ヴィンテージのThunderbirdをお持ちの方はこれでお悩み解決です!!

 リヴァース、ノン・リヴァース共に、ヴィンテージのThunderbirdはある不具合を持っています。それはいくらブリッジでのサドル調整を行ってもオクターブ・ピッチが合わない事です・・・(泣)

 リヴァースやノン・リヴァースが販売されていた60年代にはラウンドワウンド弦は未だ発売されておらず、Gibsonはフラットワウンド弦を標準弦としてThunderbirdのブリッジを設計していました。フラットワウンド弦は表面に平たく密に巻かれた巻き線により腰が強くて、ブリッジ側での固定ポイント(=サドルの位置)は弦が振動し始めるポイント(=34インチの弦長)よりもボディーエンド側に数ミリ寄った箇所になります。

 ところが昨今のベーシストの多くが使っているラウンドワウンド弦は弦が柔らかな為に弦が振動し始める点と弦の支点がほぼ同じ箇所になっています。この為にヴィンテージのThunderbirdにラウンドワウンド弦を張るとサドルをかなりネック寄りに移動させる必要があるのです。しかし、レスポール等のギター用のブリッジを参考にデザインされたものと思われるThunderbirdのサドルのオクターブ・ピッチ調整の為の可動範囲はとても狭くて、ラウンドワウンド弦でオクターブ・ピッチが合う所まで移動できないのです。

IMG_2535.jpg 多くのThunderbirdのオーナーは、この画像のようにブリッジの先端まで目いっぱいにサドルを移動しているのですが、ハイポジではチューニングが低い状態です。


IMG_2566.jpg これを解消する為にリプレースメントパーツが販売されていて、私も2週類のブリッジを持っています。どちらもサドルの可動範囲が広げられたものです。


 もしくはこちらの廣瀬洋一さんのようにブリッジアンカーの穴を開け替えてブリッジごとネック寄りに移動しているケースもあります。ブリッジ付近を見ると元の穴の埋め木跡が分ります。

IMG_0991.jpg         IMG_0992_201606121759240a8.jpg




 さて、私もThunderbirdを使うバンドでハイポジを弾く曲をやっているので、ブリッジを何とかしなくてはならないと考えました。手持ちのリプレースメントブリッジは躯体が大きくてルックス的にはイマイチですし、2ピックアップ化でボディーにザグリを入れたとは言え、これ以上の加工は避けたいとの思いがあり、どうしようかな?と考えながらブリッジをじっくりと眺めていたら「これだっ!」という方法がひらめいたのです。

IMG_2536.jpg その方法とはこちらでとてもシンプルです。ブリッジのリアピックアップ側にあるオクターブ・ピッチ調整ビスの固定用の袋ナットを外して、ブリッジのコ型の受け皿の外にサドルを取付けしました。


IMG_2553.jpg サドルの弦が乗る山の頂点部分を1と2弦ではリアピックアップ側、3と4弦ではボディーエンド側に向けているのが“ミソ”です。この状態で、チューナーで確認すると、1・2弦はオクターブ・ピッチがパーフェクトに合っていました。3と4弦はチューナーの目盛りの半分程チューニングが高い状態でしたが、ロー弦のハイポジを弾く事は無いので、トータルでは満点をあげても良い程に好結果となっています。


IMG_2556.jpg また、このブリッジでは個別の弦毎の弦高調整は出来ずに、ブリッジ全体の上げ下げで好みの弦高に持っていく必要があります。私としては4弦の弦高が少し低く感じたので、サドル上に0.3mmの銅板を乗せています。


 通常はサドルの底辺がブリッジのプレートに乗っているのですが、今回のセッティングではオクターブ調整ビスとそのビス穴周辺に弦の圧力が加わる事になるので、しばらくの間様子を見ながら弾いてきたのですが、セッティングした後には高い弦圧の為にビスが回らないのでブリッジサドルがぐらつく事は無く、弦の振動に支障を覚える事も無かったです。

 通常ブリッジから外にサドルがはみ出ている事など無いのですが、ブリッジ前に装着されたミュートパットを貼り付ける銅板とブリッジの隙間にはまり込むようにサドルが位置しているので、言われなければ気付かないと思います。

 私が所有する68Thunderbrd non-reversでは、reversと同じ弦を張っていても今回のサドルのセッティングではなくてブリッジ内でのサドル調整でチューニングがあっているので、個体差もあると思いますが、ヴィンテージThunderbirdをお持ちでチューニングにお悩みの方は、一度お試しください。なにせ、原価ゼロでオクターブチューニングが合うのですから、やって損にはなりません(笑)。



 と、ここまででThunderbirdⅡ→Ⅳの作業は一通り終わっているので、2ピックアップ化された全体像の発表や出音のインプレを行いたかったのですが、ブレーキが掛かりました。それは何故かというと、Thunderbirdが手元に無いからです(汗)

 1年間預けていたプロビジョンギターでの治療でネックの状態が落ち着いたのでフレットの摺り合わせをしていただき、一旦は持ち帰ってⅡ→Ⅳ化の作業を私の手で行ってきたのですが、Ⅱ→Ⅳ化の完成度が高くなるにつれて、ネック廻りにもより高い仕上がりを求めるようになり、今度はフレット打ち替えの為にプロビジョンギターに再入院させたのです。

 今のところ、退院のめどは立っていないので、その日(退院)までこの連載は休憩ですね(汗)。
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コメント
原田さん

この方法は加工代も部品代も掛からないお財布に優しいもので、気に入らなければ元に戻せます。
お試しください。

又のコメントをお待ちしています。
素晴らしいですね!!
これは助かります!

今まではハイポジを弾いてる時、チョーキングしながら合わせていましたが、やはりストレスで(笑)

試してみます!
すわべさん

>コマの位置をネック側に移動
原価ゼロの対処方法です(笑)

>リプレイス2種類
どちらも国内では販売されていないものです。
左側のブリッジは弦とかの状況により、オクターブピッチが合わないおそれもあります。

>Gibsonのベース用ブリッジ
弦毎の弦高調整ができなくて不便ですね。
2点止めの駒には溝が無くて、弦が横方向に滑ります。
溝を切れば良くなるのは分っているのですが、ヴィンテージのパーツには溝加工ができないです(汗)
コマの位置をネック側に移動と言う手法は目からウロコです!

リプレイス2種類、いずれも初めて見ます。
右側の方がより理に適っている気がします。

Gibsonのベース用ブリッジですと、2点止めや3点止めのコンビネーションブリッジもなかなか難物ですね・・・

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Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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