Category : アンプ
IMG_6093.jpg 出来上がったフロントグリルをアンプに取り付ける前に、冷却ファンのAC100Vの電源を引っ張る作業がありました。その電源はアンプの電源スイッチの直後から取り、シャーシ下側にケーブルを取り出しています。


 冷却ファンは参考にしたSVT-ClassicのものがAC100V仕様で、それと同仕様のものを入手しているので、電源の確保は容易でした。そして冷却ファンと電源とは端子による接続なので、フロントグリルはアンプから分離する事ができます。

IMG_6097.jpg V4BHにフロントグリルを取り付けしました。納まり具合は良好です。


 SVT-212AVの上に乗せた状況のビフォーアフターです。どうですか、このルックスの良さは!ヴィンテージ感がグッと増しています。アンプのコントロールパネルが銀でなくて黒塗装なのが気になるといえばそうなのですが、そこを差し引いてもマッチングは良いと思います。

IMG_6054.jpg              IMG_6099.jpg


IMG_6429.jpg ファンによる冷却状況ですが、前面から吸い込まれた空気は真空管の熱を良好に奪って背面の開口部から放出されています。これで長時間のライブも真空管の熱ダレや熱暴走とは無縁になりそうです。


 冷却ファンの動作音(モーター音・風切り音)についてです。ファンは静音タイプを選択していて、グリルクロスを張る前のチェックでは気にならなかったものの、クロスを張った後は、アンプが無音の状態では、ファンからではなく、空気がクロスのメッシュを通り抜ける際のシューといった風切り音が気になりました。元の黒のクロスよりも新規のシルバーブルーの方がメッシュの織り糸が太くて空気の通り抜け具合が悪そうです。

IMG_6430a.jpg この対応としてファンを小さな風量のものに交換する事も考えたのですが、そうすると冷却能力を落とす事になり、何の為のファン取り付け?となってしまうので、リアパネルに冷却ファンのオン・オフスイッチを取り付けました。パネルの上端に取り付けたので、アンプの天板から手を回してブラインドタッチでのスイッチングが可能です。


 自宅での小音量での使用時にはファンをオフに、大音量で真空管が熱くなるスタジオやライブではオンにして熱対策をコントロールしながら使っていく事にします。この「アナログ機器を手動でコントロールしている」っていう感覚が私の好みです(笑)。
スポンサーサイト
 一連のメンテナンスでベストと思われる出音となったV4BHですが、出音だけで満足する私ではありません(笑)。実は気になる事が2点あったのです。

IMG_6054.jpg その1点は、組み合わせているスピーカーキャビネットのSVT-212AVとのアンマッチ感です。SVT-212AVはシルバーブルーのグリルクロスがとっても恰好良いのですが、V4BHのフロントグリルは一般的な黒ネットなのです。


 そしてもう1点はV4BHには真空管の強制冷却ファンが付いておらず、ライブ時のフルパワーでの長時間使用に不安があったのです。実際に何年か前のライブ中にフューズが飛んで音が出なくなった事もあるので、真空管のオーバーロードを防止する為に冷却ファンの取り付けを検討してみました。

IMG_6057.jpg するとこの2つの悩みを一発で解消する方法が見つかりました!こちらはネットで拾ったV4BHと同じ木製ケースを持つSVT-Classicのフロントグリルの裏側の画像ですが、ここには冷却ファンが取り付けられています。そうです!これと同じ仕様にすれば良いのです。


 ただし、既存のグリルのクロスを張り替えして、冷却ファンを取り付けるとはいきません。既存のグリルには中央に自然吸気用の長方形の開口があるので、そのままでは丸穴となる冷却ファンの取り付けはできないのです。

IMG_6058.jpg         IMG_6059.jpg


 それならばという事で、グリルの新規作製に取り掛かりました。厚さが18mmのコンパネを元と同じ外寸にカットし、中央に77φの丸穴を開けました。これはSVT-Classicに取り付けられている冷却ファンをネット検索し、それと同仕様のファンを入手して開口径を決めたものです。木プレートの加工終了後に艶消し黒に塗装しました。(この18mm厚のコンパネは、先般作製したメンテナンス用テーブルに使用したものの端材なので、原価はゼロです)

IMG_6061.jpg         IMG_6067.jpg


 新規購入したAmpeg用のシルバーブルーのグリルクロスをプレートにあてがい、ドライヤーで熱を加えながら折り癖を作り、タッカーで周囲を留めてから余分なクロスをカットしました。

IMG_6068.jpg         IMG_6069.jpg


IMG_6077.jpg グリスクロス張りが終了しました。元の黒グリルのように周囲の白パイピングが無いので、一工程少なくて済んでいます。


 表面には、元のグリルから取り外したAmpegのロゴプレートを取り付け、裏面には冷却ファンと、周囲の4隅にはこれも元から取り外したマジックテープをビス止めしました。

IMG_6089.jpg         IMG_6092.jpg


 以上で完成した新規のフロントグリルを次回のエントリーで取り付けします。仕上がりは如何に・・・?
IMG_5445.jpg Ampegのアンプ群をマイスタジオに持ち込み、大音量で試奏しました。


IMG_5450.jpg この内で、右端のSVT-VRとSVT-810AVのセットは別格として、最近メンテナンスが終了したアンプヘッドのV4BHとベストな組み合わせとなったのが、こちらのキャビネットSVT-212AVです。私が常々考えている理想のベース・キャビネットは12インチ×2発+ツイーターなのですが、そのとおりの仕様です。


IMG_5451.jpg スピーカーユニットの製品番号や仕様を確認すべく取り外そうとしたのですが、ユニット枠とキャブのフロントパネルとがパネルの黒塗料で固着していたので無理でした。


IMG_5452.jpg カタログを見たら≪エミネンス製カスタム12インチ・スピーカーを2基搭載し・・・≫とあるので、私が別で持っているTC Electronics BC212に搭載されているのと同仕様のスピーカーユニットだと思います。


 このエミネンス製カスタム12インチ・スピーカーユニットは特別な高耐入力タイプではなく、最近はやりのネオジウム磁石仕様の軽量タイプでもなくて、何の変哲もないベーシックなユニットなのですが、これが癖が無くてとても素直な出音なので気に入っています。

IMG_5453.jpg 同じく12インチ×2発のフォーメーションといえば、以前所有していたAguilarのGS-212(三段積みの真中)もそうで、スピーカーユニットは同じくエミネンス製なのですが、アルミフレームを持つ高耐入力タイプで、出音はガチガチに固く、私の好む出音ではなかったです。


IMG_5455.jpg SVT-212AVは、上に乗せたV4BHとの相性も格別で、少し低域が歪んだ真空管ヘッドからの入力を懐深く受け止めます。


IMG_5456.jpg ツイーターのレベルはリアのパネル上でオフもしくはオンは“大・小”2段階のレベルで調整可能です。私はレベル“小”で使っていますが(画像はレベル“大”)、もう少し絞りたくもあり、いずれ無段階の可変抵抗器を取り付けるかもしれません。


IMG_5457.jpg このSVT-212AVには手を加えた箇所があります。重量29.9kgを抱えての移動は体に負担となるので、差し込み式のキャスターを取り付けしました。その際には元からキャスターが付いている(トップ画像の中央下に写っている)SVT-15Eのキャスターの位置を測って同様にしています。V4BHを乗せたら総重量は約48kgとなるのですが、キャスターのおかげで水平移動はスムースに行えます。
 完調となったAmpegのアンプヘッドV4BHを大音量でチェックするために、マイスタジオに持ち込みしました。同時に手持ちのAmpegブランドのアンプ&キャビネット全てを持ち込むとこのような状態になりました。「どんだけAmpegが好きなの!?」ってツッコミが入りそうです(汗)。

IMG_5947.jpg


 そしてこの内でV4BHとベストな組み合わせとなるスピーカーキャビネットを検討したので、次のエントリーで報告します。
 プリ部、パワー部の7本全ての真空管を交換したAmpeg V4BHですが、最後にやるべき事がありました。それはパワー管を交換した後の“バイアス調整”です。 “バイアス調整”とは真空管に流れる電流の量を調整するのですが、何によって調整するのかというと真空管に加わるバイアス電圧の大きさを変える事によってです。

IMG_6036.jpg Ampeg V4BH メンテナンス⑤の記事のコメントに、すわべさんから「あれ?V4BHってバイアス調整どうなってたっけ?」との質問があった際には、アンプの外部には所有するSVT-VRと同様のバイアス調整ツマミが無いので「アンプにバイアス調整機能は無くて“固定バイアス方式(電圧固定型)”と思われます。」と返答したのですが、アンプの電源部の回路図を精査すると赤囲いの箇所が目に留まりました。


IMG_6037.jpg 拡大すると、ここがバイアス調整回路と分かりました。左の電源回路から送られた-58Vの電圧が可変抵抗器によってコントロールされて-45Vのバイアス電圧で真空管に送られているのです。


IMG_6038.jpg この回路をアンプの基板内で探すと、ありました。画像中央の青い小さな可変抵抗器がそれです。25kΩの抵抗値と周辺の固定抵抗の値も回路図と同様なので間違いありません。


IMG_6041.jpg 早速、回路図から判断したバイアス電圧調整後のポイントで、現状でのバイアス電圧をテスターで測定すると-48.8Vという結果でした。


 回路図では-45Vという値なので、テスターを見ながらマイナスドライバーで可変抵抗器を調整して-45Vに設定しました。

IMG_6047.jpg         IMG_6048.jpg


 厳密には同時にバイアス電流を測定し、オシロスコープで波形のチェックも行わなければなければならないのですが、それは手持ちの機材では不可能なので、「これで自分なりのバイアス調整終了」とし、この状態でスピーカーからの出音をチェックすると、元よりも大きな音量でかつ歪んだものとなっていました。

 100Wの出力のアンプなので、バンド内で程良い音量を出すにはベースアンプから大きな音量が必要となり、この音質ではちょっと使えないです。そこで次にはバイアス電圧を-52Vに変化させると、これも同様に歪んだ出音でした。

 自分のベースアンプなので自分の気にいった出音になればそれで良いという事で、テスターによるバイアス電圧の値には拘らずに、スピーカーからの出音を聴きながら可変抵抗器を調整しました。ほんの少しドライバーを回すと音質が変化するので、微調整を繰り返してこれがベストだというピンポイントでのバイアス電圧を測定すると初期値の-48.8Vでした。

IMG_6007.jpg 今回のバイアス調整では出音をより良くする事はできなかったのですが、現状がベストな出音だというのが確認できたので結果OKとします。昨年末からの一連のメンテナンスで、トラブルフリーとなり、出音もベストな状態となったV4BHです。既に生産終了となって久しいのですが、真空管も交換した事ですし、まだまだ使っていこうと考えています。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カテゴリー
FC2カウンター
ブロとも申請フォーム