Category : Fender 68Telebass
 米国のオークションサイトのe-Bayを時々チェックしているのですが、なかなか日本国内では見られない商品をチェックしました。

9432.jpg こちら68Telecaster Bass Blue Flowerです。これはレアですね。私が持っているPaisley Redがレアレベル4だとしたら、このBlue Flowerはレベル9くらいです。あくまで私のイメージで生産本数の比率じゃないですけど・・・。国内では、こちらにコメントをいただいているBass oyajiさんがお持ちとしか私は知りません。


 ただ、このBlue Flowerのアップの画像を見たらもうびっくりです!表面の塗装がベロンとめくれてとれています。裏面は特にひどくてボディの素材がそのまま現れています。

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 Paisley RedにしろBlue Flowerにしろ、その製作方法は、先ずボディの表裏に柄が印刷された紙(壁紙という話もあります)を貼って、その上を厚いポリウレタン塗装で覆っています。ポリウレタン塗装のみならば、シーラー処理で木部との密着度を高められるのでしょうが、この場合はそこに紙が入っているので、木部とウレタンの皮膜とは強固に接着されていなくて、経年変化によって表面のポリウレタンにひび割れが生じて、最悪この様に剥がれてしまうのです。



 私の68Telebassも入手時にはご多分に漏れず、ウレタン皮膜に無数のクラックが入り、何箇所かはめくれ上がっている状態でした。このままでは演奏中やメンテの際に服やウエスにウレタン皮膜が引っ掛かる事が想定されるので、めくれ防止処理を施しました。

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 先ずはリペアショップにて、めくれ上がった箇所を万力で押えて、そこに接着剤を注入して固定してもらいました。全ての処理をショップで依頼すると工賃が高額となる為に、そこからは私がクラック1本1本に小筆でエナメルのクリアーを流し込んでめくれ防止を行いました。

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 この処理のお陰で、処理後2年を経過してもクラックやめくれが新たに発生した箇所は見受けられません。もちろん、ケースから急に熱かったり寒かったりの部屋に出す事は避けて、表面のウレタン皮膜が急激な膨張・収縮を起こさない様に配慮もしています。

 今回のe-BayBlue Flowerの画像を見て、扱いが悪いとここまでのダメージとなる事を肝に銘じて、今後も私の68Telebassを愛でていこうと考えています。



 それと、私はこのPaisley Redの赤の色付き部分が退色してピンクへ、そしてゴールドになっているのが気になっていて、更なる退色が進むのを避ける為にあまり直射日光はおろか蛍光灯の下にも出すのを控えていたのですが、最近この退色の事を“Gold Burst”と呼ぶのを知りました。

 なるほど、物は考えようで、退色したのではなくてゴールドへと色が変色しているのだと思えば、その変化を楽しむ事が出来ますね(笑)。こちらマスタービルダー物よりも私のPaisley Redの方が味わいの部分では絶対に上回っていますし・・・。
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 68Telebaseを(私なりの)良いベースにする為にチマチマと手を加えているのですが、今回もチマチマとやっています。

 これまでは弦高が一番低くなる1弦では、1弦が乗るサドルの高さ調整ビスを目一杯緩めて、サドルがブリッジプレートに当たっている状態で使っていました。

 このままでは弦高の調整シロが無い為にネック取付アングルを変える事としました。ネックのヘッド側を下げると弦高が上がる事になるので、対応として、ネックポケットのブリッジ側にシムを挟むか、ポケットのヘッド側をスロープに削るかと言う事になるのですが、ブリッジの駒を1mmでも上げることが出来れば良さげだったので、この度はシムを挟む事にしました。

IMGP7750.jpg スペーサー、シム用としてストックしている薄木板から選んだのは0.3mmで名刺程度の厚さのアッシュ板です。ネックポケットのブリッジ側に置きました。

 ネックポケット袖壁には1.5mm厚の板をネックのセンターズレ防止の為に立てています。このTelebassは68年製なのですが、65年にFenderCBSに買収された頃から加工精度が落ちて行ったという悪い風評の表れでしょうか?


 今回のシムの取付け後は、1弦ブリッジ駒がブリッジプレートより1mm浮き上がって、調整シロが出来ました。あまり駒を高くし過ぎると弦裏通しの為に元々強めのテンション感がより上がって弾き辛くなるので、この程度の弦高セッティングが出来ればOKです。

 シムを挟んだ為のネック&ボディ鳴りへの悪影響は感じられませんでした。ボディと同材、かつ極薄のシムなので問題が無かったのだと思います。

IMGP7753.jpg ネックジョイントプレートを外した際に、プレートに隠れていたペイズリーレッドの色合いをチェックしました。その部分の下地はシルバーで、ペイズリー柄は淡いピンクなのが確認出来ます。隠れていた部分以外は長年の経年変化により、シルバーは日焼け(照明焼け)でゴールドに、淡いピンクはピンクゴールドになっています。40年以上の時の流れによってなされたもので、味わい深いです。
 PU交換が一段落した68Telebaseですが、他の気になるところを続いて対処する為にスタジオに持込みました。

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DSCF1755.jpg コントロールパネルから2本延びているリード線にワニ口クリップが付いています。これは・・・?


DSCF1759.jpg 実はこれはトーンコントロール用のコンデンサーチェックの為の配線です。コントロールキャビティー内のコンデンサーは取外しています。そのコンデンサーが取付いていた箇所からリード線を引っ張り出して、外部でコンデンサーを取替えてチェックしてみようという事です。


DSCF1781.jpg 部品箱にあった何個かのコンデンサーをとっかえひっかえワニ口クリップに咥えて、アンプからの出音をチェックしました。大きい音で音質チェックをしたかったのでスタジオに持込んだという訳です。


IMGP7887.jpg いゃー、この方法ではコンデンサーを換えた時の変化具合がとても良く分かります。全てのコンデンサーの音質をコメント出来ないので、これはと思った3つのコンデンサーについてインプレをあげてみます。左からです。


 NISSEIというメーカー名がプリントしてあるのですが、これがデフォルトのコンデンサーです。印字によると容量は0.1μFでしょうか?出音のイメージですが、元の出音が山の形をしているとなると、ある高さより上がスパッと切落とされたという感じです。そしてトーンポットを絞っていくと切り落としの高さが段々と下がってくるのですが、深みが増すという印象はありません。

 Vitamin-Q 容量は0.047μF、耐電圧400V。こちらのイメージは山の頂上に霧がかかって、徐々に見えなくなるって感じです。ソフトなトーンの効き具合です。

 通称“サークルD”と呼ばれるダイレクトロン(Dilectron)製のコンデンサーです。ビンテージのデッドストック物を入手しています。容量は0.05μF で耐電圧は100Vです。ビンテージのFenderでは耐電圧50Vの物をよく見かけます。

 これについては少し詳しく述べたいと思います。

 先ずは音質です。トーンポットをフルにしていてもトーン回路を通すだけで音がコモるのは周知の事ですが、今回チェックした68TelebaseはシングルコイルPUの特性でトーン回路を外した状態(ワニ口クリップに何も咥えない状態)では、かなりハイが立った音になっていました。

 そこにこのダイレクトロン製コンデンサーを通すと、トーンポットがフルアップの状態で既に嫌味なハイが落ちているのが分かりました。更にトーンポットを回すと先程のNISSEIのコンデンサーでのハイがスパッと切り落とされたというのと異なって、切り落としの角が丸くなって心地良いハイミッドが立ち上ってくる様に感じました。

 この事は実は音量UPにも繋がっていました。コンデンサーで出音が大きくなるってホント?と思われるでしょうけど、ホントです。ダイレクトロンのコンデンサーを繋いだ時はアンプからの出音が大きくなっていました。他のコンデンサーでは違いが分かる程の差はなかったです。

 最初は私もコンデンサーで音量が変わる筈はないと思って、再確認したのですが、ワニ口クリップにダイレクトロンを繋いだらやはり音量が上がっています。何でかな?と思い詳しくチェックしたら、コンデンサー無しの際のハイが落されて、それまでの嫌味なハイにマスキングされていたミッドが耳に良く聞こえる様になった為に、相対的に音量が上がった様に聞こえているようです。その嫌味なハイをマスキングする按配が、私の耳にはダイレクトロンのコンデンサーが合っていたというところでしょうね。

IMGP7982.jpg 以上の結果を得て、この68Telebassにはダイレクトロンのコンデンサーを取り付けました。そして他のベースではどの様な結果となるか試してみようと思い、追加で5個入手しています。


 私はこのダイレクトロンのコンデンサーをバンテック・エレクトロニクスというところで購入しています。ダイレクトロン社は既に無くなっている会社なのですが、ここにはビンテージのデッドストックがあります。他にも色々と面白い物を扱っていますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。



 と、今回のエントリーをあげて、いつもチェックしているリペアショップのブログを覗いたら、同じ様なコンデンサー比較のエントリーがありました。

 《「トーンが10の時でも コンデンサーによって音が違う」 と言われてますが、実際にやってみますと、そんなに変わらない。高価なバンブルビーや 逆にセラミックの安価な物とかと比べたら、きっと違いがはっきりしたのでしょうかね?》

 という内容があるのですが、今回の私のケースはその“セラミックの安価な物”だったという事なのでしょうね。
 PUやコンデンサーを交換して気に入る出音となってきた私の68Tele Bassですが、最後にもう一点気になった箇所を調整しました。それはネックの“センターズレ”です。

DSCF8592.jpg 65年にCBSに買収されてからはFenderの製品加工精度が低くなったのは周知の事実なのですが、私の68Tele Bassのネックポケット周囲も多聞に漏れず、その分厚いボディのウレタン皮膜とネックとのクリアランスを確保する為に、かなり大きくルーズなポケット加工となっています。その為に取付けたネックが動き易くなっていて、写真の様に4弦とネックサイド迄の寸法が小さくなっています。


DSCF8596.jpg この位のズレだと気にならないベースもあるのですが、悪い事に私の68Tele Bassは以前フレットの磨り合わせを施された際にフレットサイドが“撫で肩”に整形されているのでした。この為に余程気に掛けて4弦を真上から押えないと、弦がネックサイドに滑り落ちてしまいます。ビブラートを掛けるなぞもっての他という状態でした。


DSCF8600.jpg この状況を打破する為に、以前ネックポケットの4弦側(左上)に薄木のスペーサーをかましていたのですが、これだけでは不十分という事で、1弦側(右下)にもスペーサーをかましました。


DSCF8606.jpg これで弦はネックのセンターをピシッと通るようになって、幾らかのビブラートでは弦落ちする事はなくなりました。(極端なビブラートはやはり無理ですが・・・)




 この度の一連の調整で、私の68Tele Bassは入手時よりも格段に弾き易くなってきました。私にとっては主役にはなれないキャラの持ち主なのですが、先日の【Boogie House】のライブに持ち出したように、気軽に使えるようになったので、ポイントポイントでその濃ゆ~いキャラをこれから楽しんで行きたいと考えています。
 私の68Tele Bassはフルオリジナル状態でブリッジカバー等の付属品も全て揃った状態で入手したのですが、唯一点「これは違うのじゃないの?」と思われる箇所がありました。それは、こちらのコントロールパネル内の緑色のコンデンサーです。

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_IGP2618a.jpg これにはNISSEIの表記があり日本製なのでしょうが、これと同じコンデンサーが付いたFenderを他に知りません。という訳で、気になる点を解消すべく、ビンテージのコンデンサーを入手しました。60~70年代のFenderではお馴染みのダイレクトロンのコンデンサーです。


 これは楽器店で購入した物ではなくて、後輩ベーシストのクンに紹介していただいたこちらの専門店で見つけました。楽器店では1ケ数千円で販売されているのですが、こちらでは300円の値段です。

 入手したコンデンサーを取り付けました。ポットに乗っ掛かるような取付け方が多く見受けられるのですが、この様な接続方も確かにあります。

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 アンプからの出音チェックでは驚く程の変化は感じられなかったのですが、トーンを少し絞ってラウンド弦のハイを落した出音がTele Bassらしくて気に入っています。

 しかし、このTela Bassって本当に“漢(オトコ)のベース”ですね。繊細な弾き方だと音が全然前に出てきません。右指に力を込めて立ち上がりの音が潰れる寸前くらいが、一番“らしい”音です。裏通し弦の強めのテンション感のせいもあって、数曲弾くと右指に疲労感を感じるのですが、これも“じゃじゃ馬”を制した後の心地良さとなっています。

 これで68Tele Bassは完璧?と思いきやもう一回エントリーをしなければなりません(汗)。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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