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 PB用のスプリットコイルのPUならば、コイル毎に高さ調整を行う事により、各弦の音量バランスを取る事が可能です。4弦のJBではPU高さ調整で何とか妥協点を得られるのですが、これが5弦のJBでは完璧には無理と言ってもよいと思います。

 入手後に様々な調整を行ってきた5弦のVestax BV-Ⅴもご多分に漏れず、1と5弦で音量を揃えると2~4弦のどこかでは音量が下がっていました。

 これまではこのようなケースでは、別のPUをバラして取り出したポールピースを電動サンダーで削ってスライス状にした磁石を音量の小さな弦のポールピースに貼り付けて、弦に近付いた疑似ポールピースで音を拾うという方法で対応していました。

 ただし、この加工がなかなかに大変で何か他に使えるものはないかとアンテナを広げて探していたところ、「これはどうかな?」と思うアイテムを入手したので試してみました。



IMG_4700.jpg それは磁力の強いネオジウム磁石です。様々な規格があるのですが、ポールピースとほぼ同径の5mmφで、規格上の厚みは0.5mmと1.0mmの2種類を入手しました。画像の両サイドはそれぞれを10枚重ねたものです。


 ノギスで厚さを実測しました。1枚では誤差があるので10枚重ねての測定です。

IMG_4711.jpg 規格厚0.5mmは10枚で4.9mmだったので、1枚は0.49mm。


IMG_4708_20210423093801e24.jpg 規格厚1.0mmは10枚で8.2mmだったので、1枚は0.82mmとなっています。




 各PUの出音が1弦と5弦で音量が揃うようにPU高さを調整した後に、このネオジウム磁石を出力の弱い弦のポールピースに貼り付けて、音量バランス取りを行いました。先ずは1.0mm厚を試したのですが、これは磁力が強過ぎて貼ったところが飛び抜けた出音となり使えなかったです。

 次には0.5mm厚で色々なパターンを試したのですが、結果的には両PU共に2~4弦のどちらも高音弦側のポールピースに1枚ずつの貼り付けで、各PU単体でも両PUのブレンドでも各弦を弾いた時の音量が揃っています。

IMG_4897a.jpg         IMG_4899a.jpg


 実はこの「各ポールピースの高音弦側への貼り付け」というのが“ミソ”です。微妙な違いなのですが、同一弦のポールピースでも高音弦側の貼り付けでは高域成分が、低音弦側では低域成分が増していました。ネオジウム磁石の強い磁力の影響を受けた為と思われます。

 これに関連して隣接した弦の音色にも変化があり、例えば4弦の5弦側ポールピースへの磁石貼り付けでは、5弦の出音が幾分かパワーアップして太くなっていました。私は現状以上に5弦の太さを求めていなかったので、4弦からみた高音弦の3弦側のポールピースへの貼り付けとしています。

IMG_4904.jpg 音量バランスが取れたのを確認後には、ポールピースに極少量の瞬間接着剤を付けてネオジウム磁石を貼り付けています。接着剤無しでは指先が触れるとズレたり、近付いた弦に磁石がピョコンと飛び付いたりしてしまうので・・・。


 更に細かな点ですが、磁石を接着する前後の出音を比べると、接着後は該当する弦の出音が若干タイトになっています。接着前は振動する弦に引き寄せられてポールピース上で磁石が微妙に暴れる為と思われます。

 接着後はプレイ中に磁石が取れる事は無いのですが、磁石を取り外す時にはラジオペンチの先端に磁石を咥えて、引っ張るのではなくて捩じると簡単に接着が剝がれます。

IMG_4912.jpg 各弦の出力バランスが整い、これまで小さかった2~4弦の音量が上がったので、ベース全体としての音量もアップし、全弦の発音の立ち上がりもスピーディーになっています。


 なかなかに良い結果が得られたので、別のベースでも音量バランスが気になれば試してみようかと思います。



 前述の如く10年前からスライス磁石を作ってきたのですが、その加工に苦労していたので「どこかのメーカーが薄い磁石を作ってくれないかな?」とずっと思っていました。1mm厚のネオジウム磁石は少し前から見掛けていたのですが、0.5mm厚は最近入手できるようになっています。願わくは0.3mm厚があればベストなのですが、高望みですかね?

 勿論、磁石メーカーはベースのPUのポールピースに貼り付ける事など想定はしていないのですが、私としては「やっと時代が追い付いてくれた!」と受け止めていて、嬉しく感じています。



 追記 : 更なる好結果を求めて、この後に0.8mm厚の磁石を入手して、3弦のポールピースに貼り付けしました。ポールピースの飛び出し具合が指板アールに近づいて、出音のバランスが最良になっています。各弦を同じタッチで弾くと同じ音量となるので、(各弦の音量が揃いやすい)アクティブ回路をオフにしてパッシブで使ってもノンストレスで弾けるようになっています。

IMG_4917a.jpg         IMG_4919.jpg
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コメント
244さん

ネオジウム磁石はクロームメッキが施されているので、削れないですね。
又、メッキが剥がれてネオジウムそのものが現れたら、直ぐに錆びてしまいます。
今はメーカーが0.3mm厚を作ってくれるのをじっと待っています。
0.5→0.3mmの加工ならスライスより削ったほうが早そうですね!
丁寧なご説明ありがとうございます。
やってみます(^_^)
マチャさん

以下は私の行なったネオジウム磁石の取り付け方法です。

PUの高さ調整をして、4弦ベースなら1と4弦の音量を揃えます。
音量の小さな弦のポールピースに磁石を貼り、音量バランスの取れる貼り付け箇所を確定します。
磁石はポールピースに近付くと勝手に表裏ひっくり返ってくっつきます。
くっついた磁石を磁極が逆にならないようにそのままの状態で指でスライドさせてPUから取り外して、別所に置いておきます。
瞬間接着剤(普通の低粘度タイプでOKです)を爪楊枝の先に1ミリほど付けて、それをポールピースの中心に2ミリ程の円に薄く塗り拡げます。(付け過ぎないように)
磁石をポールピースに貼ります。
接着剤は数秒で硬化するので、指先や爪楊枝の根元で磁石のズレを直ちに修整します。

ズレたまま接着されたりして磁石を取り外す際は、ラジオペンチの先端に咥えて捩じるとピッと剝がれます。
ペンチを強く握りしめると磁石が割れるので、コントロールが必要です。(←私、一枚割りました 汗)
ポールピース上に残った接着剤はカッターの先で周囲を傷めないようにある程度剥がして、残りはアルコールやシンナーで除去します。

ネオジウムはとても錆び易いので、クロームメッキされているとはいえ、演奏後は汗を拭きとる等のメンテが必要です。

以上、私としては好結果となったので、マチャさんもお試しください。
久しぶりに「やってみたい」と思うチューンですね。自分でスライスするのはハードルが高くてやる気になりませんでしたが0.5mm厚が売っているとなると買うしかない笑
接着剤は何を使っているか教えてもらえませんか?
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F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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