Category : Vestax BV-Ⅴ
 最近のバンド練習では5弦のVestax BV-Ⅴを弾く事が多いのですが、先日の大阪でのOB会では久し振りに4弦のFullertoneを持ち出して弾いてみました。するとそのFullertoneがとても弾き易く感じたのでした。

 大阪から帰宅して他の4弦ベースと比較試奏した結果、Fullertoneが特別に弾き易かったのではなくて、Vestax BV-Ⅴの弦の張り感(所謂テンション感)が強くて弾き辛く感じていたのでした。

 Vestax BV-Ⅴは独自のポリシーを持って設計されたベースで、裏通し対応のブリッジやアングルが付けられたヘッドにより、同じチューニング(=同じ張力)でも指に感じる弦の張り具合は強いものになっています。そして5弦ベース用の太いネックかつスルーネックという構造上の理由により、ネック&ボディーがブルブル震える感はしなくて、とてもタイトな出音となるベースだとの印象があります。

IMG_5015.jpg このVestax BV-Ⅴの弾き心地を私の好みのFender系の4弦ベースに近付ける事はできないものかと考えてみました。その結果は左画像です。何も変わっていないように見えますね?


IMG_5016.jpg こちらのアングルの画像で分かるのですが、1~4弦を通常とは逆で、巻き終わりが上になるようにペグポストに巻き付けています。この巻き付け状態で弦を弾くと、弦の指への当たり具合が幾分優しくなっていました。


 肝心のアンプからの出音ですが、これは驚くほどに変わりました。これまでは高域の立ち上がりの早いタイトな出音だったのが、低域が肉付けされて深みのあるものへと変わっていました。1弦をプルするとこれまでの“ペキッ”という出音が“ペンッ”となっていて、この“ンッ”という成分が加味された為か音量も増加していました。

 そして、弦を弾いた後に弦振動が即収束していたこれまでよりも、弦振動に余韻を覚える(サスティーンがある)状態になっていました。

 1~4弦はナットからペグポストの間の垂直方向の折れ曲がりが殆んど無くなっているのですが、一番上の画像で分かるように3~4弦は水平方向に折れており、又ブリッジ部ではサドルからエンドにかけて全弦に強い折れ角度が付いているので、テンション感がユルユルになっている訳ではなくて、Fender系の4弦ベースよりもまだ強めの弦の弾き心地です。

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 5弦に関しては、巻き付け方を逆にしたり、ブリッジ部での裏通しを通常に変えたりしたのですが、これまでのセッティング(ノーマルの弦の巻き方+裏通し)の方が弦の弾き心地が良かったです。

 又、弦高のセッティングにも変化がありました。これまでは≪弦の揺れる感が少ない→強めに弦を弾く→フレットでバズる→弦高を上げる→更にテンション感が強まる≫となっていたのですが、弦の巻き方変更後は≪弦がよく揺れる→優しいタッチで弦が弾ける→フレットでバズらない→弦高を低くできる→更にテンション感が弱まって弾き易くなる≫となりました。

 更に奏法的にも効果がありました。ブリッジ部で掌ミュートして親指で弦を弾いてもこれまではあまり低域成分が無くてミュート弾きを行う意味が無かったのですが、弦の巻き方変更後は出音に低域成分が増えたのでミュート弾きが楽しくなっています。

 色々と良い事だらけの結果となっていますね。「王道のセッティング」というのは確かにあるのですが、自分にとって出音や弾き心地が良好に感じるならば、この度のような「邪道のセッティング」も“あり”だと思います。
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IMG_4707_20170502190518756.jpg 前のエントリーに「Vestax BV-Ⅴにはヘッド部にアングルが付けられていて、アングルの角度は分度器のアバウトな測定で5.5°でした」と記しています。今回のエントリーではこの約5.5°という数値はどのようにして決定されたか?を考察してみました。5°とか8°とかの整数ならば何も疑問を覚えなかったのですが、小数点以下の数値があるのが気になったもので・・・。


IMG_4708_201705021905170c9.jpg 私の仕事上では傾きの扱いは角度ではなくて、勾配というものになります。例えば水平に10進んで、1上昇すると勾配は1/10となります。その1/10の勾配を角度に換算すると5.711°になり、先ほどの約5.5°と同様になるので、ギターやベースの開発設計時にはヘッドアングルを勾配という捉え方で数値決めがなされるのでは?と推測しました。一番分かり易い勾配は10/10です。二等辺三角形をイメージしたら角度は45°となるのが分かると思います。


IMG_4709.jpg ちなみに50年代のGibson系ギターのヘッドアングルは17°で、64~65年頃に14°に変更されたと言うのが通説なのですが、これを勾配に換算すると左図下で3/10勾配が16.699°、左図上で2.5/10勾配が14.036°となるので、私の推測もあながち間違いではない、いやいや正解だと思います。Gibson社がより良いギターの弾き心地を模索して、60年代中期にヘッドアングルを0.5勾配ほど減じたのでしょうか?実は私の仕事で扱う勾配も通常での最小単位は0.5です。


 ギターの設計図面を描く際や製作の際に、角度は分度器を使用しないと設定や測定ができないのですが、勾配はスケール(物差し)で対応できるので、勾配での数値設定が便利で分かり易いです。

 デタッチャブルネックのネックアングル調整も“ネックポケットの奥行○○ミリで○○ミリほどスロープに削ると、ネックポケットから○○mm離れたブリッジではサドルの高さが○○mm変化する”というように勾配の比例式で数値を定めることができます。
 現在所有する5弦ベースはこれ1本のVestax BV-Ⅴです。敬愛するラテンベーシストの高橋ゲタ夫さんの昔からの愛機ということで、私も手にする事となっています。数えてみたらこのBV-Ⅴに辿り着く間に12本もの5弦ベースを所有してきました。その中でBV-Ⅴが特に優れているポイントがあります。それはローB(5)弦の弾き心地です。

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 これまでのベースでは5弦を弾くとベロンベロンの弦振動となり、長年パッシブベースの弦を力任せに弾いていた私の奏法では5弦の出音がグズグズに潰れてしまっていたのでした。それがこのBV-Ⅴでは私の奏法でも4~5弦の弦移動時にスムーズに出音が繋がるのです。

 その要因はブリッジ部で5弦をボディー裏から通して張っている(通称:裏通し)からと考えているのですが、実際のところこのBV-Ⅴを入手した時から無条件の内に5弦を裏通しにしていたので、裏通しをしていないとどうなるのかは確かめていなかったです。そこで弦交換の時期となったタイミングで裏通しと非裏通しとの比較を行ってみました。

IMG_4690.jpg 弦はお気に入りのR.Cocoのニッケルラウンドで、34インチスケール+裏通しに対応する為に、ボディー厚ほど長いエキストラロングスケールを張っています。


IMG_4694.jpg この弦をボディー裏から抜き取り、そのまま次はブリッジ後端の穴に挿し込んで張りました。


IMG_4698.jpg 全弦が表通しというか通常の張り方になっています。


 この状態で5弦を弾くと「あらら、これまでのタイトな弾き心地はどこにいったの?」と思う程にテンション感が減少して、ベロンベロンの弦振動となってしまい、過去の多くの気に入らなかった5弦ベースの弦振動の様子を一気に思い出してしまいました。

IMG_4693.jpg 「やはり裏通しが正解だな!」という事で、新たに張り替えした5弦はこれまでと同様に裏から通しています。このブリッジ部では3~5弦が裏通しに対応できるのですが、私は5弦のみの裏通しのテンション感が気に入っているので、3・4弦は裏通しをしていません。


IMG_4707.jpg そしてBV-Ⅴではヘッド部にアングルが付けられています。アングルの角度は分度器のアバウトな測定で5.5°でした。ブリッジ部での裏通しとこのヘッド部でのアングルとの要因が相まって弾き心地が向上しているのは容易に推測できます。
 Vestax BV-Ⅴのアウトプット・ジャックを交換しました。ボディーサイドに取り付いているストレート・ジャックとシールドのプラグとの噛み合わせが甘くなり、何かの拍子にプラグがスルッと抜けてしまうという状態が発生したもので・・・。

IMG_4667.jpg このタイプのジャックは分解してプラグとの噛み合わせ具合を調整する事ができないので、新たなものを購入しました。これまでは国産SCUDブランドで扱われているジャックだったのですが、新規購入したのは信頼の置ける米国のブランド、スイッチクラフトのストレート・ジャックです。


IMG_4670.jpg 取り付けられているジャックは、外部からはボディーサイドに開けられた穴の奥にあるプラグの差し込み部のみが見えて、本体はボディー内に隠れているのですが、元と同じオール金メッキのジャックにしています。


IMG_4676.jpg ジャックのメーカーを替えたので取り付け穴の径が規格違いになるのでは?と危惧したのですが、問題無しに交換ができました。新たなジャックのコールド端子は長足でシールド線を掴むタイプだったのですが、コントロール・キャビティー内にスッキリと収める為に足を短くカットしています。


IMG_4678.jpg ジャック交換後にプラグの差し込み具合をチェックしました。同じブランドのスイッチクラフトのプラグ(上)とは(言わずもがな)ガッシリと噛み合っています。これまでは甘々の噛み具合だったアンフェノールのプラグ(下)とも良好な噛み具合となり、ジャック交換は大正解となっています。


IMG_4683.jpg コントロール・キャビティーの蓋を外したついでに、先般取り換えしたボリュームポットを再調整しました。音量がフルアップの8/10の大きさとなる箇所にクリックがあるポットに交換した後に8.5/10となるように調整していたのですが、しばらく使う間にもう少し音量差が少な目でも良いかなと感じてきたので、9/10となるように再調整しました。(数値はあくまで私のイメージです)


IMG_4684.jpg 9/10の状態でプレイしていて、いざソロとなったら10/10のフルアップにするのが塩梅良いです。ソロ後はサッと9/10に落としてクールにプレイするっていう(笑)。足元にエフェクターを置かない私としては、この様なアナログ操作が肌に合っています。
 手持ちの5弦アクティブベースはこれ1本!として愛用しているVestax BV-Ⅴです。

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 Vestaxオリジナルのアイデアが各所に織り込まれているのですが、特筆すべきは5弦の弾き心地の良さです。3~5弦がブリッジ部での裏通しに対応している(私は5弦のみボディ裏から弦を通しています)のと、ヘッドにアングルが付いているので、5弦に適切なテンション感が加味されていて、4~5弦を移動しても繋がりの良い弾き心地&出音となっています。

 入手してから2年目となるこのVestax BV-Ⅴですが、これまで演奏性向上の為に軽量ペグへの交換・ピックガードとサムレストの装着等のプチ・モディファイを行ってきました。そしてこの度、更なるモディファイを行ったのですが、これは外見では分りません。内部サーキットに手を加えたのです。

 現行のアクティブサーキットを持つベースの多くは、アクティブとパッシブをスイッチで切り換えられるのですが、このBV-Ⅴは常時アクティブのみの状態で出力が大きいので、私が参加しているバンドで持ち替えて使っているパッシブのAmpeg Baby bassの出力に合わせる為に、BV-Ⅴのボリュームを少し絞って使っていました。

 バンドで演奏する際に、ベースソロ等ではマスターボリュームをフルにしていて、これはボリュームツマミを回し切ればよいのですが、そこから元の音量に戻す際にはツマミの戻し具合を目視する必要があり、これを少々面倒に感じていました。

 何か良いものはないかな?と物色していたら、これは!?と思うものが見つかりました。ALLPARTS JAPANの商品名8/10(Eight by Ten)A250K Potというボリュームポットで、「ボリューム“8”の位置にクリックがあり、バッキング⇔ソロの音量切り換えが、正確かつ瞬時に可能なポットです」との商品説明です。

IMG_4262_201703021912453a1.jpg BV-Ⅴのサーキットを事前にチェックしたところ、ボリュームに使われているのはA20KΩのポットで、8/10 PotのA250KΩとは抵抗値が異なるのですが、「何とかなるでしょ?」と楽観的に考えて8/10 Potを購入しました。


IMG_4263.jpg 入手した8/10 Potです。ポットハウジングに凹の切り欠きがあり、ここに内部の凸パーツが噛み合ってクリックが発生します。操作感はセンタークリックがあるEQ用のポットと同様です。


IMG_4264.jpg 基板上のボリュームポットを8/10 Potに交換し、サーキットに戻してアンプからの出音をチェックしたら、ボリュームをフルアップから少し戻した状態で音量がゼロになってしまいました。8/10の音量どころかツマミが8/10の位置でボリューム・ゼロです。


IMG_4265.jpg やはり250kΩの抵抗は使えないですね。無駄な買い物だったか。と嘆く前に2つのポットをよく見比べてみました。ふむふむ、外観は同一とは言えないまでも似ていますね。


IMG_4266.jpg 次に2つのポットをバラしてみました。パーツを詳しくチェックすると基本パーツは同一規格で互換性がある事が分りました。これが8/10 Potの購入時に「何とかなるでしょ?」と考えた要因です。購入検討時の商品の画像でこの2つのポットが同一規格に見えたので、8/10 Potのクリック機能が移植できたら抵抗値の違いは関係無いと判断していたのでした。


IMG_4267.jpg そしてハイブリッドなA20kΩの抵抗値を持つ8/10 Potにすべく、パーツの組合せをシミュレーションした結果、オリジナルのA20kΩのポットに8/10 Potのクリック機能をつかさどる内部凸バネと凹があるポットハウジングの2つのパーツを移植しました。凸バネはオリジナルのポットのシャフトにドリルで下穴を開けた後に極小ビスで取り付けています。このビス固定については後述します。


IMG_4269.jpg かくして“8/10 (Eight by Ten )A20K Pot”となったボリューム基板をBV-Ⅴのコントロールキャビティーに戻しました。ポットハウジングの切り欠きに気づかない限りモディファイした箇所は分りません。


 ボディートップ側のボリュームツマミです。左画像がツマミを10/10(フルアップ)、右画像が8/10の状態です。これまではツマミの取り付けビス穴の位置を目視してツマミの回し加減を確認していたのですが、この動作がブラインドタッチで素早く行えるようになっています。

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 アンプからの出音で8/10の音量の絞り具合をチェックすると、8/10の音量が自分の求める音量よりも下がり過ぎていました。ここで前述した凸バネをビス固定した理由が活きてくるのです。ポットを取外してビスを緩めて凸バネを少し回して音量の絞り具合を変化させました。

IMG_4316.jpg 絞り調整後のクリック状態です。感覚でいうと8.5/10ですね(笑)

 実はこの調整の為に3回ほど<ポット取り外し→ハウジング外し→ビス調整→ハウジング戻し→ポット取付け>を繰り返しました。この作業が今回のモディファイで最も時間が掛かっています。


 この絞りの音量が決まった状態でのプレイ中の、ここぞという時には素早くフルアップできて、そして戻すのもブラインドタッチでOKです。ツマミを目視しての音量調整が面倒くさくて、少し前までは足元にコンプを置いて音量調整を行っていたのですが、これが取り外せたので、ノン・エフェクター党の私としてもとても満足ができる結果となったこの度のプチ・モディファイです。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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