Category : Fullertone Guitars JAY-BEE
 こちらも久々のFullertoneのJAY-BEE(以下JB)のエントリーです。

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 “本妻”Fender 61JBの陰に隠れている感はあるのですが、61JBのローポジのフレットが減ってきた時には、こちらのFullertone JBの方がノンストレスで弾けていて“本妻”の足元を脅かす存在でもありました。今はフレットを摺り合わせした61JBが“本妻”に復権していますが・・・(笑)

 数年前の入手時以降、“お試し台”として様々なパーツを交換して、私としても多くのノウハウを得る事ができています。家の場合、元が脆弱な地盤の上に増改築を繰り返すと耐震性能に劣る建物になるのですが、このFullertone JBのボディーとネックはベース(土台)として文句をつける所がないので、交換パーツの良し悪しが直ぐに判断できていました。

 そのFullertone JBの現状です。3点ほどデフォルトのパーツを交換しています。1点はピックアップで、元のリンディー・フレーリンをセイモアダンカン・カスタムショップのAntiquityに換えています。リンディーは明るめの音色なのですが、私の好みはもっと深みのあるものなので、そのような音色を得られるAntiquityをチョイスしています。

IMG_2673_20160804232058c10.jpg 次の交換パーツはペグです。最初にFullertone JBを試奏した時にネックが軽やかに振動したのに驚いたのですが、入手後にチェックすると、そのネックの振動具合の一番の要因は軽量ペグによるものと判断しました。(勿論、板目取りのネック材の良さも要因にありますが)


 デフォルトの軽量ペグでは軽やかにネックが振動して、明るく開放的な出音を得られるのですが、私は弦を弾いた瞬間にグッとコンプが掛かり、“ドン”とした重ためのアタック感が得られるのが好みなので、Gotohの軽量ペグを同メーカーの重たいペグに交換しています。

 現在GotohはFenderタイプとしては軽量ペグしか製造していなくて、重たいペグは中古を探す必要があります。今回取付けしたペグは他の古いベースから取り外したもので、くすんだメッキがFullertone JBのラステド(エイジド)処理にマッチしています。

IMG_2671.jpg もう1点の交換パーツはピックガードです。デフォルトのピックガードはエッジの面取りが立っていて60年代前期のイメージにそぐわないのと、エイジド加工も大雑把だったので、エッジの面取りがなだらかでエイジドの雰囲気も良い交換パーツへと取替えしています。


 以上の3点のパーツ交換で、Fullertone JBは私の好みのベースとなっています。前回のエントリーの61JBと比べると、弾き心地と出音は61JBがしっとりと落ち着いた感があり、Fullertone JBはよりパワーがあり元気良い感があります。どちらが良いというよりも「今日はどちらを弾きたい気分かな?」というところで選びたいところなのですが、61JBはフレットの更なる減りが気になるので、いつもはFullertone JBがギタースタンドに立て掛けてあります。
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IMG_2752.jpg Fullertone Guitars JAY-BEE(金フラー)をイジリました。この金フラーは入手後に色々とパーツ交換を行ないながらイメージするところの出音に近づけようとしてきました。そのイメージする出音とは、前回エントリーした61JBの音です。


 ピックアップをSeymour DuncanAntiquity Ⅰにする事から始まって、ペグ、ブリッジサドル、トーンコンデンサー等を交換し、最近はヴィンテージベースにはヴィンテージパーツがベストマッチングする筈との考えで、60年代初期のペグも取付けしていました。

 ただ、ここまでパーツをヴィンテージJBに近づけても“鳴り&出音”の部分では違うのです。ボディー&ネックが違うからと言えばそれで終わってしまうのですが、ここは一旦頭をリセットする為にもパーツをFullertoneのデフォルト状態に戻してみる事にしました。

IMG_2757.jpg 先ずは、ヴィンテージのペグをGOTOHの軽量ペグに戻しました。重いヴィンテージペグはコンプが効いて特にロー弦がタイトになります。61JBの場合はそのコンプ感がとても心地良いのですが、金フラーではタイトになり過ぎて音の太さが減少していました。


 軽量ペグに換えると、逆に明るくオープンなネックの鳴りになるのですが、今度は音が拡散し過ぎて押出し感が減っていました。

IMG_2756.jpg ではという事で、次にはブリッジサドルを換える事にしました。これまではヴィンテージと同じくスチール製のサドルだったのですが、これは立ち上がりの良い出音となります。これをデフォルトのブラス製に戻しました。アタック感は少し減ったのですが、ローの深みが増しています。この状態での全体の印象は、ネック・ボディーの鳴りは程好くて、体に伝わる響きも良好なのですが、アンプからの出音が少し腰高だとの印象がありました。


 そこで、もう1点コンデンサーも換えてみました。これまでは取付けられていたパーツとの兼ね合いで、コンデンサーはヴィンテージのダイレクトロンをチョイスしていました。このコンデンサーは妙な表現ですが「トーンを明るく絞る」という感じで、中高域が少し立った状態でトーンをコモらせます。これをデフォルトのオレンジドロップに戻しました。オレンジドロップはトーンツマミがフルでもファット感が滲み出てくるコンデンサーです。

 この状態での全体の印象は、Fullertoneの“売り”のネック・ボディーの鳴りが戻ってきて、出音のローの沈み具合も程良いと思われるものでした。結果的に廻りまわってピックアップ以外はFullertoneのデフォルト状態になってしまっています。手間は掛かったのですが、色々なパーツを交換しての“鳴り&出音”の変化具合が実感出来たのは、今後の他のベースのセットアップを行う際にもとても有効なノウハウとして私の頭にインプットされたので、これはこれで良しとします。

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 で、結果的に金フラーはヴィンテージ61JBと同じ鳴り&出音になったのか?という事ですが、「かなり近付いたけど、あと一歩」としておきます。まだ作られてから1年半の若いベースですので仕方ないところですが、手持ちの他のベースの内では61JBに一番近いところにあるのには間違いないです。今後弾き込む事によって鳴りの進化&深化を促していこうと考えています。
 入手したヴィンテージペグですが、このまま部品箱にストックしておくのも勿体無いので、Fullertoneに取付けする事にしました。

 取付け前には各部の歪みを修正しました。先ずは1個のペグのペグプレートが曲がっていたので、万力に挟んで戻しました。

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IMG_2180.jpg この年代のペグ裏にはペグシャフトの支え金具を固定する爪が飛び出ています。


IMG_2163.jpg この為にペグのベースプレートはネックのヘッド裏に密着せずに画像内の右側の様に曲がっているので、これも左側の様にストレートに修正しました。


IMG_2182.jpg ベースプレートがストレートなだけでは、再びヘッド裏に密着しないので、ヘッド裏の爪が当たる箇所に“逃げ”の座彫りを施しました。これは60年代中期のFenderの手法です。


 さてこれで準備万端、Fullertoneのヘッドにいざペグを取付けしようとしたのですが、ペグポストの径が大きくてペグブッシュの穴に入りません。入手したヴィンテージペグはUSA製でインチ規格、Fullertoneにデフォルトで付いていたのは国産のミリ規格という事で、規格違いの為に取付け不可能だったのです。

 その対処として、手持ちの72PBのペグブッシュに交換後、ペグを取付けました。又、1弦用とした(おそらく)Gibson用ペグのビス穴2つのピッチが広かったので、ビスを斜めに締め込んでペグを取付けています。

 それまで取付いていたGOTOHのペグ(左)と、新たなヴィンテージペグ(右)の写真です。

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 ヴィンテージペグは可動箇所のみのクリーニングと少しの注油を行っています。ラステッド(エイジド)加工のFullertoneにルックス的にマッチングしていると思います。

IMG_2191.jpg ヘッド表側を良くみると、1弦のペグポスト頭の面取りとメッキが他と違うのが“クール”です(笑)。ルックスだけじゃなくて、左手で感じるペグに触った肌触りと回し加減が(当然ですが)ヴィンテージペグそのものなのも密かに気に入っているポイントです。


 これまでのペグよりも4個合せて10g程重たいのですが、その影響での音の違いが分かる程に私の耳は良くはなかったです(汗)。さて、次はブリッジだな・・・(笑)。
 現状というのはコロコロと変るもので・・・(汗)。私のFullertoneのトーン回路を再検討してみました。

IMG_2010.jpg しばらくの間は、トーンをモッコリと落とすオレンジ・トロップとスッキリと絞るダイレクトロンの2つのコンデンサーをスイッチ付きのトーンポットで切替えして使っていました。“現場”でどっちが使い良いか?試してみたかったのです。


IMG_2013.jpg その結果、オレンジ・トロップの方が気に入ったのでこれのみを使用する事として、トーンポットをデフォルトのCTSに戻しました。がしかし、これまでとトーンの絞り加減が変わってしまいました。トーンポットの規格は2つとも同じなのですが、CTSがよりモコってしまうのです。


IMG_2024.jpg あれれ?と思い、トーンポットを再びスイッチ付きに戻してみると、元の気に入ったトーンの絞り加減になっています。

 実はこのスイッチ付きのポットは、フルアップ・トーンポットと呼ばれるもので、ツマミがフルテンの時はトーン回路がオフられるのですが、これがツマミを絞ってもその影響が及んでいるみたいなのです。電気的に説明はし辛いのですが、私の耳にはその様に聞えます。
 

IMG_2028.jpg 今回の作業はトーン回路をシンプルにしたいという目的があったので、この後に色々とパーツを組み替えて検討した結果は、こちら、CTSのポットとダイレクトロンのコンデンサーの組み合わせとなりました。フルアップ・トーンポットを使った際の“ヌケ過ぎ”感は無くなり、かと言って“モコリ過ぎ”る事は無くて良い塩梅のトーン回路となっています。

 いやー、本当にパーツの組み合わせって奥が深いです。




IMG_2015.jpg 今回の作業に合わせて、デフォルトではコントロール・キャビティー底にはシールド・プレートが無かったので・・・、


IMG_2019.jpg 手持ちだった70年初期のシールド・プレートをキャビティー底に取り付けしました。
 この春に入手したFullertone GuitarsJAY-BEEですが、その後半年が過ぎた今の状況をお知らせします。

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 入手後に更なる“鳴り”の向上を目指して、ペグとブリッジサドルを各弦毎に組替えして、自分なりに気に入った結果を出していたのですが、今となると「少し凝り過ぎたかな」という反省(?)もあって、パーツを一旦リセットしてみる事にしました。

 ただし、リセットと言ってもデフォルトのペグとブリッジサドルに戻した訳ではありません。私の考えるところのリセットとは「ビンテージのFenderのパーツに近づける」という事です。



 FullertoneのベースのペグはデフォルトではGOTOHの軽量タイプのGB640が付いているのですが、私の個人的な感想として、このペグは“ヘッド落ち”には有効なのですが、“鳴り”的には好みではありません。軽くてオープンな鳴りはするのですが、低音をつかさどるベース音としては弱くなる感じがするのです。

IMG_1883.jpg 取替したペグはFenderのヴィンテージシリーズに使われているものです。手持ち品だったので品番は不明ですが、同じくGOTOH製と思われます。材質はスチールで、GB640よりは4ケで200g程度重たいです。


 このペグに交換後は全弦の音に重さとコンプ感がプラスされています。どちらかというと強めのピッキングの私が弦を弾いても暴れずに、一旦グッと膝を曲げてから伸び上がる感じで、それまでの足元がふらつく感は無くなっています。1~2弦の高音弦も力強さを増して、特に2弦はこれまでよりもアンプからの出音が大きくなっています。

 デフォルトでは弦を弾くと「なんでこんなにネックが揺れるの?」と感じるくらいだったのですが、ペグ交換後はそれは少し収まっています。この収束感が言い換えればコンプ具合の向上なのだと思います。

 ヘッドが200g重たくなったのは、やはり若干の“ヘッド落ち”感につながるのですが、それは好みの鳴り具合になったメリットと相殺出来ます。



IMG_1875.jpg 弦を受止めるもう一方の側のブリッジサドルも交換しました。Fullertoneのデフォルトのサドルは真鍮製なのですが、どうも立上りが鈍る感がしていたので、ペグと同じくFenderのヴィンテージシリーズ用のスチール製のサドルを入手して交換しました。ちなみにUSA製でインチ規格のものです。国産のミリ規格はスパイラルのネジのピッチや弦高調整のイモネジのピッチが私の好みと合わないもので・・・。


 このサドルに交換後は音の立上りが良好になり、音粒の輪郭もはっきりとしてきました。振動系はこれでもう悩む事は無いでしょうね。ペグとブリッジサドルを色々と検討した挙句にFenderのヴィンテージタイプになったという事は、『釣りはフナに始まり、フナに終わる』という諺と同じですね(笑)。



 このFullertoneでは、出音に係わる他のパーツ交換は、入手当初に交換しているSeymour DuncanAntiquityのPUとなります。

 Fullertoneのデフォルトでは、「軽量ペグでの明るい鳴りに真鍮サドルで深みを持たせた弦の振動を奇麗目なキャラのLINDY FRALINのPUで拾う」という事になるのですが、私がパーツ交換した後では、「スチールペグで重さとコンプ感を持った鳴りにスチールサドルで歯切れを加えた弦振動を深みのあるAntiquityで出音とする」となりました。

 Fenderタイプのベースには様々なリプレイスメントパーツがあるので、自分好みのベースに変えていく楽しみがあります。私のFullertone、現状でとても満足のいくベースに仕上がっています。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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