FC2ブログ
Category : Fender 68Telebass
 先のエントリーでのPUへのネオジウム磁石装着で出音が整った68TLBに、これまでは試そうとしてもその気にならなかったブリッジ部でのスポンジミュートを行ってみました。

 ghsのフラット弦を張ってもまだ歯切れ感のある68TLBのシングルコイルPUなので、アタックが減衰するミュートを試しても良いだろうと考えたのでした。

 ブリッジ部でのスポンジミュートとは言え、ブリッジ前でボディーと弦の間にスポンジを挟むのではなくて、60~70年代のFenderに装着されていたブリッジカバーの裏側にスポンジを貼るという方法です。

IMG_4420.jpg この68TLBのオリジナルのブリッジカバーには本来ミュート用のウレタンスポンジが貼られていたのですが、私の入手時には既に劣化してカチカチに固着していたのを除去していました。そこに新たに10mm厚のウレタンスポンジを貼り付けました。


IMG_4423.jpg このブリッジカバーをボディーに取り付けました。もうルックスは最高ですね。肝心のミュート具合ですが、これは目から鱗・・・状態で良い感じです。立ち上がりが押えられてモコってしまうと思いきや、減衰が早まったのでかえってポコン・ポコンと立ち上がり感が強まり、正にゴムまりが弾んでいるかのような感覚となり、ベースを弾くのがとても心地良いです。


IMG_4436.jpg このルックスの良さにつられてピックアップカバーを一旦は取り付けてみたのですが、弾き辛さに加えて好みの出音となるスイートスポットに指を当てる事ができなかったので、直ぐに取り外しています。この画像の状態がベストです。




 ブリッジカバーでのミュート具合の良さをしばらくの間楽しんでいたのですが、ある時にオクターブピッチのズレを感じて、チューナーでチェックするとかなり狂っていました。

IMG_4638.jpg ブリッジカバーを装着するする前にはオクターブピッチの調整を行っていたので、「何故かな?」と疑問を感じてカバーを外してみると、ウレタンミュートにしっかりと弦の跡が付いていました。これだけ跡が付くほどにサドル前で弦が押えられている(≒半固定されている)のなら、オクターブピッチが狂うのも仕方ないですね。


 サドル位置調整用ビスを回してオクターブピッチ調整を行なったのですが、これが結構大変でした。弦毎のミュート具合に差があるのでミュート無しで行っていたこれまでの調整ノウハウが通用せず、更に調整の度にブリッジカバーの取り付け⇔取り外しが必要でした。

IMG_4640.jpg 30分間の悪戦苦闘の結果この画像のサドル状態になったのですが、これでも完璧とはならずに妥協点を探りながらのオクターブピッチ調整となっています。




IMG_4982.jpg この後、更に使用を続けていたらウレタンが劣化して少し硬化した感が表れてきたので、密度の高いウレタンスポンジは剥がして、粗密で柔らかな感触のスポンジと取り替えしました。こちらの方が柔らかめのミュート具合が長く続いてくれそうです。ブリッジサドルも元の状態に戻しています。




 スポンジミュート、シンプルに見えてなかなかに奥が深く、一筋縄とはいかないのも楽しみの一つです・・・。
スポンサーサイト



IMG_2884c.jpg 1968年のテレキャスターベース(68TLB)のシングルコイル・ピックアップ(PU)は、1951年のオリジナルPB(OPB)のPUの仕様を踏襲してポールピースがスタッガードのセッティングとなっていて、1弦と4弦用がボビン表面とフラットで、そこから2弦、3弦用と飛び出ています。


 これはAのサウンドを強調するためとも、当時のベースアンプのスピーカーの耐入力が低いので4弦を強く弾いた際のスピーカーのコーン紙の破損を防ぐ対策とも、言われているのですが、現代の高耐入力のスピーカーを鳴らした際は4弦の出音が極端に小さくて、プレイするのにとてもストレスを感じてしまいます。

IMG_2828a.jpg その対策で、ここしばらくはリプレースメントPUのSeymour Duncan Antiquity Ⅱ Single Coil P-Bassを使っていたのですが、先日Vestax BV-ⅤのPUの音量バランスがネオジウム磁石の付加で改善できたので、こちらでも試すことにしました。


IMG_4360a.jpg BV-Ⅴでは0.5~0.8mm厚規格のネオジウム磁石で対応したのですが、68TLBではより強力な磁石が必要と感じたので、ポールピースとほぼ同径の5mmφで、規格上の厚みが1mm、2mm、3mmの3種類を用意しました。これらをノギスで実測すると0.8mm、1.6mm、2.6mmとの結果でした。


IMG_4406.jpg このネオジウム磁石を試すべく、DuncanからオリジナルPUに戻しました。画像からでも各弦の出力バランスの悪さが伝わってきます。


IMG_4411a.jpg このPUの4弦のポールピースに3種類の厚さのネオジウム磁石を順次貼り付けて、アンプからの音量をチェックしたところ、1mmではまだ小さく、3mmでは大き過ぎとなり、2mmがベストの音量バランスとなりました。


 3mmはPUの裏側に貼る事を前提に入手したのですが、4弦ポールピースの裏側に貼ったチェックではまだ音量は小さく、また隣の3弦の出力や音色にも(悪)影響を及ぼす結果となったので、裏側貼りは止めています。

 右手親指の固定の為にアクリルクリアー板で作製したサムレストを取り付けているのですが、ノイズ対策で4弦を最も深く押さえつけてもポールピースに貼ったネオジウム磁石に触れないように、サムレストの厚さとPUの高さを決めています。

IMG_4413.jpg         IMG_4414.jpg


 弦に触れないとはいえ、そのままでは4弦が近づくと磁石がピョコンと飛んで弦にくっつくので、4弦ポールピースに爪楊枝でほんの少量の瞬間接着剤を付けて、ネオジウム磁石を接着固定しています。



 出音についてです。これまでのSeymour Duncan Antiquity Ⅱ Single Coil P-Bassはどちらかと言うと端正な出音だったのですが、元に戻したオリジナルのPUは良い意味で少し暴れてダイナミクスの付けやすい出音で、アンプから聞こえるベースラインに思わず「これ、これっ!」と声を出してしまった私です。

IMG_4282.jpg PBよりも15mm程ネックに近いPUの取付け位置からはローの成分が強めと思いきや、シングルコイルの歯切れが加わった独特のコリコリ音の68TLBです。


 それにしてもこのシングルコイルPUの反応の良さは特筆ものです。右手指の繊細なタッチが瞬時に出音に反映されるので、プレイが丸裸にされてしまします。PBはデープさ、JBはクリアーさでキャラが確立されており、又各弦をダブルのポールピースで対応しているのである程度はラフに弾いてもそれらしく聞こえるのですが、エレキベースの元祖OPBの流れを汲むTLBにおいてはこのシングルコイルPUを使いこなせて初めて“OPB使い”と名乗れるのでは?と思います。

IMG_4274_20210319150011a60.jpg この68TLBを十何年前に入手してからずっとこのPUの音量バランスの悪さに苦慮してきました。本ブログのカテゴリーでは68TLBのへの記事が最も多いのですが、その殆どがこれへの対応についてです。仕上げがレアなペイズリーレッドでなければ、とっくに手放していたでしょう。


 この度、ほんの小さなネオジウム磁石1個の装着で最良の出音となり喜んでいます。これまで一体何個のPUと交換してきたか分からない程ですが、今後PUをイジる事は無いでしょうね。
 これまでのメンテで出音と演奏性が向上した68TLBにもう一点気になるところがあり、手を加えました。それはナット交換なのですが、以下の3点の理由により交換する必要があったので、それを説明します。

IMG_2821.jpg ① フレットの指板エッジ部に大き目の面取り加工がなされている為に、特に2~3フレット部で少し強め(ラフ)に押弦すると4弦が指板サイドにツルリと“弦落ち”してしまう事がありました。


IMG_2824.jpg ② 4弦のネックサイドにアルミのストレート定規を当ててチェックすると、0フレット(=ナット)から3フレットにかけて凹にくぼんでいます。CBSに買収された後のFenderの粗い仕事ぶりの表れでしょうか?


IMG_2819.jpg ③ ナットの溝切り具合を計測すると、1弦外面~指板側面の距離は4mmですが、弦の振幅がより大きい4弦側は3.5mmと小さな数値でした。


 以上の3点の悪条件が重なり合って4弦が“弦落ち”する要因となっていたのでした。



 この“弦落ち”解消の対応としては、削れ過ぎているフレットの面取りの修正やネックサイドの凹の形状変更は現実的ではないので、ナットを交換して溝切りをやり直す事にしました。

IMG_2850.jpg 既存のナットを取り外したところ、底面に金型の跡がある事から樹脂製のリプレースメントパーツでリナットされていた事が分かりました。


IMG_2848.jpg 新たなナット(画像手前)は牛骨製(ボーンナット)です。そしてこれまでのナット(画像奥)の幅は43mmでナット部のネック巾44mmよりも少し狭かったので、広めのものをチョイスしています。又このナットは無漂白なので骨の油分により黄味がかかっています。


IMG_2854_20200215155318256.jpg 整形してコンパウンドを掛けると、油分が浮き上ってきて透明度がアップしています。この油分により、チューニング時に溝切り部での弦の滑りが良くなりそうです。




IMG_2871.jpg 新たなナットを取り付けました。


IMG_2860.jpg ナット部で1弦外面~指板側面の距離は元と同じ4mmですが、4弦側は4.5mmと元よりも1mm広くしています。


IMG_2873_202002151555597fa.jpg 4弦がナット部でこれまでよりも1mm程ネック中心側に移動したので、2~4フレットにかけて4弦外面~指板側面の距離が広がった結果、“弦落ち”は解消されています。




 今回の一連のメンテで、これまでの不満点が一気に払拭されてベストと言って良いほどの状態となった68TLBです。古い楽器だからと諦めて不満点をやり過ごすのではなく、しっかりとしたメンテナンスは必要だなと改めて考えさせられました。

IMG_2897.jpg         IMG_2890.jpg
 これまでで一番マッチングが良いと感じられるGHSの弦に交換した68テレキャスターベース(68TLB)ですが、電装パーツも再検討しました。これまではSeymour DuncanのOPB用Antiquity Ⅱ PUを使っていたのですが、気に入った弦が得られたので、保管していたオリジナルのPUでの出音を聞きたくなったのです。

IMG_2828.jpg Antiquity Ⅱ(右側)を取り外して、オリジナル(左側)と並べました。Antiquity Ⅱの表側のボビンは黒色だったのをグレーに塗りエイジド加工を施しています。


IMG_2884_20200215150957b2c.jpg オリジナルPUのポールピースの出具合です。左が4弦側で、3弦用のポールピースが抜きん出ています。これが曲者で、4弦の音量が小さ過ぎて各弦の音量バランスが取れないので、左端に置いている2.5mmの厚さにカットしたポールピースを用意しました。


IMG_2887.jpg これを4弦ポールピースが延長するようにくっつけると、4個のポールピースの頂点は1直線になります。これをボディーにインストールしてアンプからの出音をチェックしたのですが、まだまだ4弦の音量が小さくて、芯の無い出音としかならなかったので、即Antiquity Ⅱに戻しました。やはりオリジナルPUは使えなかったです。


IMG_2831.jpg PUの取替えでは更なる良音を得られなかったので、もう一つの音色変化のパーツであるトーン・コンデンサーも見直してみました。右下に置いているデフォルトの国産NISSEIのコンデンサーを取り外した後に、手持ちの数個のコンデンサーをワニ口クリップに挟んで音色比較をして、一旦は画像のダイレクトロン(サークルD)が最もぶっとい音となったのですが、オケに混ざると全く抜けなかったので、結局はデフォルトのNISSEIに戻しています。


 色々と試行錯誤したのですが、これまでの電装パーツがベストなものだと再認識できたので、これはこれで良しとします。



IMG_2836.jpg PU関連なのですが、これまでは明るめのトーンのフラット弦を張っていたので、5mm厚のアクリルクリアー板から作製したサムレストをPUのネック寄りのピックガードに貼り付けて、ここで弾いていました。


IMG_2875.jpg この度、GHSのフラット弦に交換して低域がボコッと強く出るようになったので、指弾きのポジションを広げる為にサムレストを作り替えました。PUからブリッジ方向に長さを延長して、PBのPUの位置までにしています。


IMG_2879_20200215150955e2e.jpg サムレストは親指が4弦ネック側~サムレスト~4弦ブリッジ側の間をスムースに走れる形状とし、かつピックガードへ両面テープで貼り付けている面を若干スロープに加工して、サムレスト表面と4弦との離れを均一にしているので、親指の移動がとても楽です。OPBを一度でも弾かれた方はお分かりでしょうが、デフォルト状態だと親指がカバーレスのPUとキャビティーとの隙間にはまり込んでとても弾き辛いです。


IMG_2901.jpg 以上で、出音と演奏性が更に向上した68TLBです。
IMG_2666.jpg 68年製テレキャスターベース(68TLB)の弦を交換しました。


 これまで様々な弦を交換してきたのですが、どれもイマイチの感が拭えなかったのです。シングルコイルのPUの音質は、そのネック寄りの取り付け位置からは想像できない程にコリコリとした硬質なもので、ラウンド弦はダメ、近年試したFenderやD’Addarioのフラット弦もまだ硬質な音色と感じていました。

 テレキャスターベースと言えば、世界最初のエレキベースのOPB(オールド・プレシジョンベース)の復刻版なので、弦もその原点に返ってみる事とするとラベラのフラット弦なのですが、調べてみるとラベラには裏通し対応のスーパーロングスケールのフラット弦が無かったので、更に調べてGHSのフラット弦に行きつきました。

IMG_2667.jpg 購入したGHSのフラット弦に張り替えました。4弦ペグポストとピッタリの位置から飾り巻き糸となっていて、OPB対応といっても良さそうです。逆に通常の弦の張り方だとステンレススチールのテープ部分が4弦ポストに巻きつく事になります。(←これで何か問題になるという事ではありませんが・・・)ゲージはテンション感が強めに感じるフラット弦という事で、弾き易さを考慮して45~95のライトをチョイスしています。


IMG_2673_202002151337309de.jpg ブリッジの2ピースのサドル部はオクターブピッチが合うように傾けています。


IMG_2682.jpg サドル部では、3弦が最もきつく折れ曲がって裏通しの穴に入っていますが、他の弦と弾き心地(テンション感)に違和感を覚えません。4弦は腰が強いので、なだらかな曲がり方なのですが、これを無理やり押しつけてストレートにはしていません。そうすると一発で弦が死んでしまった経験があるので、曲りが自然と馴染んでチューニングが安定するのを待っています。


 さて弦交換後の出音ですが、狙い通りのモチッとして弾力を感じるものになっています。過去にこのGHSのフラット弦を別のベースに張った際は、倍音が感じられずにただ「張りたてから死んだ弦」というイメージの出音だったのですが、先般同弦を張ったYAMAHA BB2000と同様に、この68TLBにも好印象を覚える結果でした。

 弦をフレットに叩きつけるように弾くと生音では倍音無しで“ペタッ”と聞こえるのですが、アンプからは“ボムッ”と歯切れ成分が聞こえてきます。いなたさの中に切れもあり、弦長も含めて、このテレキャスターベースにはとても相性の良い弦だと感じています。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カテゴリー
FC2カウンター
ブロとも申請フォーム