Category : Lakland 55-94
 PU交換、第2段です(笑)。

 Lakland 55-94 Classicをしばらく使ってみたのですが、弦の揺れ具合等の弾き心地はすこぶる良いのですが、如何せん出音が気に入らない状態でした。どうもオリジナルのBartoliniのPUの発する音は沈み加減で、奇麗に抜けてくれません。4~5弦のローポジを強く弾いても良い意味でズボッと沈んでくれずに、頭が潰れて腰が砕けた音になってしまいます。

 これはアクティブ回路使用時、またバッシブ時の如何に係わらない状態なので、PUの交換しかないかな?と考えていましたが、4弦用のPUならともかく、5弦用のPUはメーカー各社でサイズが様々なので、BartoliniのPU、しかもJ+Mタイプのサイズに合わせて彫られたキャビティに合う他メーカーのPUの入手は無理だろうな?とも思っていました。

DS00383132.jpg 実際、LaklandにはSeymour DuncanのPUをインストールしたモデル(左画像)も有るのですが、Seymour Duncanと現在取り付けられているBartoliniのPUのサイズのチェックが出来ないので、キャビティ加工無しでインストール出来るかは不明です。


 そのような状況の下で悩んでいたのですが、やっとリプレースメントPUを見つけました。それはドイツのHaeussel Pickups(ホイズル)という聞きなれないメーカーのPUで、Lakland 55-94専用のPUとなります。私もHaeussel Pickupsは今回初めて知ったメーカーなのですが、調べてみるとRitter-Basses等ヨーロッパ周辺のルシアー系のベース工房に使用されているPUメーカーの様です。取り扱った事が有る知り合いの楽器店に問い合わせすると、「深くて上品でヌケる音」だという事で、オリジナルのBartoliniとは出音のタイプが違うのを確認した上で入手しました。

DSCF1670.jpg


DSCF1672.jpg ご覧の様に、PUはウッドをくり抜いてコイルを収めてあります。型に樹脂を流して大量生産する方法とは対極にあり、ハイレベルな加工技術を持っている職人が、一つ一つを丁寧に手作りしている光景が、この奇麗な仕上げからうかがい知れます。木目や色合いから判断して、フロントのJタイプはローズウッド、リアのMタイプはエボニー材と推測します。

 ネックのローズウッド指板からフロントPUそしてリアPUへとグラジュエーションが付いた色合いがイケてます(笑)。


 PUの取り付けは、リアのハンバッキングPUは4芯シールド線が延びていて、これまでのBartoliniの配線材と同じ色のリード線が配線されていた箇所にハンダ付けをしてOKでした。ただフロントPUからの白と黒のリード線はBartoliniとは逆の白をアースに、黒をホットに接続しました。元と同じ色のリード線の接続では、リアPUとは逆位相となったので・・・。

 PU取付け後にアンプに接続して、出音のチェックをしました。もうのっけから、これまでのBartoliniとは全く異なる歯切れの良い音が飛び出してきました。PU出力も明らかにHaeusselの方が大きいです。フロントPUはよりタイトに、リアPUはより元気良くという第一印象です。

DSCF1688.jpg 画像でお分かりの通り、リアのPUはポールピースが大きくダブルコイルなので、フロントに比べて出力が大きい為に、弦から離してPU高を低くセッティングしました。


 しかし、しばらく弾いているとフロントPUの各弦の出音のバランスが悪い点が気になってきました。具体的に言うと、5弦が大き過ぎて歪加減になるのとは反対に4と3弦は小さくて遠くで鳴っている感じがします。チューニングする際も4弦5フレットのハーモニクス音を拾いきれずに篭ってしまいます。このままではとても弾き辛く感じたので、荒療治を施しました。

DSCF1690.jpg 元々は全てフラットだったポールピースを画像の様に出し入れしてスタッガートにしました。左が5弦側になります。各ポールピースを少しずつ動かしては、PUをボディに取付けて弦をチューニングして、アンプからの出音をチェックする事を数回繰り返して、やっと納得出来る各弦の出力バランスがとれました。ポールピースを動かす度にテスターで断線のチェックを行いながらの作業で、冷や汗ものでしたけど・・・。


 以上、セッティングに少し時間が掛かったのですが、その後はBartoliniとはタイプが異なって、切れが良くかつバランスの良い出音となり満足しています。ただトータルで言うとその出音は小奇麗でまとまりの有るものとなり、現在私がプレイしているR&Bやラテンには、先行でPU交換したAteleir Zのゴン太な音がよりマッチングしていると感じています。
スポンサーサイト
 発売当初に初めてこの丸いブリッジプレートを見たときには、かなりインパクトが有ったのですが、もう既に見慣れてしまいました(笑)。

2008_0613Lakland0029.jpg        2008_0613Lakland0020_20080724211722.jpg


 機能的にはStingRayスタイルの裏通しのベースプレートですが、サドルの位置に合せて裏通しの穴の位置をズラして弦の折れアングルを各弦共通にしています。

 StingRayではサドルを両端のスタッドアンカーで挟み込んで横動きを防いでいますが、Laklandは画像では分かり辛いのですが、1と5弦のサドル足の外側が乗る箇所に溝を彫っています。以前私が所有していたLakland4弦はこの溝が浅かった為に、後加工で深く溝堀りをしましたが、今回の5弦はそのような加工は不要です。オクターブ調整ビスの位置も年代によって変わっています。

 横から見るとサドル~ブリッジプレート間でかなりのアングルが付いているのが分かります。先日のヘッドのエントリでも述べましたが、この裏通しと35インチのスーパーロングスケールのお陰で5弦の振動具合は他のベースと比べてベストに感じました。とは言え、他の弦を含む全体のボディの鳴りに関してはAtelier Zの方が良いです。

2008_0613Lakland0035.jpg        2008_0613Lakland0036.jpg


2008_0613Lakland0080.jpg プレートエンドには弦を通す穴も開いていて、通常の張り方にも対応できますが、私は未だこちらは試していません。以前のLaklandJ+JのPU配置でもあり、あまりにも良く出来たJazz Bassの感がしたので、通常の張り方で使用していました・・・。


 現在は裏通しに弦が張ってあるのですが、Laklandの5弦ベースは35インチのスーパーロングスケールとなっていて、裏通しでボディを貫通する分の長さを含めたら、36インチのエクストラロングスケールの弦が必要となります。これは使用可能な弦が限られて入手が困難になるのでは?と思われたのですが、楽器店に問合わせしたらダダリオのスーパーロングスケールの弦は36インチにも対応しているという返事でした。実際、このベースに入手時に張られていた弦はダダリオの弦でした。さらにLaklandの専用弦も有ります。
2008_0613Lakland0097.jpg ネックヘッドのこの辺りがLaklandの真骨頂となります。Fenderをリスペクトしながらも、独自のアイデアが織り込まれています。


 下画像の下段のFenderスタイルを周到したAtelier Z Vintage 605と比べると明らかですが、永年に渡る弦のテンションの影響で発生するヘッド起き(Fenderには付きものです)を防止する為に、ナットからペグにかけての厚張のローズ指板は、Fenderが凹となっているものを凸の形状に変更して強度を持たせています。

 下段のAtelier Zはヘッドの厚みを削って、ナットからヘッド面までの落差を大きくしてテンション感アップを図っているのですが、上段のLaklandはヘッドの厚みは強度対策の為に残して、テンションバーでテンション感をアップさせる方法を選んでいます。ヘッド厚はAtelier Zの15mmに比べて、Laklandは2割り増しの18mmもあります。

2008_0625Lakland0008.jpg          2008_0625Lakland0011.jpg


 画像から、テンションバーを装着してもナットからの角度はAtelier Zの方が大きいのですが、テンションはLaklandが強く感じるのは、裏通しのブリッジによる要因と思います。

 ヘッド裏側にはポリュートとしては無いものの、ナットを越えた位置までネック材の厚みをフルに利用して強度アップを図っています。これならヘッド起きの心配は皆無ですね。以上から、これまで見たベースの内で、最大の強度を持つヘッドだと思います。

2008_0613Lakland0058.jpg        2008_0613Lakland0050.jpg


 ヘッド厚はあるのですが、ペグは軽量のHipshot製の為に、ヘッド落ちなどは感じません。Fenderライクなヘッドデザインですが、Atelier Z等他のメーカーに多い4対1のペグ配置がLaklandでは3対2となり、独自のアイデンティティーを打ち出しています。

2008_0625Lakland0016.jpg        2008_0625Lakland0032.jpg
 

 ナットの位置を揃えた比較画像で、同じ5弦のAtelier Zよりも一回りコンパクトなヘッドなのが分かります。4弦より1インチ伸びた35インチスケールのネックを持つこの5弦ベースなのですが、そのコンパクトなヘッドのお陰で、通常の4弦用のFenderのケースに問題無く収めることが出来るのもありがたいポイントです。
 私がベースを入手する際に、最も気になるのがネックの状態なのですが、先ずはこちらをご覧下さい。柾目がビッチリと入った素晴らしいメイプル材を使用しています。

2008_0613Lakland0054.jpg        2008_0613Lakland0056.jpg


2008_0613Lakland0063.jpg ヘッドから覗き込んでもストレートな柾目状態が分かります。1本の原木丸太から何本も取れない、クォーターソーン材か、もしくはそれに近い材と思われます。弦の張力が加わる方向に対して垂直に重ね合さった年輪は、ネックとして最良の木取りとなっています。


 握りの形状は極太とか細過ぎとかを感じることの無い握り易い太さと形状となっています。5弦の張力に長期に渡って耐える為に、ネック内部には長方形の断面を持つグラファイト棒が2本、トラスロッドを挟むように仕込まれていて強度UPを図っています。(見えませんが・・・)

 中古で入手した為に、気になる反りの状態ですが、殆どストレート(微妙に順反り)にセッティング可能で、トラスロッドの効きもスムースです。そしてこのベースは製造後既に数年を経ていて、ネックは既に落ち着いていると思われるので、この暑い夏も楽に乗り越えることが出来るでしょう。

 ネックは35インチのスケールとなっていて、Fenderより1インチ(25.4mm)長いのですが、実際に弾いてみてもその長さを弾き辛く感じる事はありません。1インチ長くなった程、弦の張りは強くなるので、ローB弦の開放を弾いても弦が暴れる事はなくタイトに響きます。このローB弦の弾き心地はこれまで所有したことのある5弦ベースの内でベストなものです。同じく35インチスケールでエクステンデッド・ローBというオーダー仕様だったFoderaでも、このようなローBの収束感は味わえなかったです。

 ネック裏の左手が触れる部分の塗装はサラサラのマットフィニッシュとなっています。ビンテージベースの如くラッカートップが落ちたかの様な手触りで、スムースな左手の動きをサポートしています。汚れが染み込み易いのが難点ですが・・・。

2008_0613Lakland0065.jpg ボディのネック取付部は独自の大きめなカッタウェイが施されて、短めな1弦側ホーンと相まって、最終22フレット迄の押弦をスムースにしています。ネック固定用のビスが5本、プレートを介すること無くボディを貫通しているのは、見た目にもその強固な固定状態が伝わってきます。


2008_0613Lakland0078.jpg 厚貼(最大厚7mm!)のローズウッド指板のアールはFender(180r)よりもフラットなのですが、直ぐに手に馴染んでしまいました。


2008_0613Lakland0105.jpg 細いビンテージスタイルのこのフレット端部の処理はLaklandならではのもので、手作業で一ヶ所毎に丸く角を落としてあります。ここまで丁寧なフレット処理のベースを他には知りません。左手を早くスライドしてフレット端部に指が当たっても痛くは感じません。

 以前、私も自分のベースにこの処理を行った事があるのですが、ホントに繊細で微妙な加工となり、一本を仕上げるのに精神的に疲れ果てた覚えがあります。Laklandのビルダーはこれを連日行っているのですね・・・、感服します。


 久々のLaklandのエントリです。

 Lakland 55-94のコントロールはこちらの画像に様になっています。3バンドEQでのアクティブコントロールとパッシブの切替をボリュームポットをプッシュすることによって行います。

2008_0613Lakland0060.jpg


 キャビティ内にはBartoliniNTMB-Lが収められています。Laklandの頭文字Lが添えられているので分かるようにオリジナルサーキットとなります。中古で入手したこのLaklandの電源は以前所有していた4-94 Classicと同様の006P電池1ケの9V仕様ですが、数年前からNTMBは18V仕様となっています。最新のLaklandのプリアンプは自社オリジナルとなっていて、NTMB-Lはオプション扱いのようです。私自身は数年前に所有していたMade by FoderaNYCEmpire Bassにも搭載されていたこのNTMBは好きなプリアンプとなっています。

2008_0613Lakland0069.jpg        2008_0613Lakland0071.jpg


 キャビティ内に有るディップ・スイッチでミドル可変周波数の中心帯域を250・500・700・850Hzに切替出来ます。この周波数設定がLaklandオリジナル仕様のようです。スイッチの切替の組合せはキャビティの蓋の裏に図示してあります。ミドルのツマミがセンターのポジションでもフラットではないみたいで、スイッチを切替えると音質も変化します。未だ、ミドルの帯域やブーストorカットのセッティングが定まらないので、裏蓋は外しっ放しとなっています。その裏蓋の取付けビス受け用のスタッドアンカーをボディに打込んであり、頻繁な蓋の開け外しでもビス穴がダメになる事はありません。細かい事ですが、使用者にとってはありがたいポイントです。

2008_0613Lakland0076.jpg        2008_0613Lakland0083.jpg


 ミニ可変抵抗で全体のゲインも調整出来るのですが、私は通常のアクティブベースでありがちな、ベースの出力が大きい→ベースアンプのアクティブ・インプットでゲインを下げるという使い方が、今ひとつピンとこないので、パッシブのFenderの出力にゲインを揃えて、ノーマル・インプットにプラグを差して使っています。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カテゴリー
FC2カウンター
ブロとも申請フォーム