私のメインアンプのAmpeg SVT-VRですが、使いこなしていく間に少々不満な点が発生してきました。このSVT-VRは70年代のSVTのリイッシュと言うことで、当時のコントロール部を周到しているのですが、ボリュームが一つしかないのです。これに比べると以前試奏したAmpegSVT-CLは、この点は現代的にアレンジしてあって、入力ゲインとマスターボリュームの2ボリュームが有り、音造りの点で懐が広くなっています。

 分かり易く言うと、SVT-VRはトーン部で作った一つの音を大きくするか小さくするかの調整しか出来ないのです。もちろん音量を上げると荒々しさが顔を上げてきて、それはそれで迫力が有るのですが、ボリュームを絞った小音量の際は結構線が細くなったりするのです。さらに説明すると、SVT-VRの荒々しさは大音量時のパワー管の歪みが要因で、プリ部の信号はクリアーにスルーするという事になります。

 これまで小音量時はベースEQをブーストして太さを加えていたのですが、これをSVT-CLの様に2ボリューム化して、入力時にプリの真空管の歪を加えて、ファット化出来ないかと今回思案しました。要するにプリ部でブーストしてパワー部は絞ると言う事です。

 先ずは、回路のチェックです。SVT-VRの回路図はこの様になっています。赤線でチェックしたVOLUMEはプリ部に設置されています。ここで設定した信号がその大きさのままにパワー部に注がれます。

c.jpg


 そしてこちらはSVT-CLの回路図です。SVT-VRのVOLUMEとほぼ同じ位置に有るのが入力のGAINコントロールでパワーアンプの前段にMASTERボリュームが設置されています。

a_20071108180713.jpg


 この2つの回路図を比較チェックすると、SVT-VRのプリアウト~パワーインの間(エフェクトループ)にボリュームを噛ませばマスターボリュームとして機能する事が判ります。こうすれば入力ゲインを上げてプリ部で歪ませて、マスターボリュームを絞って小音量でも音を膨らます事が出来る筈です。

2007_1106島田0042 さて次はそのマスターボリューム調整を何で行うか?と言う事になります。元の信号のゲインを絞る側で使用するので、パッシブのボリュームポット1つを回路に加えても良いのですが、ちょうど部屋に転がっていた(!) BEHRINGERPREAMP BOOSTER PB100を使ってみました。増幅器(↑)で音を絞る(↓)という逆転の発想です。エフェクトのセンド&リターンの位置にこれをセットして、下画像の様に通常は9時の位置で使用していたSVT-VRのボリュームを12時迄上げて、逆に左画像のPB100のゲインはMINの位置に下げて試奏しました。ちなみにPB100のゲインはMINでも音量は“0”とはなりません。
 

2007_1106島田0039      2007_1106島田0038


 その結果は予想通りのものとなりました。グッと音に深みが増しています。PB100のゲインはこれ以上絞れないので、より音量を下げようとするとSVT-VRのボリュームを絞る必要が有るのですが、ツマミを10時の位置まで絞って小音量としても以前の同音量よりも明らかに異なる充分な太さが得られます。

 付加的なメリットですが、これまではフルパワー対応の受け皿で信号を待っていたパワー部への入力を絞ることになるので、ゼロシグナル時にスピーカーから聞こえるノイズも減少しています。

 エフェクトループにブースターを挿入して、マスターボリュームとして音量を絞るという発想は上手くいきました。実際に先日のミュージカルの練習では小音量でも充分に太い音でした。必要に応じてこの使い方を活用していきたいと思っています。

 1ボリュームのアンプをお使いで、歪具合のコントロールでお悩みの方はこの方法を試されたら如何でしょうか?1ボリュームのベースアンプっていうのも最近は希少でしょうけど・・・(笑)。
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コメント
shinmei-tさん
インプット前にサンズアンプ等で膨らませた音より、プリ部の真空管の太さの方がより“らしい”ですから。
このSVT-VRは小音量時には以外と線が細かったりしたのですが、この方法で改善されました。
もちろん大音量時にはこのブースターは不要なのでスルーしています。
むむー、素晴らしく頭の柔らかい発想。私は別段そういう必要性にかられていませんが、その聞き比べはしてみたいですね。参考になrました。
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