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Category : ESP Thunderbird Ⅳ
 先の記事でフロントPUをノンリバ期のクロームメッキに替えたESPのThunderbirdリバースと、68Thunderbirdノンリバとの出音の違いをチェックしてみましたところ、近い音質と思われた両ThunderbirdのフロントPUなのですが、以外にも音質に差が感じられました。

 リアを絞ってフロントピックアップのみの音質比較で、68ノンリバは低域に、ESPは高域に寄った音質だったのです。

IMG_0193a.jpg 元々この68ノンリバの出音はリアPUをミックスしても少しモコり気味だったのが気になっていたので、両ThunderbirdのフロントPU同士を入れ替えてみたところ、68ノンリバには歯切れが、ESPにはローの深みが加わり、共に好みの音質となりました。


 上の画像で68ノンリバのピックアップが薄いブルーに見えるのは、ピックのタッチノイズ対策で貼ったクリアーフィルムの色のせいです。

IMG_0191a.jpg そしてもう一本所有する64リバースを加えた3本が近い音質になったのを確認しています。


 60年代のFender JBのPUには、ブラックとグレーのボビンによる音質の違いがあるのはよく知られたところなのですが、ThunderbirdのPUにもニッケルとクロームのメッキ違い(≒製造年違い)での音質の違いがあるとも言われています。

 更に今回のチェックで同じクロームメッキPUでも出音に個体差があるのが判明したので、イメージするだけではなくて、実際にアンプにプラグインして聞かなくては出音は分からないという事になります。とは言うもののビンテージのPUでしか得られないビンテージThunderbirdの出音の範ちゅう内での違いなのですが・・・。
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 前回の記事でESPのThunderbirdに、フロントにMontreuxブランド、リアに60年代のビンテージ・ピックアップを取り付けての出音チェックで、それぞれのピックアップの出力の違いでうまくバランスが取れないとしたのですが、今回これを解消するアイテムを入手しました。

IMG_9538a.jpg それはこちらの画像の左下のピックアップで、クローム・メッキ仕様の65年~69年のノン・リバース用です。


IMG_9540a.jpg 直流抵抗値は7.88kΩと8kΩ前後なのでフロント用と判断しました。リア用は9kΩ前後となります。ピックアップ裏のプレートは手付かずならば、錆や半田ペーストで汚れているのですが、このピックアップの裏は綺麗にクリーニングされています。


IMG_9542a.jpg これまで取り付けていたMontreuxブランドのピックアップ(左)を取り外して、新たなビンテージ・ピックアップ(右)と位相のチェックを行いました。位相のチェックには針式メーターのテスターを使用し、直流抵抗値を測定する状態で、ピックアップ表面をドライバーでコツッと叩き、その瞬間の針の振れる方向をチェックしました。


 その結果、両ピックアップ共にプラス(右)側に針が振れたので、位相は揃っています。という事はチェックをしていないリア・ピックアップにも位相が揃っています。ここで、位相が逆になっていたらフロント、リアのピックアップがフルアップ時に音量が下がり鼻をつまんだようなフェイズサウンドとなってしまします。


IMG_9546a.jpg 取り外したMontreuxブランドのピックアップの直流抵抗値は9.34kΩで、実はこれはリア用のピックアップです。この高出力のピックアップをフロントで使っていたので、リアとのバランスが取れなかったのです。
 

IMG_9589a.jpg ESP Thunderbirdにフロント・ピックアップを取り付けしました。フロント・ピックアップは青白く光るクローム・メッキ、他のメタルパーツは黄身がかったニッケル・メッキなのですが、これはこれでビンテージ感溢れるルックスとなっています。


IMG_9586a.jpg 肝心の出音ですが、言わずもがなですがフロントとリアのピックアップのミックス加減はとてもナチュラルなものへと変化していました。これまでフロントに取り付けていた高出力のMontreuxブランドのピックアップからのブーミーな印象は無くなり、逆に歯切れの良い出音となっていました。


IMG_9549a.jpg 少し切れが良過ぎると感じたので、先に取り付けていた0.022μFのトーン・コンデンサーを数個のコンデンサーから選択したMoldedの0.047μFに取替えしてハイを少し押さえています。


IMG_9598a.jpg 同じ60年代のピックアップの64Thunderbird(上)と比較試奏しました。個体差なのか出力は64Thunderbirdの方が大きく音色もローが太いので、ピックでゴリゴリとプレイすると心地良いです。今回のESP Thunderbird(下)は出力が少な目で歯切れ良い出音なので、指弾きがマッチングしています。


 と比較はしたのですが、アンプが同じセッティング状況時なので、アンプのツマミを弄ればどちらも好みのThunderbirdサウンドに持っていけます。

 ESP Thunderbirdの元のパーツはボディーとスルーネックだけになってしまい、2個のピックアップとブリッジとピックガードとサムレストは本物のビンテージ・パーツに交換されています。

 ボディーやネックの鳴りから得られる出音の深みはやはり64Thunderbirdが一枚上手なのですが、かなりESP Thunderbirdも肉薄した出音となっています。という事は、ビンテージThunderbirdの音はビンテージ・ピックアップでしか得られない!という結論となります。
IMG_8845.jpg ESPのThunderbird Ⅳのコピーモデルなのですが、これまで60年代のヴィンテージのThunderbirdに近づけるべく、様々なモディファイを行ってきました。ルックスは遠目にはOKとなっているのですが、出音に関してはもう一歩の感がありました。”本物”と比べると音にキレが無いのです。




 キレが無いのは高域の抜けが悪いのが原因?と考えて、コントロールキャビティーの内部配線を変更する事にしました。

IMG_8846.jpg これまでは2ケのピックアップ(以下PU)からボリュームポットまではオリジナルと同じ網シールド線を使っていたのですが、そこからトーンポットやアウトプットジャックまでは(私の入手前から)2芯シールド線で配線されていました。シールド線は外来ノイズには強いのですが若干ハイを落とす傾向もあるので、これを変更してみたのです。


IMG_8847.jpg ヴィンテージのThunderbirdの配線材は単芯線が使われているのですが、今回は手持ちの細めの撚線を使用しました。トーン・コンデンサーはこれまでの0.047μFからハイ落ち具合の少な目の0.022μF(オレンジ・ドロップ)に交換しています。


 配線材変更後のキャビティー内は見た目にはスッキリとしたのですが、出音は期待したほどにスッキリとはいかなかったです(汗)。配線材はこのベース本体の出音のキレの無さにはそれほどに影響していなかったようです。



 それならばと、次のアプローチを行ったのですが、その前に・・・。

 このESP ThunderbirdはオリジナルのPUがあまりにもブーミーな出音だったのでこれを取り外して、フロントPUをアメリカから個人輸入したヴィンテージPUに、リアはモントルー・ブランドのPUに交換していました。その両PUの内部直列抵抗値は共に9kΩ超えのリア用です。(フロント用は7~8kΩ台)

 ヴィンテージPUをフロントに取り付けていたのは、リアPUを絞ればフロントPUが1ケのThunderbird Ⅱと同じになるから、との単純な考えによるものです。

 これを64 Thunderbird Ⅱ(ヴィンテージのリアPUを増設して2PUのⅣ化している)と弾き比べて出音をチェックしたところ、フロントPUからの出音は(当然ですが)ファットなもので違いが分からなかったのですが、リアPUからの出音には雲泥の差がありました。

 64 Thunderbird ⅡのリアPUはトレブリーなキレを感じる出音なのですが、ESP Thunderbirdのリアに取り付けしているモントルーPUはフロントPUとあまり変わらないモコッとした出音でした。その影響で両PUのミックス時にもヌケを感じられなかったのでした。

IMG_8849.jpg フロントPUと変わらない出音のモントルーPUをリアに取り付けている必要は無いなと考えた私は、モントルーPUをフロントに、ヴィンテージPUをリアに(早い話がフロントとリアを入れ替え)してみました。画像は入れ替え途中のものです。


IMG_8850.jpg このPU入れ替え後の出音には変化がありました。リアPUからのとても歯切れ良いハイが加わったのです。元々リア用のヴィンテージPUなので、収まるべく所に収まった感があります。


 ただし両PUをミックスしたら、元々リア用で出力が大きくてモコり気味のモントルーPUからはディープ過ぎる出音が加わったので、フロントのモントルーPUをボディーに沈めて音量バランスを取る必要がありました。何を今更ですが、別ブランドのPUのミックスって難しいですね。

 もうこれ以上、このESPのThunderbird Ⅳの出音の向上は望めないのかと諦めかけたのですが、ここで大救世主(?)が現れました!詳しくは次の記事にて・・・。
IMG_7614_20180709155102624.jpg これまでのリペア作業で完調となった64リバースと68ノンリバに加えて、もう一本所有するESPのThunderbird Ⅳモデルですが、この出音をヴィンテージに近付ける事ができないか?と考えてみました。具体的にはピックアップ(以下PU)の交換です。


 ヴィンテージのThunderbirdにマッチングするメタルカバーのPUは、リプレースメントパーツとしてそれほど多くの製品は無いのですが、手元にある3種類のPUを取替えしながらアンプからの出音をチェックしました。

IMG_7597_2018070916255045f.jpg


 画像の左下①がESPのオリジナル、右下②がMontreux(モントルー)ブランド、そしてESP Thunderbirdに取り付けているのが③Seymour Duncan Custom Shop製です。各PUの出音をヴィンテージThunderbirdと比較したインプレは以下です。

 ① ESPオリジナル
 とにかくパワーが大きくて音質はブーミー。現行USA Thunderbirdに相通じる出音。( = ヴィンテージサウンドではない)

 ② Montreux
 外寸・外観はヴィンテージPUに近い。音量はESPオリジナルよりも小さいのだが、ヴィンテージPUよりは大きい。その為か音像は密ではなくて、粗い感じ。

 ③ Seymour Duncan Custom Shop
 直流抵抗値はヴィンテージPUと同等で、音色も近いところを狙っているのが窺えるのだが、何故かチェックした3種のPUの中で最もマグネットの磁力が強くて、弦にPUを近づけると磁力のせいで弦振動が不安定になる。

IMG_7633a.jpg 以上、チェックした3種のPUの出音は(やはりと言うか)ヴィンテージPUとは異なっていたのですが、あえて選んだのはSeymour Duncan Custom Shop製のPUです。だだし上記のようにマグネットの磁力がとても強いので、弦振動への悪影響を避けるためにPUをボディーに深く沈めるセッティングとしているのですが、これでも↓の64Thunderbirdよりも大きい出音です。


IMG_7636a.jpg こちらの64ThunderbirdのPUのマグネットの磁力は弱いので、弦に近づけたセッティングにしています。PUの出力はFender PBよりも幾らか大き目といったところで、これをAmpegのベースアンプ側で少し歪ませるという使い方が私の好みで、歪具合もコントロールしやすいです。今回チェックした他のPUは、PUそのものから歪っぽい出音となっているので、アンプ側での(歪も含めた)音質調整はやり辛く感じます。




 PUの出音をチェックしたついでに、ESP Thunderbird(以下ESP TB)がどれほど64Thunderbird(以下64TB)に似通っているのか?をチェックしてみました。

IMG_7609_2018070915510151c.jpg ボディーは4弦側のイカリ肩のデザインが上手くトレースできています。ピックガード、サムレスト、ブリッジ、テールピース等は本物のビンテージパーツに取り換えしているので、自分でもパッと見には先日ブリッジに取り付けした改良サドルの有無でどちらのベースかを判断しています。


IMG_7603_201807091550590bc.jpg 表面では差異を感じなかったのですが、裏面では塗装の色味の違いがよく分かります。64TBは茶色っぽく、ESP TBは赤みが強いです。塗料は64TBがラッカー、ESP TBがポリなので、ESP TBはボディーに触れただけで固く感じるのですが、既に経年劣化でウェザークラックがびっしりと入っているので、大きな違和感とはなっていません。又、4弦側のコンターカットの有無がハッキリと分かります。コンター有りが64TBです。


IMG_7600.jpg ESP TBのペグはヘッド落ち防止の為に以前にGotohの軽量ペグGBR640に交換していたのですが、バンドで演奏する曲にローDの音域が必要なので、最近4弦のペグをヒップショットのDチューナー BT-3に取替えしました。しかし1個をBT-3にしただけでもヘッド落ち感が強くなるので、元に戻すか検討中です。

 ヘッドとネックの付け根には"勲章"のネック折れの修理跡が見えます。アバウトな補修ですが問題はありません。




 以上、ESP Thunderbirdは他のコピーモデルと比べて良くできているとは思うのですが、完調となった2本のヴィンテージThunderbirdの牙城に迫る事はなかなか難しいなと感じました。
IMG_4962.jpg ESPのThunderbird Ⅳモデルにヴィンテージピックアップ(以下PU)2個を取り付けています。これまで様々なPUを試してきたのですが、やはり本物のヴィンテージPUは他とは全くの別物で、太さと歯切れがミックスされた出音でとても気に入っているのですが、大きな難点がありました。


 それはピック弾きの際にPUのメタルカバーにピックが当たった際の打音です。アンプから結構な音量で「カチッ」と聞こえてきて、プレイに支障がある程です。

IMG_4234.jpg 所有するThunderbirdに取り付いているものを含めて、計5個のヴィンテージPUが手元にあるのですが、このESP Thunderbird Ⅳに取り付けたリアPUが一番大きな打音を発生するものでした。


IMG_4239.jpg ゴリゴリ音を出す為にリアPU上でピック弾きする私としては、この打音はどうしても解消しておきたかったので、何とかならないものか?と裏蓋を外してみました。以前68ノンリバのPUをチェックした際は、コイルとメタルのPUカバー間にシール材が挟まっていたのですが、こちらのPUには何も挟まれておらず、PUカバーにピックが当たった音はそのままPUから出力されて当然の如くの構造になっています。


IMG_4247.jpg 上記の68ノンリバのPUは私の手で打音対策を行ったのですが大きな改善は得られなかったので、今回は専門のショップに対策を依頼する事にして、その前にPUの直流抵抗値を測定しておくと9.45kΩでした。


 ショップでの打音対策結果は次回のエントリーにて・・・。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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