Category : Gibson 77Thunderbird Ⅳ
IMG_0363.jpg 又もや、国際宅急便が届きました。こちらはイギリスからとなります。


 Thunderbird用のピックアップとブリッジフェンスのセットです。商品説明では76年の建国記念用のパーツとなっていました。手持ちの64年のフェンス(右画像)と比べてみました。

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 明らかな違いはメッキです。64年のフェンスはニッケルメッキで表面は使い込まれてかなりくすんでいます。76年はクロームメッキなので鏡の如く光っています。

 私がこのフェンスを入手したのは、建国記念Thunderbirdの為ではなくて、68年のノンリバ用としてです。65年以降はパーツが全てクロームメッキとなっているので、同じメッキのフェンスが欲しかったのです。

 大まかな形状は似ているのですが、細かく見ると違いが確認できます。69年にノンリバTBが生産終了された際に、これまでの金属プレスの金型が破棄されたので、新たに起こした金型との間に微妙な形状の差が発生したのでは?と推測します。

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IMG_0380.jpg そして大きな違いはこちら、ブリッジフェンスの高さです。測定すると、左の76年のフェンス高は32mm、右の64年は27mmとなり、5mmの差があります。


 ブログでお付き合いのあるshinmei_tさんがお持ちの同じ67年ノンリバにはブリッジフェンスが付いていたのを思い出して問い合せしたところ、そのブリッジ高は28mmとの事でした。

 やはり60年代のリバースとノンリバのフェンスは、メッキの違いはあれども形状は同じなのですね。76年からの再生産の建国記念Thunderbirdのブリッジは3点支持の大柄なものとなり、この為にブリッジフェンスが高くなったものと推測します。

 という事は、76年のブリッジフェンスは68年のノンリバにはマッチングしないという事になります。これまで何個も入手してきたブリッジカバーは全て70年代以降のものなのですね・・・(泣)しかし半ベソになりかけた私を救ってくれそうな“ブツ”を見つけました。続く・・・。
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 今回メンテしたのは、76年の米国建国記念のThunderbirdです。新たに立ち上げたバンドで使うので、これまで気になっていたところを改善しました。

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IMG_1436.jpg 作業台に乗せて、ブリッジ、PUカバーを取外しました。このカメラアングルからは、Thunderbirdの伸びやかな(尻尾?の)デザインが、更に強調されて見えます。


IMG_1439.jpg PUカバーを取外したのは、カバー表面に歪が出ていた為です。叩いて修正しました。

 初めてこのPUの中身を見たのですが、2つのコイルが板状のマグネットを挟んで、サンドイッチになっています。コイルの巻きは少ないようで薄いです。その為かPU出力はJBと同等程度で、60年代のThunderbird程には暴れません。

 PUケースのセンターにPUコイルが位置しているのではなくて、フロントはネック側、リアはブリッジ側にそれぞれ寄っているのが分かります。


IMG_1468.jpg PUカバーを取付しました。2弦の出力が弱かったので、薄く削ったポールピースを貼り付けて対応しています。


IMG_1454.jpg Gibsonのこのタイプのブリッジはサドルによる各弦毎の高さ調整は出来ません。そのせいで、私にとっては、1~3弦を好みの高さにすると4弦がとても低くなって弾き辛くなっていたので、サドルと弦の間に厚紙を挟んでいました。(って、前回のGodinと同じですね)

 そこで今回のメンテでは、別で入手したEpiphoneのブリッジから1~3弦用のサドルを移植しました。4弦用はデフォルトのGibsonのサドルです。EpiphoneのサドルはGibsonの物よりも高さが低いので都合が良かったです。各サドルの下には薄い塩ビ板を差し込んで、高さの最終微調整を行っています。


IMG_1472.jpg 次は裏返してコントロールキャビティ内です。デフォルトのトーンコンデンサーは繋ぐだけで、トーンポットをフルにしてもトーンが絞られていたので、最近は片足を外してコンデンサーオフの状態にして使っていたのですが、やはりトーンを使いたい状況もあるので、別のコンデンサーを取付しました。

 取付したのは、音をスッキリとしたい時に使うダイレクトロンです。トーンを絞るコンデンサーで音をスッキリさせるというのは矛盾しているようなのですが、実際に取付するとトーンポットがフルテンから8位までは、中高域が立って音がスッキリとします。ハムバッキングPUであまりハイが立っていないThunderbirdのPUには、このダイレクトロンは相性の良いコンデンサーだと感じています。

 デフォルトの(青い)コンデンサーは、片足を外したままにしてキャビティ内に放置しているのは、Rock魂を感じさせるところです(笑)。いや、本当は外しておくと紛失しそうだからです(汗)。


IMG_1450.jpg 最後はThunderbirdを弾く際にとても気になる“ヘッド落ち”対策です。これしか対処方法は無いでしょ!という事で、ペグをGotohの軽量タイプと交換しました。

 デフォルトのペグは、見た目にはFenderクルーソンペグと同じと思っていたのですが、ペグプレートを止める4本のビスの内でボディ側の2本の穴のピッチがFenderよりも広かったです。2本のビスをハの字に締め込んで何とか取付しました(汗)。

 しかし、その苦労もストラップでThunderbirdを吊ったとたんに解消しました。(さすがにFenderと同様にはならなかったのですが)ヘッド落ちは減少していて、かなり弾き易くなっています。




IMG_1446.jpg 以上のメンテナンスで、新バンドのレパートリー曲の練習もはかどりそうです。
 秘密って程の怪しいモノじゃないのですが・・・。

 先ずは、私の建国記念Thunderbirdの音ヌケが悪いのが気になっていました。先日、広島ベース会で同じく建国記念Thunderbirdを持込まれていた女性ベーシストのムタさんも「案外、音は大人しいのですよ」とおっしゃられていました。

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 最近、ベース内蔵のトーンコンデンサーを取替して音の変化を楽しんでいる私としては、このThunderbirdもコンデンサーをチェックしてやろうと考えたのは当然の流れです。

IMG_9652.jpg 裏蓋を外してコンデンサーの足を1本外したところです。このコンデンサーレスの状態で、アンプからの出音をチェックしてみました。するとアンプからは「なんじゃ、これは!?」と驚くほどのビンビンの音が飛び出してくるではありませんか!


 ローからハイまで、グ~ンとレンジの広がった出音で、かつ出力もアップしていて、正しくThunderbirdの“ハンバッキングPU”に私がイメージし、求めていた音です。FenderのシングルコイルPUでは出せない押出しの強さと高音弦の太さは、少しアンプを歪気味にすると更に心地好くなってきます。建国記念Thunderbirdをお持ちの方、即刻コンデンサーを外しましょう!(笑)

 この後に、手持ちの色んなコンデンサーを試してみたのですが、このコンデンサーレスの状態が一番良かったので、このまま裏蓋を取付けようとして内部回路を見ていると「あれっ?」と思う事が・・・。ここからが“秘密”です(笑)。

 フロントPUからはビニール被覆の2芯のシールド線が、そしてリアPUからは網線シールドの単芯線がポットに繋がっています。2本の仕様が異なっているので、どちらかの線が以前に交換されていたのかな?と思ってもみたのですが、よく見ると、ポットへの結線方法も異なっています。チェックしながら回路図を起してみたのですが、2vol+1toneとしてスタンダードな回路のJazz Bassとは明らかに異なるものとなりました。

76tbirdWiredInSeries.jpg そこで、ネット検索を行ってみると、米国のサイトにありました。私の建国記念Thunderbirdと同じ回路の画像で、“76Thunderbird serial”とデータ名があります。


gibsonWiringDiagrams1.jpg 回路図はこちらです。おー、なんと2つのPUが直列(serialに)接続してあります!それぞれのPUのボリューム調整が出来る直列接続の回路は初めて見ました。これで納得の部分があります。それは、このThunderbirdのPUを片方単体で使うととても音が小さいのですが、2つのPUをフルにミックスするとグッと音量が上がるのです。JBの様な並列接続では2つのPUがフルミックス時には少し音が引っ込んでしまいますから・・・。


 トーン回路の話しに戻りますが、トーンポットは100kΩで、Fenderの250 kΩと比べると小さな値です。トーンツマミがフルテン時でも抵抗値が小さければコンデンサーを通過する電流が多くなって、コンデンサーの影響を受け易く(ハイがカットされる)なっています。

76tbirdWiredInParallel.jpg 更に同じサイトにはこの画像もありました。“76Thunderbird parallel”とデータ名があります。


gibsonWiringDiagrams2.jpg 配線は見慣れたJBタイプの並列(parallel)接続です。


76tbirdWiredInParallel Pot これらの画像によると同じ76年でも2タイプの配線法があったという事になります。この並列接続の回路画像のポット部を拡大してみました。配線に一部隠れているのですが、他のポットもチェックすると137 76 15の数字となります。137は製造のCTS社、76は1976年、15はその年の第15週(4月初め)を表します。


 直列接続の回路画像からはポットの番号が判定出来ないのですが、同じ回路を持つ私のThunderbirdのポット番号は137 76 50で76年の第50週(12月終わり)です。

 以上から推測するのですが、76年に再生産が開始されたThunderbirdは年当初には60年代のオリジナル同様に2つのPUが並列に接続されていたのが、同年後半には直列接続に変更されたのではないでしょうか?

 何故、回路変更があったのかという事ですが、再生産のPUは、60年代のオリジナルPUとは構造が異なり、出力が弱かった為ではないでしょうか?以前チェックした64年のThunderbirdのPUはパワーがあって凄い暴れっぷりでした。

IMG_9646.jpg 再生産されたのは良かったものの、弱い出力のPUが並列接続では、それまでのオリジナルを知っているベーシストに受け入れられなかった為に、出力アップを目論んで年途中の回路変更が行われたのでは?と推測します。


 並列接続の回路画像をよく見るとフロントPUからのシールド線は、その後の直列への回路変更を見越しているかのように2芯です。ずっと並列接続のままならば、2芯は必要なくてどちらのPUも1芯でよい筈なので、回路変更の過渡期の仕様と言えるのではないでしょうか?

 以上、半分は私の推測でのエントリー内容ですが、この76Thunderbirdの回路についてこれまでに語られた記事などを見た事が無かったので、私にとってはこのエントリーが“秘密の暴露”となっています(笑)。
 さて、そんなこんなで復調した私のThunderbirdを久々にスタジオに持ち込んでアンプで鳴らしてみました。

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 先ずは弦の振動ですが、体に馴染んでいるFenderとはやはり異なっています。スルーネックと重厚な作りのブリッジの為か、弦を弾いた直後の立ち上がりは緩やかなものです。それからネックに滲み込んだ振動が放出される感じでサスティーンが長く続きます。

IMGP6478.jpg 弦を様々な強さのアタックで弾いてみると、コンプを掛けた感じで、弾き加減のバラつきは出音としては均一気味になります。この弾き心地は弦の違い・ポジションに係わらず同様で、どの弦をどこでどの様に弾いてもアンプからは同じ音圧の出音が鳴り響きます。


 以上の出音具合の為か、アンプを大音量にしてキャビの直前に立って弾くと、ゥオ~ンとアタックの後から音量が上がってくるので、弾き方(立ち位置)の工夫が必要となります。

 音質はハムバッキングというPU構造から想像するよりも穏やかなものです。出力は同じ2PUのJBよりも大きいのですが、音質はもっと円やかです。アンプのトレブルを少しブーストして使っています。

 これに比べると、以前試した63年のThunderbird Ⅱは、もっとギンギンギトギトの出音でした。ボディももっと軽やかに鳴っていたのを覚えています。PUの構造が異なっているのは分かっているのですが、Fenderと同じく60年代と70年代のベースはもっと本質的なところで「何かが違う」という事なのでしょうか?

 又、同じくスルーネック構造のYAMAHABB2000と比べてみると、BB2000はメイプルの太目のネックが弦の張力以上の強さを持っていて弦振動に強固に耐えているというイメージがするのですが、マホガニーの細目のネックのThunderbirdは弦とネックが共に揺れているって感じがして、手や体に感じる“鳴り”はThunderbirdの方がよりナチュラルに感じます。

 そして、Thunderbirdを語る時に必ずついてくる「弾き辛さ」という点ですが、当然私のThunderbirdにも当てはまります。[大き目のボディだけど厚さは薄くて軽量]+[ヘッドは大き目で重たい]+[ストラップピンがネックとボディの付け根にある]+[ボディのコンター(くびれ)具合が大きい]等の複合要因で、[ヘッド落ち]+[ 1フレットが遠い]+[ 右腕が固定し辛い]となり、とても弾き辛いのです。

IMGP6570.jpg ただそんなマイナス要因を克服してでも弾きたいと思わせるのがこのThunderbirdの見た目のカッコ良さです。カッコウから入っていくベースってThunderbirdくらいですね。「Thunderbirdが好きっ!」という熱い思い一発で弾き続けていると、少々の弾き辛さは関係なくなってしまいます。


 最近のバンド練習ではこればかり弾いているのですが、バンドでの演奏ジャンルのブルースにもマッチするように思います。特にスローな3連の曲の時に長いサスティーンで間を繋ぐと、3ピースのブルースバンドでも音の隙間を感じなくて良いです。
 ネックの調子が良くなって弾き易くなった建国記念Thunderbirdですが、更なる弾き易さを求めて改良しました。といっても直ぐに元に戻せるものですが・・・。

DSCF4755.jpg リペアショップに出す前には、ネック起きの為に弦高が高くなっていたので、ブリッジを最も低くしていたのですが、それでも未だ弦高が高かったので、他のEBから借用した樹脂製のサドルを使っていました。オリジナルの金属製のサドルを前に並べていますが、このサドルは各弦専用となっていて、高さ・弦受けの溝の大きさ等が全て異なっています。


IMGP6518.jpg この度のリペアで、ネックが正常になったのでサドルもオリジナルの金属製に戻しました。こちらの方が、弦振動がダイレクトにボディに伝わる感があります。

 それと、ブリッジ後ろ端の弦のボールエンドを受ける部分をよ~くご覧下さい。なにか“噛ませ物”があるのが分かりますか?


IMGP6523.jpg 弦を緩めて引き伸ばしたら良く分かります。これはリペアを依頼したCrew slutのオリジナルパーツです。アルミ製のバーを加工したパーツで、弦を貫通させてブリッジ後端に取付けています。このGibsonのブリッジはサドルと弦のボールエンドを留める箇所とが近い位置にあるので、特に4弦は弦の終わりの糸巻き部分がサドルの上に乗っ掛かる事があり、弦高のセッティングや振動に悪影響となるので、弦のボールエンドをボディエンド側にずらす為のパーツなのです。


 私は腰の硬いハーフラウンドの弦を使用していて、サドルがボディエンド側に寄るセッティングとなり気味なので、これはとても有効なパーツです。ブリッジへの収まり具合も良好なので、気になった方はCrew slutに問合せてみて下さい。

IMGP6510_edited-1.jpg こちらの画像にもオリジナルパーツが取付けられているのですが、お分かりですか?


IMGP6516.jpg これで分かると思いますが、Thunderbirdのスチール製のPUカバーは角が丸くて、指弾きオンリーの私としては親指が滑ってしまって固定し辛いのです。PU周囲のエスカッションの存在が更に親指を掛け辛くさせています。


 そこで5mm厚のアクリル透明板をカットして透明テープで固定しました。エスカッションの上面に貼り付けていますので、ボディの塗装にダメージを与える事にはなりません。これで親指が安定してとても弾き易くなっています。あっ、このパーツは私が作ったオリジナルですので、ショップへの問合せはしないで下さい(笑)。

IMGP6507_edited-1.jpg そしてこれは改良では無いのですが、この度リペアを行ってくれたショップCrew slutが、「長くお待たせしたから」と言うことで、リペア依頼内容以外のボディの補修を行なってくれました。不要なストラップピンの穴埋めやボディ裏のバックルウェアの補修等で、ボディ全体に亘ってダメージが減少しています。補修箇所の仕上げはあまりピカピカではなくて、手を加えていない箇所との違和感を覚えないのも好印象です。このボディ補修はアップチャージ無しでした。あっ、上記のアルミのブリッジパーツもサービスでした(嬉)。
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Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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