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 お祭りイベントへの参加と並行して、今年からは2月に1度の定期的な箱ライブを行っているラテンバンドの熱狂楽団TAPASCONです。

熱帯楽団TAPASCON
[2019-11-25 22-42-11890]


 晩秋となり寒さを感じる日々ですが、この夜も会場内は熱かったです。店内のPAシステムを借りて、セルフでリハのセッティングをした後のステージではPAオペレーター無しとなるのですが、何度かライブをこなしたので、セッティングも頭に入っていて、客席への出音も良好になっています。

 大勢のお客さんと一体となったライブで、メンバーの顔もほころんでいます。

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 このバンドでのライブは年内最後かな?といった状況なので、この夜の演奏をしっかりと楽しませていただきました。
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 Tokai VSB60のベース本体の記事は終わったのですが、もう一つ記事にする事項が残っていました。それは、こちらのケースです。

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 これはVSB60の新品販売時(推測1981年)にファーストオーナーが同時購入していたTokaiの純正のハードケースです。当時は既に茶色のビニールレザーのギグバッグ(ソフトケースと呼ばれていました)が流通していたので、ハードケースを購入してベースを大事に保管したいというオーナーの思い入れが推測されます。

IMG_2034.jpg そのハードケースの内外装は正に当時のGibsonのイメージです。ゴージャスなピンクの内張りはまんまGibsonです。


IMG_2027.jpg メタルのTokaiのロゴプレートもGibsonライクです。(字体はFenderのスパロゴですが・・・)


IMG_2030_201909250911007fc.jpg ケースの状態ですが、金具の金メッキに少しの錆やクスミが見られるものの、全体的には40年近く前のケースとは思えない程に保存状態が良いです。傷が少なかったベース本体と同様に大切に扱われてきたのでしょう。


 今回のTokai VSB60の購入はケースを含めてとても良い買い物だったと思っています。現在ではジャパン・ヴィンテージと呼ばれるようになった楽器ですが、私個人的には何の思い入れも無く、保存状態の良いベースだからという理由での入手でした。しかし実際に触ってみるとなかなか味わいを感じる部分がある事が分かりました。最近はネットでTokaiや石ロゴのフェル、はたまたグネコ等々をチェックする毎日です。



 この1981年製と思われるTokai VSB60をケースも含めて考察すると、当時の楽器製造事情が浮かび上がってきます。70年代後半から日本の各メーカーはFenderやGibsonといった舶来物のフルコピー製品を作る事に注力し、その日本人の手先の器用さからオリジナルを凌ぐ性能を持つ楽器が出来上がり、80年代になるとこれに危惧した外国のメーカーからコピー製品を作るなとの訴訟が起こされ始めました。

 そこで日本のメーカーはフルコピー製品から脱却しようとオリジナリティーを持たせた楽器のデザインをスタートさせるのですが、このTokai VSB60はその過渡期に作られたベースなので、フルオリジナルとはならずに様々なメーカーの美味しいところ取りの仕上がりとなっています。私としてはそのTokaiの悩みっぷりが良く分かり、これはこれでカッコ良いのでは?と感じています。
 分離してチェック&メンテを行っていたネックとボディーを合体させ、弦を張り、各所のセットアップを行いました。仕上がった状態を眺めていると、派手過ぎない木目のフラットトップに必要最低限のパーツがポツポツと点在していて、ベースってこれで十分なんだと改めて感じさせられました。

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IMG_2014.jpg 何種類かの弦を試して決めた弦はFenderのフラット弦です。この弦に限らないのですが、元から4弦の出音は大きくて、各弦の出力に合わせるとピックアップは4弦側をボディーにグッと沈めたセッティングとなっています。PB用ピックアップはこのような各弦対応が可能なので良いですね。


 施したネック調整のお陰で、ネックはストレートから極僅かな順反りにセッティング出来ていて、気になるようなバズの発生は無く、弾き心地は良好です。しばらくは弦を張りっ放しで様子をうかがっているのですが、ネックはこのままのセッティングで安定してくれそうです。

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 デフォルトでは軽量ボディーの為にボディーが激鳴りだったのですが、工作精度の高いHip Shotペグとブリッジに交換した為か、幾分余分な鳴りは減少した感があります。それでもなおフツーのベースと比べると自分のお腹にブルブルと振動が伝わってきて、そのボディー鳴りはセミアコとまでは言わないものの、チェンバー(くり抜き)ボディーを弾いているのでは?と錯覚するほどです。

 仕上がった状態でのアンプからの出音ですが、軽量ペグを装着して総重量3.5kgとなっていて、とても軽やかでオープンな鳴りを感じます。と記すと芯の無いスカスカの出音をイメージするのですがそんな事は無くて、張っているフラットワウンド弦とは抜群の相性で、モチッとした低域から高域まで音程感があり、粒立ちの良いベースラインがアンプから聞こえてきます。出音のイメージとしたら、今流行りの(?)Vulfpeckっぽいと言えば分かり易いです。

IMG_1609.jpg これはメイプルの1ピースネックのせいでローが沈み過ぎないのと、十分なボディー鳴りに起因する豊かな弦振動を出力の強いピックアップがしっかりとキャッチしているのが要因かな?と考えます。


 電装系の電磁シールド化も好結果となり、手放し時のノイズが激減しています。電磁シールド化の際にはハイ落ちというデメリットを危惧したのですが、元からトーンポットを絞り加減にして使っていたので気になるような変化は感じられなかったです。

 いつでもデフォルトの状態に戻せるようにと選定したペグ・ブリッジ・ノブなのですが、機能やルックスはこちらの交換後の方が良いと感じていて、自分なりに満足できたモディファイとなっています。入手時のベース代金に交換パーツ代をプラスすると販売当時の定価と同等になったので、満足出来ないと困るのですが・・・。

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IMG_1971.jpg それにしても、入手時から状態が良かったものに更に磨きを掛けたので、アラフォーのベースとは思えない程に綺麗な状態となっています。とは言え、私は国産ベースにヴィンテージ価値を覚えないタイプなので(そもそも80年代のベースはヴィンテージではなくて単なるオールドですし・・・)、部屋内に置きっぱなしのベースとして、日々弾いていこうと考えています。


 以上でTokai VSB60のチェック&メンテの記事は終了です。小分けにして記事にしてきたのですが、実はキャビティー内の導電塗料の2回塗りの乾燥に2日掛けただけで、他の作業は丸1日で完了しています。仕上がったベースの状態にも、blogのネタとなった事にも満足したこの度のTokai VSB60の入手でした。
IMG_1352.jpg ペグに続きブリッジも交換しました。こちらはデフォルトのヴィンテージタイプのスパイラルサドルのブリッジ(ミリ規格)なのですが、他のパーツと見比べるとここだけがヴィンテージぽいのが似合わないと感じたのと、ニッケルメッキのクスミを落とすのが面倒だったので・・・(汗)。


IMG_2042_2019092508191873d.jpg 交換したのはペグと同メーカーのHip shot 4 Strings Vintage Bass Bridge 750(インチ規格・サドルピッチ19mm)で、デザイン的にはヴィンテージスタイルを周到しつつ、サドルの横滑り防止や弦交換の容易さ等現代的なアップデートが図られたブリッジです。こちらはクロームメッキなのですが、新品で入手した時点でメッキ表面に斜めの磨き傷がありました。


 ブリッジの構成パーツを磁石でチェックしたところ、1と4弦用のサドルはスチール製、2と3弦用サドルとブリッジプレートは磁性体ではないのでおそらくはブラス製と思われます。サドルの材質が異なっていたのは意外でしたが、メーカーの意図があるものと思われます。

IMG_1354.jpg 事前のリサーチでは無加工でポン付け出来ると思いきや、ミリとインチの僅かな規格の違いで取付けビス穴のピッチが5本のビスの両外間で、1mm程Hip shotの方が広かったです。両外で1mmなので片外のビス穴のピッチ違いは0.5mmとなり、無理して取り付ける事が出来なくもなかったのですが、ここは仕上がりの精度向上の為に、両外のビス穴2カ所を一旦埋め木しました。


IMG_1355.jpg 埋め木に0.5mmのピッチ違いの穴開けを行いました。穴周囲には皿面を取ったので、埋め木の跡は分からなくなっています。


IMG_2043.jpg ブリッジエンドでの弦の固定は、ブリッジプレート立上りの1・2弦側、3・4弦側のそれぞれのアクセス穴にピックアップ側から弦のボールエンド側を差し込み、横移動させて所定の位置にボールエンドを引掛けるというアイデアで、弦交換がとても素早くかつ楽に行えます。


 この大き目のアクセス穴開口の強度不足を補う為か、ブリッジプレートはFenderよりも肉厚となり、折り返しの天板もプラスされていて、トータルでブリッジ全体の剛性感が増しています。

 そしてこの弦の固定方法により、これまで弦交換の際に傷付き防止の為にブリッジ~ボディーエンド間に養生テープを貼っていたのが、これからは不要になりました。



IMG_1514_2019091114300603c.jpg デフォルトのコントロ―ルツマミはGibsonのバレル(樽型)ノブ・タイプだったのですが、黒くて大きなノブの存在感が強すぎたので、別のノブを取り付ける事にして、パーツ箱にストックしていた様々なノブと取っ替え引っ替えしてルックスのマッチングをチェックしました。


IMG_1973_201909250828157ce.jpg その結果、選んだのはパッケージにYAMAHAの記載のあったゴールドノブです。黒ノブよりも存在感が希薄になり、ボディーのサンバーストカラーにも馴染んでいます。


IMG_2038a.jpg このノブもGibsonスタイルなのですが、ツマミ周囲に滑り止めのエンボスがあり、操作性は良好です。Gibsonに見えて、実はYAMAHAというのもひねりが効いて良いポイントです(笑)。
 磨きが掛かったボディーに電装パーツを取り付けていくのですが、その前に一つ作業を行う必要がありました。

 下はデフォルトの状態での画像なのですが、外来ノイズ対策が、ピックアップ廻りではピックアップ下に敷かれたブラス製のシールドプレート、コントロール周りではジャックまでのシールド線だけという事で、アンプで小音量での演奏では問題無いものの、スタジオでの大音量では弦から手が離れた際のジーというノイズが気になっていました。(80年代初めのこのベースの販売時には、このようなノイズは問題とならなかったのでしょうか?)

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IMG_1461.jpg そのノイズ対策として、ピックアップとコントロールの両キャビティー内に電導塗料を塗布して電磁シールド化する事にしました。ボディーとキャビティーの際を養生テープでマスキングして、電導塗料を塗布しました。シールド効果を高める為に2回の塗布を行っています。




IMG_1481.jpg 電導塗料の乾燥を待つ間に、ピックアップにひと手間加えました。デフォルトではピックアップカバートップからポールピースが1mm飛び出しているのですが、私はピッキングポイントを色々と変えるのと、弦を押さえ込む弾き方(弦の縦振動)なので、ポールピースに右手の各指先が当るのが気になったので・・・、


IMG_1482.jpg 1mm厚の塩ビ製シートをカットして、コイルとカバー間にスペーサーとして挟みました。


IMG_1483.jpg ポールピースの飛び出しが無くなったので、ストレスフリーでプレイできそうです。




 一日に一度塗り×2回の工程が終わり、電導塗料が乾いたので、養生テープを剥がしました。

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IMG_1498.jpg ピックアップの取り付けの際は、シールドプレートを1カ所キャビティー内にビス止めしてシールドプレートと導電塗料を密着させています。都合の良い事にシールドプレートには元からビス穴が2カ所開いていました。


IMG_1500.jpg コントロール部の電装パーツ装着時には上と同様の目的で、キャビティー壁にアース用のラグをビス止めして、追加した緑のリード線でポットのアースとキャビティー内の導電塗料とを電気的に繋いでいます。


 上記の2カ所のキャビティー内への導電塗料の塗布とパーツの組み込み後には、テスターで様々な箇所での導通確認を行い、電磁シールドが万全なのを確認しています。(導電塗料を1回塗っただけでは導通不良箇所が発生する事があります。)

 又、上記のパーツの装着時にはパーツの固い部分はもちろんですが、柔らかなリード線や指が導電塗料に少し触れただけでも黒の塗装表面が傷むので、綺麗な仕上げとなるようにかなりの注意を払いました。

IMG_1509_2019091114204205a.jpg 当然の事ですが、キャビティー蓋の裏側にはアルミの薄板を貼っています。そのアルミ板は1カ所のビス止め箇所でキャビティー内の電導塗料に触れています。


 以上の電磁シールド加工で、気になっていた弦へのタッチノイズは無くなっています。キャビティー内のシールド化といえば銅箔やアルミ箔を貼り込む方法もあり、こちらが直流抵抗値が少なくてノイズ対策により有効なのですが、私としては導電塗料の塗布の方が手軽で綺麗に仕上がり、そのシールド効果にも十分満足しています。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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