Category : Epiphone-Japan Thunderbird Ⅳ
 Thundebirdをメインで使うバンドをやっていて、そこでは気軽に持ち出せるEpiphone-JapanのThunderbird(以下Epi-bird)を弾いています。このEpi-birdのオリジナルのピックアップ(以下PU)はパワーもあってそこそこ気に入ってはいたのですが、どちらかというとファットな音質でキレが少ないのが不満でした。

$T2eC16NHJFoE9nh6nPk5BRgwoMcJcw~~60_1 その不満の解消策としてPUの交換を考えたのですが、ヴィンテージと同じメッキカバーのリプレースメントPUの選択肢は多くありません。その少ない選択肢から私が選んだのはセイモアダンカンのカスタムショップのPUです。


IMG_1060.jpg このPUをEpi-birdにインストールしたのですが問題がありました。(PUリング未装着の状態の画像です)


IMG_1065.jpg その問題とはこちらの画像で分かります。


IMG_1067_201506221835461d3.jpg Epi-birdのPUは厚みがあってPUキャビティー内に半分は沈み込むのですが、セイモアダンカンのPUは薄くて、リアのPUはボディーから浮いてしまうのです。これでは2つのビスでの固定ではぐらついてしまいます。


 セイモアダンカンはヴィンテージのThunderbirdのPUをフルコピーしているのでこの薄さとなっています。と言う事はヴィンテージのThunderbirdもリアPUがこのように浮いているのです。Gibsonはその浮きの対応としてメタルのPUリングの下にABS樹脂製の2mm厚のスペーサーをリアは2枚、フロントは1枚咬ましています。隙間塞ぎってやつです。

 Epi-birdにはこのスペーサーは付属していないので、どこかでの入手を試みました。アメリカのThunderbakerというメーカーが同様のスペーサーを作っているのですが、以前エントリーしたように各メーカーが独自の寸法でパーツを作っているので、異なるメーカーどうしでは形状がマッチングしません。

IMG_1072.jpg かくなる上は自作しかないと考え、先ずは素材のABS樹脂を入手しようとネット検索したら、ある会社がオーダーカットに対応してくれる事が分り、Epi-birdのPUリングを計測してABS樹脂でオーダーした3枚のスペーサーがこちらです。何と1枚613円(税込)とお安くできています。


IMG_1074.jpg 6ヶ所の取付けビス穴は私が開けました。穴開けをオーダーしたら、オーダーフォームが変わって倍の値段となったので・・・(汗)


IMG_1149.jpg Epi-birdのボディーにPUリングとスペーサーはフロント1枚、リアは2枚取付けました。リアPUとボディーの隙間は塩梅良く塞がれています。2つのビスで取付けられているPUのグラつきも無くなりました。


IMG_1150.jpg セイモアダンカンのカスタムショップのPUを取付けたEpi-birdを先日のバンド練習で弾いてみました。これまでのモコった出音とは全く異なり、中高域が立ったゴリゴリの出音で、イメージするヴィンテージのThunderbirdに幾らかは近付いた感がしました。バンドメンバーにもその出音の違いは伝わっています。


IMG_1159.jpg ただし、ヴィンテージのThunderbird特有のマホガニーのボディー&ネックから得られる“鳴り”をEpi-birdは持っていないので、弦振動がボディー&ネックに伝わり、そこからフィードバックされたドライブ感が希薄なのが残念なところではあるのですが、こればかりはどうしようもないですね。




 さて、現時点では最良(かつ最終?)の状態&出音となったこのEpi-birdを今週末の広島でのライブに持ち込んで弾きます。お近くの方はお越しください。

Live Cafe Apple Jam
広島市西区横川町3-5-5 Tel 082-233-9271

“梅雨をぶっとばせ!” 6月27日(土) 
入場料 お一人様¥1500(1ドリンク付き)

出演
19:00~19:40 虹村サキ
19:50~20:30 ARGUS
20:40~21:20 SALSABOR
21:30~21:50 増野真治
22:00~22:40 Boogie Lunch
22:50~23:30 The Jadow
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IMG_9553.jpg 画像ののピックアップ(以下PU)廻りに取付けしてあるパーツはよくエスカッションと呼ばれるのですが、Thunderbirdの場合はPUがビスでボディーに直接取り付けてあり(建国記念と除く)、単なるPUとボディーに掘られたPUキャビティーの穴の隙間塞ぎとなっているので、エスカッション(台座)というよりもリングと呼ぶのが適切かもしれません。


 先日入手した64年製のPUにマッチングするリングを探そうとしてみて分かったのですが、このThunderbird用のPUのリングには様々なものがあります。手持ちのものを年代の古い順に説明します。

68ノンリバース
IMG_9557.jpg 60年代のリングで65年までのリバースモデルと同形状。
 四隅の丸面取りが大きいのが特徴。
 取付けは平頭の小さな皿ビスで、皿モミも小さい。
 厚みは計っていないけど、薄っぺらな感じ。


76 建国記念
IMG_9559.jpg PUの外カバー、リング、スペーサーのデッドストックを持っています。


IMG_9560.jpg 四隅の丸面取りが小さい。
 メッキが厚いのか表面がモッコリとしている。


90’ Epiphone-Japan
IMG_9561.jpg 国産ThunderbirdのPUリング。
 60’をよくコピーしていて雰囲気はヴィンテージ。
 ミリとインチの規格違いの為か、開口が小さくてヴィンテージPUは入りらない。
 取付けビス位置もヴィンテージとピッタリではない。


Kaminari Yardbird
IMG_9563.jpg 国産ノンリバースコピーモデルKaminari YardbirdのPUリング。
 材質はアルミ。
 四隅の丸面取り等の形状は一見ヴィンテージに近い感じだが、板の切り小口が立っていてシャープなイメージがする。
 開口が大き過ぎてPU周囲に1mm程の隙間ができる。
 取付けビス位置は短辺・長辺側ともヴィンテージとビス半分ほど外側に広がっている。


 4つのPUリングを並べると“似て非なるもの”というのが分ります。メッキの色の違いから、右2つはクローム、左2つはニッケルと判断しました。

IMG_9565.jpg


 PUとリングの組合せには加工が必要なものがあり、ヴィンテージThunderbirdのPUリングはヴィンテージパーツを探すしかないという事になるのですが、このヴィンテージのPUリングはeBayでも見かけた事は無くて、入手は超困難です(泣)
 前回は各種のThunderbird用のPUを測定器を用いてチェックしたのですが、今回はもっとアバウトなチェックとなります。

IMG_9509.jpg


 PUの磁力をチェックしてみました。と言ってもガウス計(磁気計)なんぞは持っていないので、千枚通しをこの度チェックするPUの表面に近付けて、磁力による引っ張り具合の強弱を手に伝わる感覚で調べました。

 引っ張り力が弱い→強いの順番は、64TB PU→USA PU→Epiphone-J PU→Duncan PUでした。この結果から64TB PUはチェックしたPUの内で最もコイルの巻き数が少なく&磁力も弱い=一番出力が小さいという事が想定できます。これを確認してみました。

IMG_9501.jpg PUからのリード線をワニ口クリップでアンプに挿したシールドに繋ぎ、PU表面を同じく千枚通しで軽く叩き、アンプから出る音量の大小をチェックしました。その際はスピーカーから聞こえる音質もチェックしています。


64TB PU
最も音量が小さくて、低域が出ないトレブリーな音質。

Seymour Duncan Custom Shop Thunderbird PU
音量は大きくて、全音域でアタッキーな音質。

現行USA Thunderbird用PU
樹脂カバーを叩く要因もあると思われるが、モコった出音。音量は中くらい。

Epiphone-Japan PU
最も中低域にパワー感を感じる。



 うーん、これまでの身体測定からイメージしていた出音と似通っていますね。それならば実際にEpiphone-JapanのThunderbirdにPUを取り付けしてイメージではなくて本当の出音を確認しようと思ったのですが、ここで問題が発生しました。

IMG_9442.jpg PU外寸が他より一回り大きい現行USA Thunderbird用PUは当初より無理と思っていたのですが、他の64TB PUもDuncan PUもEpiphone-JapanのThunderbirdのピックアップキャビティーに入らなかったのです。


 良く見ると、PUカバーのトップはほぼ同寸なのですが、インストールしようとした2つのPUのボトムは“ハの字”に広がっていて、これがPUキャビティー開口寸法よりも大きいのです。インストールするにはPUキャビティー開口を広げる必要があり、「一寸、待った!」となってしまいました(泣)



 さてこちらでは廣瀬洋一さんが各種のThunderbirdの比較試奏をされているのですが、今回のチェックで最も脆弱と思われたヴィンテージPUの64 Thunderbirdがドライブ感バリバリに聴こえます。



 そうなのです。今回はあくまでPU単体でのチェックです。所有する68のノンリバースを弾いてみても分るのですが、この年代特有のボディー&ネック鳴り具合とPUとが組み合わさって初めてヴィンテージThunderbirdの出音となっているのが(今更ですが)再認識出来ました。

 そんな“秘めたるポテンシャル”を持つこの64TB PUを活かせる状況は来るのでしょうか?(汗)
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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