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 長期のリペア入院から戻ってきた64Thunderbird Ⅱ reversですが、ここからは私がゆっくりと時間を掛けて好みのベース(=Thunderbird Ⅳ)に仕上げていきます。

IMG_2357.jpg 新規パーツの入手に時間が掛かっているので、先ずはヘッド廻りに手を加えました。オリジナルのペグを軽量ペグへと交換したのです。Thunderbirdと言えば弾き辛いというイメージがあるのですが、それは重たいヘッドが演奏中に下がってくる事(ヘッド落ち)が大きな要因になっています。これを防ぐにはやはりペグの軽量化しかありません。


 手持ちでGotohの軽量ペグGBR640がありました。すこしエイジド加工されているもので、この64Thunderbirdにルックス的にもマッチングしそうでしたが、取付け前に少しの追加加工が必要でした。GBR640はヴィンテージFenderに使われているクルーソンペグの軽量ヴァージョンなのですが、以前のblogでエントリーしたように64年頃にペグのベースプレートの仕様が変更となり、取付けビス4本の内のボディー側2本のピッチが広くなっています。そして63年に生産開始されたThunderbirdは当初よりこの仕様変更後のペグが使われているのです。

IMG_2361a.jpg オリジナルのペグをGBR640に交換しようとすると、2本のペグ取付けビスを斜めにネジ込む、ヘッド裏のビス穴を埋め木して新たな穴を開ける等の対応が必要となるのですが、ヴィンテージのThunderbirdに加工を行うのは避けたかったので(ボディーにピックアップザグリを行っていますが・・・笑)、GBR640のペグプレートのビス穴を長穴に加工しました。


IMG_2366_201605301833379b3.jpg GBR640を取付けしました。


IMG_2523.jpg 1mm程の長穴加工だったので、穴はビス頭の膨らみに隠れて表面には出ていません。


 リヴァース~ノン・リヴァース期のオリジナルのペグのウォームギア固定ビス頭はマイナスドライバー用なのですが、GBR640のビス頭はプラスドライバー用です。これについてはミリ規格のマイナス頭のリプレースメントビスが無いのでこのままとなります。

 軽量するとおよそペグ1個分の95gが軽くなっていて、ヘッド落ち具合はかなり減少しています。軽量ヘッドに交換すると、出音が明るく広がりを持ったものに変わる傾向があり、このThunderbirdでもそのようになったのですが、ハムバッキング・ピックアップという事もあって、音が軽薄になったようには感じられなかったです。

IMG_2367.jpg ペグの交換の際はヘッド廻りの塗装にコンパウンド掛けをして艶を出しています。トラスロッド・ナットを一旦取り外して、ナットや固定プレートの塗料カスや汚れを落としているので、ナットの回転はとてもスムースです。


 以上で演奏性は随分と向上しました。次回からはボディー廻りに手を加えていきます。
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 私がこれまで入手したThunderbirdの77建国記念や68ノンリヴァースと同じ難点をこの64リヴァースも持っていました。それはネックです。ネックの状態については自分でも常々神経質過ぎると感じていて、旧いベースに対しては評価の基準を下げなければと思いつつも、このベースのネックの状態は気になるものでした。ざっくり言うとネックがS字に反っているのです。1~4フレットが順反り、5~10フレット間が逆反りの状態でした。

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 入手前の楽器屋での試奏の際にこの反りの事は分っており、ネックリペアすることを前提に購入していたので、入手の1週間後には山口県宇部市のプロビジョン・ギターに入院させていたのでした。

 入院した後のショップからの診断結果と治療方法の報告は「ヒーティングによる塗装ダメージを避ける為にS字に曲がったネックを専用の矯正器具に固定して時間を掛けて矯正していく。これまでの経験でいうと半年から1年間は掛かる」との事でした。50年以上の経年で狂ったネックが一朝一夕で元に戻る筈がないのは理解できるので、この治療方法に納得して長期入院となった次第です。

 ほぼ一年が経過した頃にショップから連絡があり、「ネックは完璧とまではいかないが、元よりは状態が良くなった。完璧を求めるのなら、フレット打替えと指板矯正を行う必要があるが、とりあえずフレット磨り合せで対応してみる。」との事でした。指板矯正は不可逆的作業となるので、フレット磨り合せでの対応をお願いした私です。

IMG_2352_20160525183806424.jpg それから少し経過して「仕上がりました。」との連絡があり引き取った後、しばらくの間は自宅にてネックの状況をチェックしていました。入院前よりはS字の反り具合が収まり、弦を張りっぱなしにしていても反りの変化は無いようです。


IMG_2350.jpg 肝心の弾き心地ですが、好みの弦高(4弦12Fで2.5mm)ではやはり5F辺りでバズが出ていて、弦の振動を阻害している感がありました。バンドの中では気にならないが、自宅で弾くと気になるというレベルではあるのですが・・・。


 私がこのヴィンテージのThunderbirdを好きな要因のトップは、ホンジェラス・マホガニー材のボディー&ネックの“鳴り”具合なのです。あたかもアコースティックギターを弾いているように弦&ボディーが揺れて、とてもダイナミクスを付け易くて、弾いていて心地良いのです。この感覚は76年の建国記念モデルを含めて他のThunderbirdでは味わえないものです。

 そのようにダイナミクスを付けようと弦を強く弾くと、この64 Thunderbirdではバズが出る状態でした。いずれはフレット打替えと指板矯正が必要と思われるのですが、しばらくはこのままで様子を見る事にします。これからの暑い夏でネックがどう変化するのかもチェックしたいので・・・。
 以下の画像は64Thunderbird Ⅱを1年前に入手した際のものです。

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IMG_9824.jpg パーツは全てオリジナルで、ピックアップ&ブリッジフェンスも付属していたのは嬉しい点です。このフェンス類を新たに探すのは大変ですから・・・。ピックガードに掛けがあるのはヴィンテージである証しです。


IMG_9844.jpg ボディー表のピックアップ付近やネックエンド部の指板は長年親指を固定していた為に爪で木材がえぐれてエクボになっています。前オーナーは指弾きだったのですね。ボディートップに波打つウェザークラックが見えます。


IMG_9837.jpg ボディー裏には1箇所に集中してバックル傷が付いています。一人のオーナーが長く弾き続けてきた事の証しです。


IMG_9840a.jpg ペグの動作はスムースで、トラスロッド・ナットもきつくなくスムースに左右に回せます。60年代の全てのThunderbirdのペグのウォームギア固定ビス頭はマイナスドライバー対応となっています。


IMG_9846.jpg サーキットもオリジナルで、ポットの刻印から64年の生産と分り、ヘッド裏にあるシリアル・ナンバーから読み取れる製造年とマッチングしています。ポット、ジャックにガリ等は無くて、今後もこのままで問題無しに使用できそうです。


 ここまでのチェックでは、年式相応にワン・オーナーが弾き込んでこられて、当時のホンジェラス・マホガニー材でしか得られないであろうボディー&ネック鳴りが心地良い反応を示す好ベースといった評価になるのですが、この64Thunderbird Ⅱには唯一の難点がありました。それについては次回に・・・。
 例年の如く、ゴールデンウィークの5月3日~5日は東京で過ごしました。初日の3日は私の住む地方は強風にみまわれ、自宅から車で15分の所に在る空港では東京便が欠航になってしまい、急遽車で2時間掛かる別の空港から出発する羽目になりました(汗)。

 その為に、お付き合いのあるベーシストのすわべさん、オアシス地球さんと午後から楽器屋巡りを行う予定に私は参加できずに、夜に大久保のBarchie’sでお二人と待ち合わせをして、そこに出張帰りのshinmei_tさんも合流して計四人で串焼き屋さんでの飲み会を行いました。

 お三人とは1年振りの再会となるのですが、そこはベーシストという事でベースの話で大盛り上がりの会となりました。好みのベースや曲のジャンルは少しずつ異なるのですが、やはり共通の楽器のベースについて語り始めると話は尽きなかったです(笑)。

 4日は午前中にもうお一方のベーシストに出会い、午後には身内に出会うという上京の本来(?)の目的を果たし、5日にサクッと行きつけの楽器屋さんを巡りました。3日に待合場所として利用させていただいたBarchie’sを再訪すると偶然にもすわべさんもいらっしゃっていました。すわべさんは3日にここで見掛けた“飛び道具”が気になられたようで、チェックの後に購入されていました。近々、blogでエントリーがあるものと思います。

IMG_3417a.jpg Barchie’sは最近短期間で60年初期のJBが何本か集まっているようです。Facebookでもアップされているフレットレス加工中の63JBが作業台上にありました。昨今はネットで事前調査を行い、ターゲットを絞った効率良い楽器屋巡りができるようになって便利ではあるのですが、以前のように楽器屋巡りでお宝発見!というハプニングは少なくなってしまいました。


 こんな風に、特別な観光目的等も無く、身内や知り合いのベーシストと出会うという“緩~い”GWの東京滞在を例年行っています。今回お会いした四人のベーシストの方々と来年の再会を約束して、私の今年のGWは(強風に出ばなをくじかれたものの)楽しい内に終わりました。
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Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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