウチの68テレベは素性の良いコではありませんが(笑)、とても気に入っています。次回エントリーも楽しみにしています!
No title
卍くん

いやー、工賃はしっかりとお払いしましたよ(笑)。

とは言え、工賃とは別な部分でTele Bassならではのセッティング方を伝授していただきました。
次回エントリーをお楽しみに・・・、と言ったって卍クンはTele Bassを持っていなかったね(汗)。
No title
さすがクルースラット♪
儲けよりも出来具合重視!

ん~職人♪
No title
べーさん

通常の塗装のTele Bassならともかく、このペイズリーの仕上げはとてもデリケートです。

音の方もデリケートな弾き方が求められます。
Tele BassのPUはシングルポールピースなので、弦を強く弾き過ぎると頭の音が一瞬消えて無くなってしまいます(汗)。
ただ、その消えるギリギリの加減で弦の振動をコントロールすると、ズボッという気持ち良い潰れ具合が表現出来ます。
オリジナルのPUは上記の傾向が強過ぎ、かつ音が細くて使い辛かったのでダンカンのSCPB-2に載せ替えているのですが、それが先日のライブでの音です。
現代風なサウンドに向くとは言い難いのですが、R&BやR&Rにはとてもマッチすると思います。
TLベースって、デリケートなんですね・・


難しいがゆえに、愛着がわくのかもしれませんが・・



今まで、ハムのTLベースしか弾いたことなかったんですが、シングルもアジがありますよね。

かなりいい音してましたぁ~
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Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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