Category : Gibson 64Thunderbird Ⅱ→Ⅳ reverse
 晴れて(!?)2ピックアップ(以下PU)のⅣとなった64Thunderbird リバースですが、2PU化して初めてもう1本所有している2PUの68Thunderbird ノンリバとの違いが明らかになってきました。

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 勿論、違いと言っても見た目で分かるボディー形状ではなくて、2PU化による出音の違いです。と言いつつも良~く見れば見た目でも推測はできます。2本のベースのPUの位置を見ると、フロントPUは同様の位置にあるのですが、リアPUはノンリバがリバースよりもネック寄りに位置しています。

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IMG_6222d.jpg 分かり易いように2本のベースを画像編集で合体させました。センターから上がノンリバ、下がリバースです。フレット、指板エンド、フロントPU、ブリッジ、テールピース等は同位置なのですが、リアPUの数ミリの位置違いが確認できます。(その他でメタルパーツのニッケルとクロームのメッキ違いも分かります。)


 このリアPUの位置が2本のベースの出音の違いとなっているのです。端的に言うと、リバースは固めでノンリバは太い出音です。この違いはFenderのJBで70年代初頭に行われたリアPUの位置変更によるものと同様です。JBの場合は年式が古い方がリアPUがブリッジに近くて、Thunderbirdはその逆ではあるのですが・・・。

 Thunderbirdにおいてのこの出音の違いを私は、リバースはピック弾きでよりゴリゴリのRockに、そしてノンリバは指弾きでよりディープにBluesで使い分けしています。

 もう一点の出音に繋がる違いはプレイしてみて分かる事なのですが、ボディー&ネックの振動具合にあります。リバースはスルーネックの構造と細めのネックによりプレイする際にかなりボディー&ネックが振動します。強くピック弾きするとグッとネックが弓のようにたわみ、その後に矢をいるかの如くネックが戻ってくるのが分かります。(← 大げさな表現です・・・汗)

 比べてノンリバはセットネックの構造と握りがいのある太めのネックで、弦の振動よりも構造が強いイメージがあり、弦が揺れただけをPUで出力するって感じです。(← クールな印象です)

 勿論の事、上記は手持ちの2本の個体差を私が感じた部分なので、他のThunderbirdに当てはまらないかもしれませんが、その差があるからこそ使い分けもできるので、今後はキャラの違いを楽しみながら弾き続けていこうと思っています。
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 入手後に2年間を要して一応の仕上がりとなったThunderbird Ⅱ→Ⅳのモディファイです。全体像はこちら。

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IMG_6222.jpg ボディーのアップはこちら。パーツにも徹底的にこだわったので、見ただけで元は1ピックアップのⅡだったと分かる方はいないと思います。4弦の指板エンド部が親指の爪で削れています。又、フロントピックアップの4弦側のボディーの削れの位置からは、前オーナーがピックアップカバー(付属しています)を取り付けたままプレイしていた事が分かります。ブリッジ前のブラスの板には元はミュート用のフェルトが貼られていたはずですが、現在は剝がされています。


IMG_6232.jpg ボディー裏のコンターカットに光が当たってカットラインが浮かび上がっています。セクシーなラインです(笑)。


IMG_6237.jpg バックル傷が一箇所に集中しているので、ワンオーナーが長く使われていたものと推測します。傷の箇所からは、かなりベースを高めに構えてプレイされていた事も分かります。


IMG_6238.jpg ネックの付け根のラッカー塗装が剥げているのは、長期間ギタースタンドに立て掛けて放置されていたからでしょう。ネックエンドとボディーエンドのストラップピンはロックタイプに交換しています。


IMG_6230.jpg 大き目のヘッドトップには段差加工+色分けが施されています。Fenderと比べて手が掛かっている箇所です。


IMG_6231.jpg ペグはGotohの軽量タイプをエイジド加工したものに交換しています。トラスロッドカバーを外すとトラスロッドが貫通する穴が見えるのですが、ネックの細さと穴の大きさを見比べると、まるで“竹輪”状態で、よく50年以上ネックが折れずにいてくれたなと感心します。現在ではネックが折れていない個体を探すのは大変難しい事です。


 以上、仕上がってしまえば“普通”のThunderbird Ⅳ reverseに見えるのですが(笑)、長年求めてきたものなので、大事に扱いながら今後はライブにも持ち出そうと考えています。オリジナルのパーツにこだわりながらも、ペグとストラップピンの交換やサムレストの装着を行ったのはライブでの演奏性向上の為ですので。
 リアにヴィンテージのピックアップを取り付けしたThunderbird Ⅱは、先にエントリーしたように既にⅣと呼んで良い程の出音ですが、ルックス的にもⅣとなるべく仕上げ作業をおこないました。

 ピックアップリングの交換です。元が1ピックアップのⅡなので、オリジナルのピックアップリングも1枚しかありません。2ピックアップ化したら、当然もう1枚のリングが必要になるのですが、以前の記事で説明したように、ヴィンテージのリングと同形状・同質感のものは存在せずに、ヴィンテージのリングそのものを探すしかなかったのです。

 このヴィンテージのリングはe-Bayでも単体で出品される事は全くと言ってよいほどに無いのですが、ネック調整の為に長期入院させていた間に入手した2個のヴィンテージ・ピックアップに幸運な事に付属していたのです!

IMG_6179.jpg 3枚のヴィンテージ・リングが揃った画像なんて、まずは見られないですね。この中から“ヤレ(経年)具合”が揃った2枚を選んで取り付ける事にしたのですが、そのままとは行かなかったです。


 Thunderbird Ⅳのピックアップリング下には、フロントで1枚、リアで2枚、合計3枚の黒色ABS樹脂製のスペーサーが必要なのですが、これが元のThunderbird Ⅱに付属していた1枚しか無いのです。このスペーサーも長期間探したのですが、入手はおろか見かける事も無かったので、しかたなく国内の樹脂の加工屋さんに新規オーダーしました。

IMG_6185.jpg 元のスペーサー(左)を採寸してオーダーした3枚のスペーサー(右)が届きました。取り付けビス用の6ヶ所の穴は私が穴開けしています。又、元のスペーサーの厚さはノギスの測定で2.2mmなのですが、オーダーした加工屋さんでは2mmの板がそれに近いサイズだったので、これでオーダーしています。


IMG_6193.jpg 元の2.2mmのスペーサーは取り付けせずに保存し、オーダーした2.0mmのスペーサーをフロントに1枚、リアに2枚挟みました。


IMG_6190.jpg リアのリングの6本の取り付けビスも入手したピックアップに付属していたので、それを使っています。


IMG_6202.jpg そして最後の仕上げとしてフロントとリアのピックアップリング上に、私が所有する他のThunderbirdと同様にアクリル・クリアーのサムレストを両面テープで貼り付けしました。


 あっ、未だ説明不足がありました。上の画像で見えるのですが、リアのピックアップを取り付けている2本の皿頭の長ビスは、実は所有しているFenderの61JBのピックアップ取り付け用ビスです。

 60年代初期のJBのピックアップ取り付け用ビスは皿頭なのです。私の61JBに取り付いていた8本の皿頭のビスの内の何本かは頭のプラスのネジ穴が潰れていてピックアップの高さ調節がやり辛かったのと、プレイ中に弦間から指先がこのビスの皿の縁に触れてケガをしそうだったので、後年タイプの鍋頭のビスに取替えしていました。

 Thunderbird用のビスをネットで探したのですが、全く同じものは入手できなかったです。GibsonのギターのピックアップP-90用のビスが形状が似てはいたのですが、ドンズバではなくて困っていたところ、部品箱にストックしていた61JBの皿ビスがマッチするのが分かり取り付けしたという次第です。

 GibsonとFenderのビスには互換性が殆んど無いのですが、この64Thunderbirdと61JBはピックアップ取り付けビスが共通だったという事です。昨年、上京した際に新大久保のハイパーギターズでスタッフのKさんとお話ししたのですが、Kさんはこの事をご存知で「流石だな」と感心したのを思い出しました。

 次のエントリーでは、仕上がったThunderbird Ⅳ(!)の全体像をお見せします。
 自分なりのネック&フレット調整を終えたThunderbird Ⅱですが、2ピックアップのThunderbird Ⅳ化する“詰め”の作業を行いました。リアピックアップについてです。

 このベースが長期入院中にe-BayでヴィンテージのThunderbird用ピックアップを2個入手していました。ここ一年以上はe-Bayでも販売されているのを見かける事が無くなったので、先行で入手できて良かったです。

 2個のヴィンテージピックアップから、直流抵抗値の測定や単体でアンプに繋いでの出音チェックの結果等を考慮して1個をチョイスし、これまで仮に取り付けていたMontreuxブランドと同仕様のピックアップと取替えしました。

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 リアルなヴィンテージピックアップへの交換は大正解でした。フロントとリアのピックアップの出音の混ざり具合はとても良くて、低域から高域までが澱みなく、そして力強くアンプから聞こえてきます。“力強く”と記したのですが、これは現行のUSA Thunderbirdのように高出力で低音番長的な音とは全く異なり、シングルコイルのFender Jazz bassのピックアップを元気にした感じで、強さと歯切れと扱い易さが同居した出音です。

 又、ピックアップからの出力信号にボディー鳴り・ネック鳴りが加わったベース全体の出音をチェックすると、手持ちの他のThunderbirdと比べて一番にダイナミクスが付けやすく感じます。ソリッドボディーなのにアコースティックボディー的な弾き心地は、やはりこの年代のマホガニー材でしか得られない感覚と言えるのではないでしょうか。先の記事に記したようにネックが完璧な状態とは言い難いこのThunderbirdなのですが、そこをマスキングする程に心地良い弾き心地と出音です。



 下にヴィンテージベースの比較動画を貼り付けしました。1964 Gibson Thunderbird Ⅳは3:30~です。動画で使用のアンプはAmpeg B-15Nで私のAmpegとは異なりかなりローが強いのと、(勿論の事)私とはプレイも異なる事を勘案しても、概ねこの様な出音となっています。そして他のベースとの出音の違いはこの動画で良く分かると思います。




 次回はピックアップリングの装着です。
 丸2年掛かって、64年製のThunderbird reverse Ⅱを2ピックアップ化してⅣにモディファイする作業が終了しました。このベースは2年前に入手したのですが、ネックのローポジ起きが気になってショップに持ち込みしていました。

 その際のショップのチェックでは、
・ネックのラッカー塗装が劣化しているので、ヒーティングによる矯正は避けたい。
・フレットを打ち替えるとすると、指板のストレートを出す為に指板を削る事になり、ローポジでは今でさえ細いナット廻りが更に細くなり、またハイポジはスルーネックでボディー表面に指板が貼ってある状態なので、無理しての指板削りは避けたい。
等の判断から、ネックを治具に固定して時間を掛けて自然矯正を行うという治療方針となり、そこから長期入院となったのでした。

 1年間入院した後に、ネック調整とは別で依頼していた2ピックアップ化の為のボディーへのザグリ加工の状態を確認する為に一時退院したのですが、ネックの状態は良くなっておらず、再入院させていました。入院が2年近くとなった昨年末にショップに問い合わせると、「未だ完治していない」との返事だったのですが、私がこのベースを弾きたくなってきたので、年末に強制退院させたという次第です。

 さて、長期の入院でもネックの状態は良好になっておらず、弾いていて気になるのは同じままでした。そこでショップでは行わなかった加工を自分で行う事にしました。自己責任で行う加工ですから、誰からも文句は出ないので(笑)

 その加工内容は、反った指板が矯正できないのならば、フレットの摺り合わせを行い、フレットの頂上をストレートに近づけるというものです。不可逆的な作業なので、少しずつのフレット擦り合わせを行っては弦を張ってチェックする事を3回繰り返しました。

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 ローポジ起きだったので、結果的に1フレットはベタベタに低くなり、もう少し削ればフレットレスになる直前で止めています。ローポジのフレットを低くしたので、必然的にナットの溝も深く切り込みました。

 以上の摺り合わせ加工を行っても100%理想のフレットの状態には持っていけていないのですが、その後に時間を掛けて、トラスロッドによるネックの反り調整、ブリッジでの弦高調整、ピックアップの高さ調整等を行い、ショップから戻ってきた時点よりは格段に弾き易くなっています。

 上記のブリッジでの弦高調整についてです。以前のエントリーでは4弦の弦高を上げるのにサドルの上面に0.3mm厚の銅板をL形に折ってポンッと乗せていたのですが、これでは弦を緩める度に外れてしまっていたので、この度はサドル固定用のビスで貫通して取り付けています。そして厚みも好みで0.5mmに変えています。細かなところも少しづつではありますがヴァージョンアップを図っています。

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プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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