64Thunderbird revers Ⅳ(ⅡではなくてⅣと呼んでいます・・・笑)はフレット打ち替えの為に手元に無いので、別のThunderbirdネタです。

 Thunderbird Ⅱ→Ⅳ その⑧で少し触れたのですが、プレイする際にピックアップのメタルカバーにピックが当たると、アンプから結構な音量で「カチッ・カチッ」と打音が聞こえてきます。エレキギターでもありうる話ですね。

IMG_2656_20160718184330933.jpg これは68Thunderbird non-revers Ⅳでも同様で、私はリアピックアップ上でピック弾きをする事が多くて打音が頻繁に聞こえるので、何か対応策がないか検討を開始したのですが、それには先ず“相手を知る”事が必要です。


IMG_2571.jpg 68Thunderbird non-reversから摘出したリアピックアップの裏蓋を6ヶ所のハンダ付け箇所のハンダを溶かしてハンダ吸い取り線に滲み込まして除去し、取り外しました。←と、軽~く書いていますが、作業時には熱を過度に加えると内部のコイルを痛めるので緊張の連続でした(汗)。


 ピックアップ裏面と裏蓋に白く付着しているのはシリコンコーキングです。裏蓋側はこのように分離できたのですが、ピックアップカバー側は箱になっている為に無理をするとコイルを断線させる恐れがあり、コイルの摘出は諦めました。

IMG_2575.jpg シリコンコーキングは指で擦るとすぐに落す事ができました。黒の樹脂製のボビンを良く見ると、穴が開いているのが分かります。「えっ、これはもしかして、ギター用のボビンの流用?」と思ったのですが、穴の数が7個あったのとボビン自体の大きさも異なるのでギター用のボビンではなかったです。推測ですが、当初は7個の円柱形のポールピースでボビンを設計・製作したのだけど、好結果とならなかったので長い溝穴に開け直してポールピースをバータイプに変更したのかもしれません。


 さて本題の打音の要因をさぐってみました。先の画像にあるようにピックアップカバーとピックアップコイルの間にも同様にシリコンコーキングが充填されていると思われるのですが、このコーキングはボビン全面に塗布されていなくて所々に空隙がある為にそこでピックでの打音が響くのではと推測しました。

 ピックアップ本体から見ると磁性体であるメタルのピックアップカバーは弦と同じで、ピックがカバーに当たるとその振動は出音となります。ピックアップカバーが振動し辛いようにピックアップ本体との隙間が無くなれば良いのですが、ピックアップ本体をカバーから取り外す事ができなかったので、シリコンコーキングをその隙間に追加充填する事も出来ません。

 先に64Thunderbird reversのピックアップでは、裏蓋に圧力を掛けて取付けして打音を減少させているので、このピックアップもその方法で対処する事にしました。

IMG_2577.jpg ボビン裏面にシリコンコーキングを塗布して、


IMG_2579.jpg 裏蓋を乗せて、空隙を減少する為にシャコ万力で締め付けて、ハンダ付けを行いました。


IMG_2583.jpg 新たなハンダにはワイヤーブラシを掛けてキラキラの艶を落し、元の網シールド線を取付けしました。このピックアップ単体でアンプからの出音をチェックしたのですが、先の64Thunderbird reversほどの好結果とはならず、ピックでの打音はあまり減少していなかったです(泣)


 ピックアップカバー裏にはシリコンを充填する事が出来なかったので仕方がありませんね。やはりリペアショップでの(溶かした蝋にピックアップを浸ける)ポッティングを行うのがよいのでしょうか?いやその前にもう一つの対処方法を行ってみました。



 ピックアップ内側で対処できなかったので、今度は外側です。

IMG_2584.jpg この画像では既に打音減少の対処を行っているのですが、お分かりですか?分かりませんよね、見えないのですから(笑)


IMG_2593.jpg ピックがメタルのピックアップカバーに当たった時の打音が聞こえるのだから、そもそもの打音を減少させれば良いと考えて、ピックアップカバー表面にクリアーのフィルムを貼ってみました。このフィルムは窓ガラスの飛散防止用で、フィルム表面は傷に強く、糊の成分は強過ぎないのでボディー塗装にも問題が無いもので、これまで色んなケースで重宝しているものです。


 アンプに繋ぐ前にピックアップカバーをピックで叩くと、薄くはあるのですが樹脂のフィルムが緩衝材となって、生の打音が減少していました。そしてアンプからの出音をチェックすると、これまでの「カツッ・カツッ」という打音が「コン・コン」と変化していて、ベースのフレーズの中では目立たない程度に減少していました。

IMG_2659_20160718184332a77.jpg 全く打音が無くなった訳ではないので、今後はピッキングポイントやピッキングの強さを変えて対処しようと考えているのですが、ヴィンテージのThunderbirdの“短所”ともいえるこの打音もスラップでいうところの“ゴーストノート”的な“隠し味”になっているのかもしれません。
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コメント
原田さん

初めまして。コメントをありがとうございます。
ベースの好みの似ている方からのコメントを嬉しく思います。

ヴィンテージのThunderbirdのピックアップはピックでの打音が必ずしますね。
ヴィンテージのピックアップは現行Gibsonの物よりも出力が低いので、どうしても弦に近付けたセッティングとなり、ピックが当たり易くなります。
私は出力が稼げて、かつピックに当たり難いピックアップ高さを時間を掛けてセッティングしています。
その後は少しの打音は気にしないように頭をセッティングしています(笑)
同じ悩みを抱えてました
初めまして、ベーシストの原田賢扶(ケンスケ)と申します。

以前から、ブログを拝見してます。

自分もFenderのVintage系をメインで使い、'66 Thuderbird Non Reverseを主にロック系で使っています。

カバーをフロント&リア両方付けた状態で弾くので、やはりピック弾き時にリアピックアップに当たり、コツコツ鳴ります。

しかし最近は、記事の文末に書かれている様に、サウンドの一部と思って付き合おうかなと考えてます(笑)

アタックが増して、独特な音ですよね。
すわべさん

>ポッティングで・・・全然違う音の楽器になってしまった・・・
コイルの緩みもそれはそれで出音の要因なのですね。

先日のバンド練習で、PUにフィルムを貼ったこのThunderbirdを弾いたのですが、バンドサウンドの中ではピックでの打音が全く気にならなかったので、ポッティングの必要はなさそうです(笑)。
コイルが緩んでいるとそれが動いて音になってしまうので、パラフィン浸透で固めてしまうのが最善かも知れませんね。

しかしこれが諸刃の剣(?)になる事もあるようで。
ギタリストの知人が愛用していたテレキャスターがやはりPU自体が音を出してしまう傾向にあって、ポッティングで解消出来たのですが全然違う音の楽器になってしまったそうです。

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F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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