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 久しぶりにThunderbird以外のベースのエントリーです。山口県宇部市にあるギターメーカーのプロビジョンギターに64Thunderbird reversをフレット打ち替えの為に持ち込んだ際に、それ以前にフレット磨り合せ依頼に出していたFender 61JBが仕上がっていたので持ち帰りました。

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 この61JBは十数年前に入手した時に別のショップで指板矯正とフレット打ち替えを行っていました。その後、それ程使用頻度は高くはなかったのですが、ローポジのフレットの減りが早くて、特に2弦3フレット(F)辺りを弾くとバズ音が気になってきたのでした。

IMG_2680.jpg 所有ベースの中でフレットの減りが気になるものは他に無くて、この61JBだけなのですが、やはり“本妻”のベースですのでここはちゃんとフレット調整をしておきたかったのです。


IMG_2684.jpg リペア前の画像は無いのですが、フレット磨り合せ後にはやはりプロの仕事ですね、かなり減っていたローポジのフレットは綺麗な山形に整形されていて、アンプに繋いでの出音チェックでは不快なバズ音は無くなり、心地良いジャズベの音が聞こえてきます。これまではバズ音が気になって強く弦を弾く事ができなかったのですが、リペア後は思いのままにベースラインにダイナミクスを付けられます。


 使用頻度が低いのにフレットの減りが早いという事は、フレットの材質が柔らかいという事です。感覚で述べると手持ちのベースで最もフレットが柔らかく感じます。以前の打ち替え時にはショップから「Fender純正のヴィンテージシリーズ用のフレットを使う」と聞いていました。この柔らかめで細身のフレットと厚いスラブ指板とが相まって、このベースの“ハイがきつくなく、ローが膨らんでいる”音色のネックの側の要因となっている感がします。

IMG_2688.jpg ネックといえば、このネック裏の“トラ目”が密かな自慢だったりもします(笑) “トラ目”は木材の部分密度の違いによってそう見えるので、強度的には不利と言われています。実際にこの61JBも十数年前の入手時に指板矯正(ハイポジ起き矯正)を行っていますが、その後のネックは安定しています。今回フレット摺合せを行ったので、今後しばらくはメンテナンスフリーとなる事でしょう。
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 このblogにはベース関連のエントリーのみとしているのですが、“ネタ”不足なので下の画像を投稿します。

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 これは、7月14日の夕方に自宅近くで発生した竜巻を撮ったものです。帰宅途中に見かけて、車から降りて撮影しました。画像下に在る家屋の数百m先には日本海があり、竜巻は海上で発生して、画像右側の東から左側の西に移動して、数分後に消えました。

 これまで2回程竜巻を目撃しているのですが、それはどちらも日本海沖の水平線近くで小さく見えていました。しかし今回の竜巻は巻き上がった先が下から覗ける程に近くて大きなものでした。

 こちらでは、本年2月にも夜間に市街地で竜巻が発生して建物や車に多くの被害があったところです。今回は海上だったということで被害は無かったのですが、どちらの場合も竜巻注意報・警報など無かったです。

 地震を含む天変地異は予測が難しいという事で、いざという場合は自分で身を守るしかないですね。今回の竜巻も目の前を横移動していたので、楽観して写真・動画を撮ったのですが、こちらに近付いていたらそんな余裕は無く、ひたすら逃げていたでしょう(汗)。
 64Thunderbird revers Ⅳ(ⅡではなくてⅣと呼んでいます・・・笑)はフレット打ち替えの為に手元に無いので、別のThunderbirdネタです。

 Thunderbird Ⅱ→Ⅳ その⑧で少し触れたのですが、プレイする際にピックアップのメタルカバーにピックが当たると、アンプから結構な音量で「カチッ・カチッ」と打音が聞こえてきます。エレキギターでもありうる話ですね。

IMG_2656_20160718184330933.jpg これは68Thunderbird non-revers Ⅳでも同様で、私はリアピックアップ上でピック弾きをする事が多くて打音が頻繁に聞こえるので、何か対応策がないか検討を開始したのですが、それには先ず“相手を知る”事が必要です。


IMG_2571.jpg 68Thunderbird non-reversから摘出したリアピックアップの裏蓋を6ヶ所のハンダ付け箇所のハンダを溶かしてハンダ吸い取り線に滲み込まして除去し、取り外しました。←と、軽~く書いていますが、作業時には熱を過度に加えると内部のコイルを痛めるので緊張の連続でした(汗)。


 ピックアップ裏面と裏蓋に白く付着しているのはシリコンコーキングです。裏蓋側はこのように分離できたのですが、ピックアップカバー側は箱になっている為に無理をするとコイルを断線させる恐れがあり、コイルの摘出は諦めました。

IMG_2575.jpg シリコンコーキングは指で擦るとすぐに落す事ができました。黒の樹脂製のボビンを良く見ると、穴が開いているのが分かります。「えっ、これはもしかして、ギター用のボビンの流用?」と思ったのですが、穴の数が7個あったのとボビン自体の大きさも異なるのでギター用のボビンではなかったです。推測ですが、当初は7個の円柱形のポールピースでボビンを設計・製作したのだけど、好結果とならなかったので長い溝穴に開け直してポールピースをバータイプに変更したのかもしれません。


 さて本題の打音の要因をさぐってみました。先の画像にあるようにピックアップカバーとピックアップコイルの間にも同様にシリコンコーキングが充填されていると思われるのですが、このコーキングはボビン全面に塗布されていなくて所々に空隙がある為にそこでピックでの打音が響くのではと推測しました。

 ピックアップ本体から見ると磁性体であるメタルのピックアップカバーは弦と同じで、ピックがカバーに当たるとその振動は出音となります。ピックアップカバーが振動し辛いようにピックアップ本体との隙間が無くなれば良いのですが、ピックアップ本体をカバーから取り外す事ができなかったので、シリコンコーキングをその隙間に追加充填する事も出来ません。

 先に64Thunderbird reversのピックアップでは、裏蓋に圧力を掛けて取付けして打音を減少させているので、このピックアップもその方法で対処する事にしました。

IMG_2577.jpg ボビン裏面にシリコンコーキングを塗布して、


IMG_2579.jpg 裏蓋を乗せて、空隙を減少する為にシャコ万力で締め付けて、ハンダ付けを行いました。


IMG_2583.jpg 新たなハンダにはワイヤーブラシを掛けてキラキラの艶を落し、元の網シールド線を取付けしました。このピックアップ単体でアンプからの出音をチェックしたのですが、先の64Thunderbird reversほどの好結果とはならず、ピックでの打音はあまり減少していなかったです(泣)


 ピックアップカバー裏にはシリコンを充填する事が出来なかったので仕方がありませんね。やはりリペアショップでの(溶かした蝋にピックアップを浸ける)ポッティングを行うのがよいのでしょうか?いやその前にもう一つの対処方法を行ってみました。



 ピックアップ内側で対処できなかったので、今度は外側です。

IMG_2584.jpg この画像では既に打音減少の対処を行っているのですが、お分かりですか?分かりませんよね、見えないのですから(笑)


IMG_2593.jpg ピックがメタルのピックアップカバーに当たった時の打音が聞こえるのだから、そもそもの打音を減少させれば良いと考えて、ピックアップカバー表面にクリアーのフィルムを貼ってみました。このフィルムは窓ガラスの飛散防止用で、フィルム表面は傷に強く、糊の成分は強過ぎないのでボディー塗装にも問題が無いもので、これまで色んなケースで重宝しているものです。


 アンプに繋ぐ前にピックアップカバーをピックで叩くと、薄くはあるのですが樹脂のフィルムが緩衝材となって、生の打音が減少していました。そしてアンプからの出音をチェックすると、これまでの「カツッ・カツッ」という打音が「コン・コン」と変化していて、ベースのフレーズの中では目立たない程度に減少していました。

IMG_2659_20160718184332a77.jpg 全く打音が無くなった訳ではないので、今後はピッキングポイントやピッキングの強さを変えて対処しようと考えているのですが、ヴィンテージのThunderbirdの“短所”ともいえるこの打音もスラップでいうところの“ゴーストノート”的な“隠し味”になっているのかもしれません。
 ヴィンテージのThunderbirdをお持ちの方はこれでお悩み解決です!!

 リヴァース、ノン・リヴァース共に、ヴィンテージのThunderbirdはある不具合を持っています。それはいくらブリッジでのサドル調整を行ってもオクターブ・ピッチが合わない事です・・・(泣)

 リヴァースやノン・リヴァースが販売されていた60年代にはラウンドワウンド弦は未だ発売されておらず、Gibsonはフラットワウンド弦を標準弦としてThunderbirdのブリッジを設計していました。フラットワウンド弦は表面に平たく密に巻かれた巻き線により腰が強くて、ブリッジ側での固定ポイント(=サドルの位置)は弦が振動し始めるポイント(=34インチの弦長)よりもボディーエンド側に数ミリ寄った箇所になります。

 ところが昨今のベーシストの多くが使っているラウンドワウンド弦は弦が柔らかな為に弦が振動し始める点と弦の支点がほぼ同じ箇所になっています。この為にヴィンテージのThunderbirdにラウンドワウンド弦を張るとサドルをかなりネック寄りに移動させる必要があるのです。しかし、レスポール等のギター用のブリッジを参考にデザインされたものと思われるThunderbirdのサドルのオクターブ・ピッチ調整の為の可動範囲はとても狭くて、ラウンドワウンド弦でオクターブ・ピッチが合う所まで移動できないのです。

IMG_2535.jpg 多くのThunderbirdのオーナーは、この画像のようにブリッジの先端まで目いっぱいにサドルを移動しているのですが、ハイポジではチューニングが低い状態です。


IMG_2566.jpg これを解消する為にリプレースメントパーツが販売されていて、私も2週類のブリッジを持っています。どちらもサドルの可動範囲が広げられたものです。


 もしくはこちらの廣瀬洋一さんのようにブリッジアンカーの穴を開け替えてブリッジごとネック寄りに移動しているケースもあります。ブリッジ付近を見ると元の穴の埋め木跡が分ります。

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 さて、私もThunderbirdを使うバンドでハイポジを弾く曲をやっているので、ブリッジを何とかしなくてはならないと考えました。手持ちのリプレースメントブリッジは躯体が大きくてルックス的にはイマイチですし、2ピックアップ化でボディーにザグリを入れたとは言え、これ以上の加工は避けたいとの思いがあり、どうしようかな?と考えながらブリッジをじっくりと眺めていたら「これだっ!」という方法がひらめいたのです。

IMG_2536.jpg その方法とはこちらでとてもシンプルです。ブリッジのリアピックアップ側にあるオクターブ・ピッチ調整ビスの固定用の袋ナットを外して、ブリッジのコ型の受け皿の外にサドルを取付けしました。


IMG_2553.jpg サドルの弦が乗る山の頂点部分を1と2弦ではリアピックアップ側、3と4弦ではボディーエンド側に向けているのが“ミソ”です。この状態で、チューナーで確認すると、1・2弦はオクターブ・ピッチがパーフェクトに合っていました。3と4弦はチューナーの目盛りの半分程チューニングが高い状態でしたが、ロー弦のハイポジを弾く事は無いので、トータルでは満点をあげても良い程に好結果となっています。


IMG_2556.jpg また、このブリッジでは個別の弦毎の弦高調整は出来ずに、ブリッジ全体の上げ下げで好みの弦高に持っていく必要があります。私としては4弦の弦高が少し低く感じたので、サドル上に0.3mmの銅板を乗せています。


 通常はサドルの底辺がブリッジのプレートに乗っているのですが、今回のセッティングではオクターブ調整ビスとそのビス穴周辺に弦の圧力が加わる事になるので、しばらくの間様子を見ながら弾いてきたのですが、セッティングした後には高い弦圧の為にビスが回らないのでブリッジサドルがぐらつく事は無く、弦の振動に支障を覚える事も無かったです。

 通常ブリッジから外にサドルがはみ出ている事など無いのですが、ブリッジ前に装着されたミュートパットを貼り付ける銅板とブリッジの隙間にはまり込むようにサドルが位置しているので、言われなければ気付かないと思います。

 私が所有する68Thunderbrd non-reversでは、reversと同じ弦を張っていても今回のサドルのセッティングではなくてブリッジ内でのサドル調整でチューニングがあっているので、個体差もあると思いますが、ヴィンテージThunderbirdをお持ちでチューニングにお悩みの方は、一度お試しください。なにせ、原価ゼロでオクターブチューニングが合うのですから、やって損にはなりません(笑)。



 と、ここまででThunderbirdⅡ→Ⅳの作業は一通り終わっているので、2ピックアップ化された全体像の発表や出音のインプレを行いたかったのですが、ブレーキが掛かりました。それは何故かというと、Thunderbirdが手元に無いからです(汗)

 1年間預けていたプロビジョンギターでの治療でネックの状態が落ち着いたのでフレットの摺り合わせをしていただき、一旦は持ち帰ってⅡ→Ⅳ化の作業を私の手で行ってきたのですが、Ⅱ→Ⅳ化の完成度が高くなるにつれて、ネック廻りにもより高い仕上がりを求めるようになり、今度はフレット打ち替えの為にプロビジョンギターに再入院させたのです。

 今のところ、退院のめどは立っていないので、その日(退院)までこの連載は休憩ですね(汗)。
 実はこの度のThunderbird Ⅱ→Ⅳ化で最後まで選定に悩んだのが今回のパーツ、ピックアップリングです。

 Ⅱは1ピックアップなので、当然オリジナルのピックアップリングとその下に敷く樹脂製のスペーサーは各1枚ずつしかありません。2ピックアップのⅣとするには新たにピックアップリング1枚とリアのスペーサーは2枚必要となります。

IMG_2510a.jpg 1年以上前からピックアップリングをコツコツと収集してきたのですが、ヴィンテージのリングと全くの同形状のものは無かったです。左から番号順に・・・。


① 64オリジナル t1.0mm ニッケルメッキ
② Epiphone-Japan t1.2mm ニッケルメッキ
③ 76建国記念 t1.0mm クロームメッキ
④ Thunderbuker Runch t0.7mm ニッケルメッキ
⑤ Montreux t1.0mm クロームメッキ
 その他、国産Kaminariもあるのですが形状が気に入らないので、選定のお立ち台に上げていません。

 以上のリングから消去法で選んでいきました。
③ 76建国記念は厚さ・ビス穴ピッチは同じだが、コーナーのRが小さいのとクロームメッキなので×。
④ Thunderbuker Runchは厚みが薄くて、コーナーのRが小さいのと、開口部が大きいので×。
⑥ MontreuxもコーナーのRが小さいのと、開口部が大きく、そしてクロームメッキなので×。

 これらが消去されて、“厚みがあり、コーナーのRは少し大きくて、取付けビス頭のザグリも少し大きい”等の細かな相違点はあるのですが、②Epiphone-Japanのピックアップリングが最終選定に残りました。

 取付けの際はフロントの①オリジナルを残そうとも考えたのですが、そうするとどうしても比較してしまい、その細かな相違点が大きく目立ってくるので、①オリジナルは温存して両方のリングを②Epiphone-Japanにする事としました。

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 次はスペーサーです。②Epiphone-Japanのリングから採寸して、樹脂加工メーカーにABS樹脂製のスペーサーをフロント×1枚・リア×2枚の計3枚オーダーしました。オリジナルのスペーサーの厚さは2.2mmなのですが、オーダーする樹脂加工メーカーの規格では2.0mmか2.5mmとなるので、2.0mmをオーダーしました。


IMG_2530.jpg 待ちに待った2ピックアップ状態です!(全体像の公開はまだ後です、じらします・・・笑)増設したリア・ピックアップカバーの角が、フロントの角よりも丸みを帯びているのが分ります。言われなきゃ、分らない違いですが(汗)。


IMG_2541.jpg ピックアップリング下のスペーサーが、リアは2枚敷かれています。その⑤で述べたようにピックアップキャビティーの底がスロープに削れているので、おのずとピックアップのトップが弦と平行になるように傾いていています。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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