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Category : アンプ
IMG_3009.jpg 自宅での練習やちょっとしたセッションへの持ち出し用として重宝しているAmpeg SVT-450HとSVT-112AVのセットですが、ヘッドアンプのSVT-450Hの音質はAmpegで私がイメージするところの熱々でギンギンしたものではなく、安っぽいトランジスタアンプ的でキンキンのハイが立ったクールなものです。


 これまで3bandトーンのTrebleを絞ったり、9bandのグラフィックEQを調整したりして使用してきたのですが、トーンがセンターポジションで好みの出音とならなくてはならないという私の性分故にこれを何とか改善しようと思い立ちました。

535SCH_1a.jpg 先ずはSVT-450Hのプリアンプの回路図を入手して検討する事から作業を開始しました。


535SCH_12.jpg EQフラットの状態でハイのキンキンを下げたいので、Trebleポットに関連するC10とC12のコンデンサーの容量を変更すれば良さそうです。デフォルトのC10(0.01μF)とC12(0.1μF)の容量の1/10の割合はトーンに歪みが出る(フラットではない)事も事前調査で判明しています。


IMG_2947.jpg SVT-450Hからプリアンプの基板を取り出して、交換予定のC10とC12のコンデンサーの取付け箇所を探しました。


IMG_2949.jpg C12は直ぐに見つかったのですが、C10がなかなか見つかりません・・・。しばし回路を追った後に、Bassポットに近接する緑のC3のコンデンサーを固定しているシリコンコーキングの盛りの下からC10を探し当てました。(まさに発掘です)


IMG_3003.jpg そしてC10とC12のコンデンサーを取り外して、ワニ口クリップを取り付けて・・・、


IMG_2999.jpg 回路図から好結果となりそうなコンデンサーの容量を推定して、手持ちのコンデンサーの中からC10とC12の2群の候補を選択し・・・、


IMG_2990_20200229094106eff.jpg 1ケずつクリップに咥えてアンプの出音をチェックしました。先ずはC10からのチェックからだったのですがその変化に驚きました。これまでは良く言えば“締まった”、悪く言えば“線の細い”出音だったのが、中低域がグッと膨らんだファットなものになっていました。


 ハイの絞り具合を変えるつもりだったのが、低域の出具合の変化の方が大きかったです。変化具合を別表現すると「細い直径の水道管を太い径に交換したら、がぜん水の出が良くなった」となります。

 また、ほぼ同じ容量のコンデンサーを選択しているのに係わらず。個体毎で音量・音質変化に明確な差異があったので、好みの出音となるコンデンサーを決定するのが容易でした。その後にC12のコンデンサーの選択に取り掛かったのですが、こちらは個体毎の差が微妙過ぎて、なかなか一つに絞れなかったです。

IMG_2998.jpg そこで手持ちの3回路4接点のロータリースイッチを利用して、デフォルトを含む4ケのコンデンサーを組み付けして・・・、


IMG_2984_202002290942278e0.jpg アンプシャーシに貼り付け、4ケのコンデンサーを切り替えしながら出音の変化をチェックしました。デフォルトの1/2の容量のコンデンサーを含めてチェックをしたのですが、こちらではC10の時のような大きな音量・音質変化が得られなかったので、C12はデフォルトのままとする事にしました。


IMG_3008_202002290945164a2.jpg 交換したC10のコンデンサーは隣のC3と抱き合わせて元のようにシリコンコーキングを盛り、スピーカーの振動による不具合の発生予防としています。


IMG_3017_2020022909451701c.jpg コンデンサー1ケの交換で生まれ変わった出音となったSVT-450Hです。ハイをコントロールすべく対応したはずなのに中低域が太くなり、結果OKとなっています。


 ツマミセンターで音質フラットを目指すには、コンデンサーに直列に抵抗を噛ませる事が考えられるのですが、フラットといってもオーディオ的な結果を求めているのではないので、自分の耳にとって好みになった現状の出音で満足しています。抵抗まで考慮し始めたら“泥沼”にハマり込むのが必至ですし、今回2ケのコンデンサー交換を検討しつつ1ケの交換に留めたのも、それが理由です。

 そして今回の記事で使用した全てのパーツは手持ちのもので、新たに購入したものはありません。原価ゼロで休日の丸一日がかりの作業をとことん楽しんだ私です。
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 内外部をクリーンアップしたAmpeg SVT-450Hを使用していたら、ある日突然音量が下がり、出音にはガサガサというノイズが混ざっていました。

IMG_1649.jpg ベースやシールド、そしてスピーカーケーブルとスピーカーもチェックしたのですがこちらには問題が無く、どうやらアンプ本体に原因があるようでした。


 アンプにはプリ部とパワー部があるのでそのどちらか、もしくは(電源部の不具合等による)アンプ全体が悪いのかを調べる為に、メーカーサイトから入手したシステムブロック図を見ながら、リアパネルにあるパワーアンプイン(画像黄丸)にベースからのシールドプラグを挿してみると、スピーカーからはノイズの無い出音が聞こえてきました。次にエフェクト・ループのリターン(画像赤丸)にプラグインしても同様にノイズは無かったです。

SVT450H (1)_page007         IMG_1423a.jpg


 以上はプリアンプ部をバイパスしてパワーアンプのみを経由した信号でのチェックなので、これから推測するとパワーアンプ部や電源部ではなくて、入力部からプリアンプ部にかけて何らかの問題があると分かりました。

 そこで再度アンプをバラし、プリアンプ基板を取り出して、目視でチェックをしたのですが、ハンダ割れ等の不具合を発見する事はできなかったです。しかしこのまま基板を戻すこともできないので、絶縁や接触の不良を起こしていそうなハンダのヤニの除去や、近接したハンダ同士の分離の確認等を細かく行った結果、この度の異音の発生は止りました。そしてこの後にしばらく使っているのですが不具合は再発していません。

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 上記程度のメンテで不具合の解消となって助かりました。仮にプリアンプ基板の交換ともなれば、中古でお安くアンプ本体を入手した意味が無くなりますので・・・。



 この度のチェック&メンテで判明した事があります。それはリアパネルのパワーアンプインにベースからのシールドプラグを直接挿した際の出音が、意外な程にフラットでナチュラルな音色だったのです。パワーアンプ部は音に色付けすることなく音量だけを増幅させていたのです。

 という事は、先の記事で説明したAmpeg特有のUltra-LowとUltra-Hiのスイッチを同時にオンにしたようなこのSVT-450Hの音色はプリアンプ部のみで作られている、となります。

IMG_2481.jpg それならば、Ampegのギンギンの音色が不要と感じる場合は、SVT-450Hのプリ部をバイパスして、好みのアウトボード・プリアンプを経由した信号を直接パワーアンプ・インする事により、Ampegらしからぬ音作りができるという事にもなるので、今は秀抜なEWS Tri-logic Bass Preamp 3(左画像黄丸)経由の出音を楽しんでおり、今後は使用するシーン毎にプリを選定しようと考えています。


 実際のTri-logic Bass Preamp 3のアンプへの接続は、先の回路図・画像のエフェクト・ループのリターン(赤丸)にプラグインする事によって行っています。この際には、アンプのフロントパネル上に数多くあるツマミの内で、パワースイッチとマスターボリュームのみが機能する事になります。
 私のAmpegコレクション(?)から、今回はトランジスタのヘッドアンプSVT-450Hを紹介します。

 ↓は中古で入手時の手付かずの状態での画像です。入手時点ではこの個体の製造年は不明だったのですが、正規輸入代理店だった神田商会のHPに「SVT-450Hは2012年11月に製造終了」のインフォメーションがあったので、それを考慮すると程良い使用感というか、あまり手荒な扱いは受けていない感じがします。(Ampegの正規代理店は本年10月に神田商会からYAMAHAに変更されたので、このインフォメーションは今は削除されています。)

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IMG_1417_2019091116273779b.jpg リアパネルには、神田商会のラベルが貼ってあります。


IMG_1423_20190911162739c52.jpg 左上のラベルの製品名にはSVT450HJとありますが、“J”はJapan仕様を表していて、アメリカでの製造時から日本向けの100V仕様として製造された事が分かります。


IMG_1432.jpg 9バンドのグラフィックイコライザーのツマミの一つの先端が折れていますが、指先で摘まんでの操作は可能です。


 今後、パーツ交換する予定なのですが、現行代理店のYAMAHAに直接問い合わせたところ、「ボリュームツマミ等の外装パーツはご購入可能なサービス部品として設定されておりますが、部品交換のために製品の分解が必要な電気部品については、お客様にご提供差し上げておりません。交換をご希望の場合は、弊社に修理をご依頼いただくか、ご購入店、もしくはお近くの楽器店にご相談ください。」との回答だったので、別ルートでの入手を検討してみます。

 外装ではビニールトーレックスに何カ所かのめくれが見受けられますが、ケースの木部が凹む程のダメージはありません。又、コーナーの金具に錆が見受けられますが、磨けば綺麗になりそうです。



IMG_1437.jpg アンプの出音のチェックの前に、いつも通りにアンプを分解しての状態チェックとクリーニングを行いました。この分解時にポットをチェックすると2013年製造の刻印がありました。(前述の2012年11月の製造中止のインフォメーションを考慮すると、最終製造ラインの製品のようです。)そのポットやグラフィックイコライザーのスライド抵抗には一切のガリは無かったです。


 アンプ内外装や冷却ファンの汚れ具合から、このアンプは喫煙環境に長く置かれてはいなかった事が分かりました。煙草のヤニ汚れのひどいアンプでは、冷却ファンが回ると室内が煙草臭くなりますし、電子回路基板にびっしりとこびり付いたヤニの層は回路の不安定化の要因にもなります。(← 以前、持っていたアンプがそうだったので、今回のアンプ入手に繋がっています。)

 チェック&クリーニング作業は休日の丸々一日を掛けて行い、その内容は多岐に亘りました。ビニールトーレックスの痛みはボンドで肉付けして半艶消しの黒ラッカーでタッチアップしました。

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 金具類の錆はワイヤーブラシで落とし、コンパウンドで磨きました。

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 冷却ファンの羽根にホコリが付いたままでは、冷却性能の低下や風切りノイズの増大、そしてファンモーターの短命に繋がるので綺麗にしておきました。これで風切り音は減少しています。又モーターそのものからの音が気になっていたので、モーターに少しの接点復活剤を吹き付けて、これもほぼ無音となっています。

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 それにしても今回行ったような徹底的で時間を掛けた全てのパーツのチェック&クリーニングなどは、ショップでは通常行われないでしょうね。掛かった手間代を原価計上したら、商品代金が倍増してしまいますので・・・(汗)。チェック&クリーニング作業自体を楽しく感じる、アマチュアならではの特権といえます。



IMG_1627.jpg 全てのパーツをチェック&クリーニングした後に再組み立てを行いました。グリルは私が所有するAmpegのスピーカーキャビネットに合わせて、以前にAmpeg V4BH用に自作していたシルバーブルーのネットをこちらに使用しました。


IMG_1633.jpg 再組み立てが終わったSVT-450Hの出音をチェックする為に自宅ではAmpegのスピーカーキャビネットSVT-112AVの上に載せました。頭でっかちのチョロQ的なルックスです。


 その出音ですが、音色はトランジスタ的というか高域と低域がかなり強めに出てきます。このトーンは、私が所有する真空管アンプのSVT-CLやSVT-VRに搭載されているUltra-LowとUltra-Hiのスイッチを同時にオンにした状態をシミュレートしているように感じます。ただ私はこの2つのトーンスイッチをオフにした音質が好みなので、このSVT-450Hでは3バンドEQのベースとトレブルのツマミを9時位に絞って対応しています。

 この後スタジオに持ち込んで、大き目のキャビネットのSVT-810AVやSVT-212AVを鳴らしたのですが、やはり450W出力の本来の実力はこちらで明白になりました。低域と高域側の出具合をキープしたまま音がドンドンでかくなります。真空管の歪は得られないのでナチュラルなウォームサウンドとはならないのですが、ゲインとマスターボリュームツマミの回し具合で、太目の肉付けもできます。私はあまり強い歪が好みではないので、この位の太さ加減で十分です。
 前回の記事のAmpegの真空管ヘッドアンプPF-50Tに組み合わせしている、スピーカーキャビネットPF-112HLFについての記事です。



IMG_1149b.jpg このPF-112HLFはヘッドと同じパフォーマンスシリーズの製品で、12インチスピーカ+ツイーターユニットの組み合わせとなります。同シリーズにはその他に15インチ×1発、10インチ×2発、10インチ×4発のスピーカーキャビネットもあるのですが、自宅で使用するのに大口径や複数個のスピーカーは不要と考えたのと、メーカーサイトにもPF-50Tとの組み合わせが推奨されていたので、このPF-112HLFを迷わずに入手しています。


 入手後にPF-50Tを載せて鳴らすと、先の記事の如く真空管アンプでイメージする出音は覆されました。とてもワイドレンジでハイファイな音がキャビネットから聞こえてきたのです。低域はドッカーンで高域はキンキンです。

 又、これはアンプの出音の音質だけではなく、演奏している私の部屋の周波数特性に起因するのですが、重低音(特にE音)が室内をブーンと共振させていました。ベースコントロールを絞ると共振具合は減少するのですが、それではベースアンプとしての出音が脆弱になってしまいます。

 新品で購入したので、スピーカーのエイジングがまだまだで、ダイナミックレンジが広いだけの若い出音と感じるのですが、このままでは角が和らぐまで待てないと考えて、以下の様に自分好みの出音に持っていく対策を講じました。



① キャビネットの下に柔らかなタイルカーペットを数センチ重ねて敷いたり、逆に重たくて硬いコンクリートの平板を敷いたりして、キャビネットの振動が床に伝わらないようにしたのですが、どちらも効果は薄かったです。



② キャビネットの箱鳴りを減少させるべく、内部に追加でグラスウールをパンパンに充填しました。ただしこの結果は箱鳴りが無くなり過ぎて、出音がパキパキになったので、グラスウールは取り外して元に戻しました。

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③ キャビネット底面に差し込み式のキャスターを装着しました。PF-112HLFの小さな躯体に合わせて、これまで他のキャビに使っていた50mmΦの車輪を一回り小さな38mmΦのものにして、元のゴム足を取り外した箇所に、新たに差し込み式キャスター用の樹脂スリーブを取り付けました。

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IMG_1154b.jpg キャスターとゴム足の高さの差程はキャビネットが床から離れて、低域の床への伝動が幾分か減少しました。




④ キャスターの続きなのですが、取り外したゴム足も利用できるようにと、スペアとして入手していた4個のキャスターをバラして、そのアルミ足を移植しました。移植はアルミ足にタップを切り、ゴム足をビスで固定しています。キャスターとゴム足は自在に差し替えが可能なので、移動はキャスター&設置はゴム足とか、前をキャスター&後ろはゴム足にしてキャビを少し後ろに傾けたりする事も可能になっています。(←我ながら良いアイデアです・・・笑)

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 実はこのキャビを後ろに傾けた状態がこれまででベストの出音となりました。スピーカーからの出音方向が上向きになったので、ゴム足や4輪キャスター時よりも床鳴りが減少し、ツイーターからの高域はダイレクトに耳に届くようになっていました。



⑤ ただしこのセッティングでは高域の耳への届き具合が強過ぎる感がありました。

IMG_1157b.jpg リアパネルには高域を再生するツィーターのオン/オフスイッチがあるのですが、高域がオフではもの足らず、オンではうるさ過ぎでした。


 そこで、私の全てのツィーター付きのスピーカーキャビネットに取り付けしているのですが、ツィーターの減衰器をこちらにも取り付けました。減衰器で絞り込んで、高域を好みの出具合に調整しています。減衰のレベルは一旦決まれば頻繁に調整する事は無いので、グリルネットを外したフロントパネル上に取り付けしています。このような目立たないモディファイが私の好みです。

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⑥ そして仕上げで、これはキャビネットそのものへの対策ではないのですが、スピーカーケーブルとアンプの電源ケーブルを吟味しました。

IMG_1669.jpg スピーカーケーブルはBelden 9497(ウミヘビ)、電源ケーブルはMarincoの電源プラグを使った医療機器グレードのものを使い、重低域を押えて歯切れ感を持ったベースサウンドを得られています。




 以上で、見た目にはキャスターの取り付けしか変わっていないものの、出音は好みのものへと変貌したPF-50T とPF-112HLFのセットです。

IMG_1160b.jpg 今回はスピーカーキャビネットのPF-112HLFを色々とイジッてみたのですが、素のPF-112HLFがよろしくないという訳ではなくて、アンプのPF-50Tの出力特性に合うようにPF-112HLF側を工夫して、アンプセットとしての出音を好みに持っていったという事です。




 PF-50Tのトーンコントロールは、基本的にはオールフラットで、ベースギターの特性に合わせてベースツマミを調整しています。又、高音が強く感じたらベースギター側のトーンコントロールを絞るって使い方です。

 小音量でも音圧と膨らみを感じられ、かつベースのフレーズが良く“見え”て、私が自宅で練習する環境ではとても具合の良い出音のベースアンプセットとなっています。今後、スピーカーユニットのエイジングが進み、角が取れた真空管アンプらしい出音となる事を期待しながら鳴らしていこうと思っています。



 このベースアンプセットを小規模のライブ用に持ち出ししようと考えて、メーカーのAmpegでは製造販売されていないPF-112HLF用のカバーをe-Bayで購入しました。

IMG_1161b.jpg これはTuki Covers というアメリカのカバー専門メーカーの製品で、ウレタンパッド入りの丈夫な外皮はキャビネットを運搬時のアクシデントから保護してくれます。このメーカーは多くのメーカーのアンプ/キャビネットを採寸し、専用カバーとしての製品をラインアップしており、私もこれまで所有したキャビネット用に何種類も入手しています。


 ヘッドアンプのPF-50T用のケースは調べた範囲では、どこも製造販売していないのですが、PA用スピーカー用のキャリーバッグに収納可能という情報があるので、今後探してみます。
IMG_1163.jpg 最近、自宅での練習の際はこちらのベースアンプ・セットを使用しています。ヘッドアンプがAmpeg PF-50T、スピーカーキャビネットも同メーカーのPF-112HLFです。




 今回はヘッドアンプのAmpeg PF-50Tを紹介します。品番のPFはパフォーマンスシリーズを示し、これは以前の大きくて重たいというベースアンプのイメージを払拭すべく、Ampegが近年展開している軽量・コンパクトなシリーズです。

 50は数字の如く50Wの出力を示し、TはTubeの頭文字で分かるように、このアンプはたかだか50Wの出力なのですが真空管駆動なのでとてもパワー感があり、自宅練習はおろかカフェとかのちょっとしたライブでも十分な音量となっています。手持ちの450W出力のトランジスタアンプと同じ音量で比較したら、PF-50Tのほうが押し出し感は強めです。

 押し出し感が強いだけではなく、その再生音域はとてもワイドレンジに感じます。真空管アンプなので低域に深みがあるのは当然なのですが、高域も綺麗に抜けてきて、中低域の太いヴィンテージ・サウンドの再現のみに注力するのではなくて、現代のハイファイ・サウンドの中においても“使える”ベースアンプを目指しているのだなと感じました。

 時に真空管アンプでは音の立ち上がりに遅れを感じる個体もあるのですが、この最新のアンプにはそのダルさは全くありません。そしてベースの1弦をプルした際の高域に、トランジスタアンプで感じる線の細さが無くて、ちゃんと“肉が付いている”のは、流石に真空管アンプだと納得するポイントです。

 その外観ですが、往年の銘品B-15シリーズのイメージにガンダムチックな近未来デザインを加味した、なかなかユニークなルックスです。

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PF-50T_PF-20T_OM_page001a.jpg フロントパネルのコントロール部には見慣れたツマミが並び、直感的な操作ができます。私が触るのはゲインとベース、そしてボリュームのツマミくらいです。これらのツマミの操作で、出音をクリアーにも歪っぽくにも変化できます。


PF-50T_PF-20T_OM_page016a.jpg 昨今の高機能なベースアンプを見慣れていたら、このリアパネルのシンプルさには驚くと思います。出力関係はスピーカーアウト(フォン端子)×1、プリアンプ・バランスドアウト、トランスフォーマー・バランスドアウトしかありません。


PF-50T_PF-20T_OM_page014a.jpg プリアンプ・バランスドアウトは一般的なもので、プリアンプ後の信号を取り出すのですが、トランスフォーマー・バランスドアウトというのは他の機種には無い機能で、左の回路図のようにパワー管を通った後のスピーカーを鳴らす出力信号を減衰して、レコーディング用の信号としてアウトプットするものです。2つのバランスドアウトを選べるのはレコーディングする際に役立つと思います。


 私が自宅でレコーディングする機会は無いのですが、試しにと自宅のモニター機器でこの2つのラインアウトの信号を再生したら、なるほどと頷ける真空管サウンドがモニタースピーカーから流れてきました。

IMG_1204a.jpg 気になる真空管部を見る為に保護カバーを取り外しました。


IMG_1199a.jpg 手前の2本はプリアンプ部の12AX7です。中央のブースト管の12AU7以降がパワーアンプ部で、奥の大きい2本がパワー管の6L6です。プリ管を交換して出音の変化をチェックしてみたいのですが、現状での出音に満足しているので、今後の楽しみとしておきます。


IMG_1208a.jpg 電源スイッチを入れると2本のパワー管にヒーターが灯るのが見えるのですが、他の3本の真空管にはメタリックパープルにメッキされたアルミのシールドカバーが被さっていてヒーターは見えません。


IMG_1218_201908281529330de.jpg しかし保護カバーのパンチングメタルから透けて見えるこのメタリックパープルは、アンプのフロントパネル上のプレイ時のパープルのLEDと同系色で、これはこれでカッコ良いです。


IMG_1221.jpg スタンバイ状態ではこのLEDは赤く灯って、ヒーター温め中のイメージを表しているのですが、この辺りは真空管マニアの心をうまく掴んでいます。




 次はスピーカーキャビネットの記事です。
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F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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