Gibson 64Thunderbird revers Ⅳは現在ギターメーカーでフレット打ち替えを行っています。その間イジるベースが無くなり手持無沙汰状態となっていたので、何か未完成でイジる事ができるブツがないものかとあれこれ物色していたのですが、ありました!好物件が(笑)

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 この一見するとヴィンテージと思しきThunderbird Ⅳは、実は国産ESP製なのですが、それを前オーナーがこだわりを持ってヴィンテージ風味に仕上げられたものです。その現状をサクッと見てみましょう。



 ボディー形状
IMG_2231_20160823202643ca6.jpg ボディー4弦側が“いかり肩”なのはヴィンテージThunderbirdをそっくりコピーしています。76年の建国記念モデルやEpiphone-Japanは“なで肩”なので、これらは私の頭の中では「ちょっと違う」となってしまいます。


 塗装
IMG_2232.jpg 塗装は、ラッカー仕上げのヴィンテージThunderbirdとは異なりウレタンなので、塗膜は硬く感じられるのですが、既にびっしりとウェザークラックが発生しており、ヴィンテージ感は十分に出ています。


 ピックアップ
IMG_2235_20160823202710122.jpg ESPオリジナルのピックアップはヴィンテージよりも高出力ですが、現行USAやEpiphone-Japan程にブーミーな音色ではないように思います。メタルのピックアップリングが付いています。


 ピックガード
IMG_2236.jpg 私が入手時には既に各所のパーツが交換されていたこのベースで、最もお金が掛かっていると思われるパーツがこのピックガードです。何と60年前半の本物のGibson Thunderbird reversのヴィンテージ・ピックガードです。


 資料によると、Thunderbirdのreversモデルは1963年~65年の間に約1,000本が製造されているので、ピックガードも同じく1,000枚あるという事になるのですが、その1,000枚の内で今リペアに出している64ThunderbirdとこのESP Thunderbirdに付いている2枚のピックガードを私が持っているという事です。

 上記のように、このピックガードを単体で見つける事はとても困難で、仮にe-Bay等で見つけたとしても今回このベースを入手した程の価格になると思います。ピックガードに汚れ・割れ・欠けがある事で、このベース本体の製造年をグーンと引き下げて見せる効果があります。サムレストは前オーナーの手製のようです。

 ブリッジ
IMG_2238_20160823202712410.jpg ESPのデフォルトの3点支持のブリッジが、テールピースとブリッジのセパレートタイプに交換してあります。テールピースはヴィンテージと同形状のコピー品ですが、ブリッジはオクターブピッチ調整シロの少ないヴィンテージ・ブリッジの弱点を解消する為に、サドルの可動範囲が大きくなった対策品です。これは米国でセット販売されているものを輸入したものと思われます。良く見ると元のゴールドメッキを落してニッケルメッキに見せています。


 ブリッジとリアピックアップ間に弦ミュートのスポンジを貼りつける銅板のプレートがありますが、これも前オーナーの手製のようです。

 ボディー裏面
IMG_2240.jpg ボディー裏面の塗装は、表面と同じサンバーストではなくて、濃いシースルーブラウンなので分り辛いのですが、ヴィンテージThunderbirdと同様にネックヘッドからボディーエンドまでを積層材が貫くスルーネック構造となっています。木材は当然、マホガニーが使用されています。


IMG_2239.jpg 塗膜が硬いウレタンなので、光の当たり方によって引っ掻き傷が白く目立ちます。


 ヴィンテージThunderbirdには4弦側のボディー裏にコンターカットがあるのですが、このベースにはありません。他の箇所は良くコピーしているのですが、ここは残念なところです。

 ネックヘッド表
IMG_2242.jpg トラスロッドカバーが、これも米国で入手可能なGibson金ロゴのカバーに交換されています。


 ネックヘッド裏
IMG_2251.jpg Thunderbirdの“勲章”と呼ばれ、10本に8本の割合で見られるという噂 (嘘です・・・笑) のクラック補修跡があります。クラックの左右で段差があり、こってりとボンドが盛られたアバウトな補修跡は、(日本国内の補修ですが)アメリカンな仕事に見えて、これはこれでOKとします(苦笑)。補修後にクラックが進行しているようには見えないのと、ヘッド表側にはクラックが及んでいないので、ひとまず安心はしています。


 ヘッド裏のシリアルナンバーからこのESP Thunderbird Ⅳの製造年は1992年と推測しました。

 ペグ
IMG_2252_20160823202814c1c.jpg ESP出荷時のデフォルトのペグからヴィンテージと同デザインの逆巻ペグへと交換されています。歯車固定ビスはヴィンテージThunderbirdと同様のマイナス頭に交換されているのですが、青いユニクロメッキなのは気になるところです。国内のホームセンター等で入手できるネジ類のメッキは、殆どが青く光るユニクロメッキで、ニッケルメッキは少ないです。


 コントロール部
IMG_2260_20160823202906845.jpg コントロール・キャビティー内部のパーツをチェックしてみました。


 2個のヴォリュームポットには304 7336の刻印があり、これはスタッポール社の1973年第36週目生産のポットなのですが、この年にはESPは未だ設立されていないので(75年設立)、前オーナーがデフォルトの国産ポットをUSA製の古いポットに交換したものとみています。この73年のポットもいざ入手するには高額となります。

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IMG_2266.jpg トーンポットにはCTS FN8446の刻印がありCTS社1984年46週目の生産と分ります。これもシリアルナンバーから推測した製造年の1992年よりも古いので、交換されたものでしょう。


IMG_2271_2016082320291988f.jpg ジャックは無刻印ですが、国産品と思われます。アース線以外の配線材は全てシールド線なのですが、ハンダ付け具合からみてオリジナルでは無さそうです。




 以上、サクッと見ただけでも各所に手が加わっていて、パーツも入手が難しいものが奢られているのが分るのですが、このままの状態で満足する私では(当然の事)ありませんので、今後じっくりと時間を掛けて満足できるものに仕上げていこうと考えています。未だ何も手を加えてはいないのですが、既に私の頭はモディファイのシミュレーションでフル稼働しています(笑)。
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コメント
すわべさん

>一見すると本物のヴィンテージにしか見えませんね!

このESPのThunderbirdは、素材としてはEpiphone-Japanのものより数段上で、ピックガードの交換でヴィンテージ風味が加わっています。
このルックスと出音をさらにグレードアップしていきますのでお楽しみに。

>なお私の方は・・・バイクに移行して楽器関係はお休み中です。

実は私もカミさんからのお下がりの古い車をイジっているのですが、これは日常のメンテナンスのみでモディファイは行っていません。
こちらも深みにハマると怖いですので(笑)。
shinmei_tさん

>常に何らかの手を入れるオモチャが欲しいんですよねw。

そうなのです。ちゃんと弾けるベースはあるのですが、別でイジル対象が欲しいのです。
その対象が今は、shinmei_tさんはFender系、私はThunderbirdとなっているのですね。
高額なヴィンテージベースには手が出ないのですが、廉価なベースを入手してイジッて好みのものへと仕上げるのはとても楽しくて、なかなか止められません(笑)。
一見すると本物のヴィンテージにしか見えませんね!
これにさらなるモディファイが加わるのを楽しみにしております。

なお私の方はここ2ヶ月ほどカスタム&モディファイ趣味はバイクに移行していて楽器関係はお休み中です。
いずれも深みにハマって帰るに帰れなくなっている世界です(笑)
常に何らかの手を入れるオモチャが欲しいんですよねw。その気持ち、分かります。私も現状、幾つかオモチャを弄くってますw。
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Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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