Category : Fender 61JB
 正月休みの間に、手持ちのベースの気になっていた箇所のメンテを行いました。



IMG_3572.jpg 先ずは61JBです。これと言って悪い箇所は無いのですが、ちょこっといじりました。ピックアップ下のクッションの交換です。作業ベンチに寝かして・・・、


IMG_3576.jpg これまででピックアップの高さのセッティングが決まっているので、ピックアップを取り外す前に、マスキングテープを貼ってマーキングしておきます。


IMG_3581.jpg ピックアップを取り出して、これまで付いていたクッション(左側)を外しました。このクッションは中に3本のスプリングが内蔵されていて、クッションがヘタる事が無い優れものなのですが、近年に生産されたパーツをヴィンテージベースに取り付けているのは如何なものか?と考えるようになったのです。


 しかしながら、ヴィンテージベースに使われているウレタンスポンジと同様のものは国内で見かけることが無くて、ずっと探していたのですが、何年も前に入手していたSeymour DuncanのAntiquityのJB用ピックアップの化粧箱の中に雰囲気の良いウレタンスポンジが入っているのを見つけました。右側がそれです。

 いずれはこのウレタンスポンジもヘタってくるのでしょうが、今は雰囲気優先でこれをチョイスして、ピックアップ下に敷きました。思い起こせば、この61JBを入手以来数度目のクッション交換となります。国内で入手できるウレタンスポンジは柔らか過ぎて直ぐにヘタるのですが、今回のアメリカン製のウレタンスポンジは、ガッツリとした硬目の作りなので、長寿命を期待しています。



IMG_3591.jpg コントロールプレートの取付ビスを外して、内部のチェックを行いました。ハンダの乗りの悪い箇所を見つけて補修して、ポット類は内部をクリーニングして接点復活剤を少量吹きました。この61JBのサーキットは全てオリジナルのパーツです。(ハンダ付けはやり替えています)




IMG_3596_201701041601178d6.jpg 弦を張り戻す前に、もう一点雰囲気を変える為にピックガードを交換しました。これまでしばらくは62JB用として入手していたピックガードだったのですが、60~61JB用の淡い色合いのピックガードに換えたのです。


IMG_3597.jpg 一番上の画像と比べると色味の違いが分かるのですが、こうやって重ねると更に違いがハッキリとします。外しているのが62JB用です。保存していた数年の間にピックガードの縮みは若干進んでいるようですが、取付に問題は無かったです。


 多くのヴィンテージのピックガードは1弦側ホーンの先端が欠けているのですが、この2枚のピックガードは共にトラスロッドの調整口部分のカットはあるものの、その他の欠けは無い、状態の良いものです。現在はこのセルロイドの風味を再現できているピックガードは皆無なので、大事に保存していこうと思っています。

 ベース全体の画像を見ると、よりヴィンテージ感が深まった感がします。今後しばらくは、こちらの淡い色味のピックガードが醸し出す雰囲気を味わっていきます。

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 久しぶりにThunderbird以外のベースのエントリーです。山口県宇部市にあるギターメーカーのプロビジョンギターに64Thunderbird reversをフレット打ち替えの為に持ち込んだ際に、それ以前にフレット磨り合せ依頼に出していたFender 61JBが仕上がっていたので持ち帰りました。

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 この61JBは十数年前に入手した時に別のショップで指板矯正とフレット打ち替えを行っていました。その後、それ程使用頻度は高くはなかったのですが、ローポジのフレットの減りが早くて、特に2弦3フレット(F)辺りを弾くとバズ音が気になってきたのでした。

IMG_2680.jpg 所有ベースの中でフレットの減りが気になるものは他に無くて、この61JBだけなのですが、やはり“本妻”のベースですのでここはちゃんとフレット調整をしておきたかったのです。


IMG_2684.jpg リペア前の画像は無いのですが、フレット磨り合せ後にはやはりプロの仕事ですね、かなり減っていたローポジのフレットは綺麗な山形に整形されていて、アンプに繋いでの出音チェックでは不快なバズ音は無くなり、心地良いジャズベの音が聞こえてきます。これまではバズ音が気になって強く弦を弾く事ができなかったのですが、リペア後は思いのままにベースラインにダイナミクスを付けられます。


 使用頻度が低いのにフレットの減りが早いという事は、フレットの材質が柔らかいという事です。感覚で述べると手持ちのベースで最もフレットが柔らかく感じます。以前の打ち替え時にはショップから「Fender純正のヴィンテージシリーズ用のフレットを使う」と聞いていました。この柔らかめで細身のフレットと厚いスラブ指板とが相まって、このベースの“ハイがきつくなく、ローが膨らんでいる”音色のネックの側の要因となっている感がします。

IMG_2688.jpg ネックといえば、このネック裏の“トラ目”が密かな自慢だったりもします(笑) “トラ目”は木材の部分密度の違いによってそう見えるので、強度的には不利と言われています。実際にこの61JBも十数年前の入手時に指板矯正(ハイポジ起き矯正)を行っていますが、その後のネックは安定しています。今回フレット摺合せを行ったので、今後しばらくはメンテナンスフリーとなる事でしょう。
 17日にこちらであるライブでは、広島から来られるプロベーシストの前田順三さんに私のベースの61JBと63PBをお貸しして弾いていただく予定です。

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 その日の為に、先日2本共弦を張り替えたのですが、61JBはコントローラーも交換しました。

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IMG_0703.jpg 私の61JBはその当時の標準仕様の2連スタックポットではなくて、61年20週目生産の3ポットのコントローラーを持つものです。これはとてもレアだと思います。3ポットは62年からの仕様というのが通説で、これまでe-Bay等で数多くの61JBをチェックしてきたのですが、これ以前の3ポットの存在を知りません。


 その3ポットのコントローラーなのですが、劣化を心配してここ数年間は取り外して保管し、リイシュの2連スタックポットを取付けていました。しかしこのスタックポットは使いこなすのに慣れが必要なので、お貸しする前田順三さんの為に操作がシンプルなオリジナルの3ポットのコントローラーに戻したという次第です。

IMG_0713.jpg 数年振りにコントローラーに通電したのですが、アンプからの出音をチェックすると、ガリもノイズも無く、全て正常に動作していました。その出音は押し出しの強いローに嫌味の無いハイがプラスされた、GWに東京のshinmei_tさんのお宅で弾いた極上の62JBと変わりないものです。


 この61JBは以前に前田順三さんに弾いていただいた事があり、今回もリクエストがあったものなので、その出音をライブ会場の客席から聴ける事を楽しみにしています。
 61JBのネック廻りをメンテしたついでに、他の箇所もイジリました。

 この61JBは、デフォルトでは62年から導入された3ポットが先行で取り付いていたのですが、ビンテージのポットを温存する為にリイッシューのスタックポットに交換しています。その各ピックアップに対応するトーンコンデンサーはデッドストックのダイレクトロン(サークルD)にしているのですが、久しぶりに弾くともっとハイを絞り気味にしたいなと感じました。

 元々、ローがかなり出るベースなのですが、ローだけではなくてハイも十分に出ています。ダイレクトロンのコンデンサーでハイを絞ると、変な表現なのですがハイが少し立って来ます。ハイを立たせて絞るという感じで、ググッとモコらすというものではありません。

 日ごろJBを使う際は必ずトーンを絞り込んでいる私としては、この61JBはリアのピックアップだけをもっとモコらすと更に良い塩梅になるのでは?と考えて実行しました。

IMG_8381.jpg コントロールキャビティー内のリアのコンデンサーを取り外して、その配線を外部に出しました。配線にはワニ口クリップを取付けして、そこに様々なコンデンサーを咥えてアンプからの出音をチェックしました。


IMG_8384.jpg チェックの結果、好みの出音となったのはこのコンデンサーです。リンディー・フレーリンのピックアップを購入した際に、推奨品とされていたもので、薄っすらとNECのスタンプが見えるのですが、メーカーは定かではありません。容量は0.05μFで一般的に使われている値です。


IMG_8386.jpg 決定したこのコンデンサーをリアのスタックポットに取り付けました。躯体が大きいのでこの位置にしか収まらなかったです。フロントはダイレクトロンのままです。


 スタックポットでのトーンコントロールは多彩なものとなります。フロントは絞らずにリアのみをモコらす、又はその逆のコントロールもあります。私のセッティングはフロント・リア共にトーンを絞り込むのですが、コンデンサー交換後のリアのモコり具合がとても心地良いものとなっています。

 この度のメンテで、この61JBは本命度というか本妻度(?)が更にアップしました。

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IMG_8370.jpg ネックを外したついでに、ネック廻りをチェックしました。ネックエンドには鉛筆(?)での手描きで6-61の文字がうっすらと読みとれます。61年6月製造のネックですね。ジャズベースは1960年7月にプロトタイプが発表されてその年の年末から販売開始とされているので、世に出回り始めてから半年後の製品となります。


 62年前期までのスラブ(平面)貼り指板も分ります。そしてロッドナットですが、この61JBのロッドナットは手持ちのベースで一番の心地良い回し具合です。ロッドナットの回し具合を云々される方はいないと思うのですが(笑)、例えればバターをナイフでカットする際の手の感触の様に、引っ掛かりの無いスムースさでナットを右左に回せます。トラスロッドの貫通穴内部で、トラスロッドが木部に優しく触れている様がイメージされます(笑)。

IMG_8375.jpg フレットは少し汚れてくすんでいたので、磨きました。


IMG_8377.jpg ネック裏には密かに(?)トラ杢が浮かんでいます。ネックの木取りは何の変哲もない板目取りですが、現行Fenderのカスタムショップで、これが一番良いとされている感のある(強度の高い)柾目取りよりも板目取りのほうが、弦の振動に柔軟に反応してくれると常々感じている私です。Fenderのコピーモデルで私のお気に入りの国産Fullertoneもネックは板目取りです。


IMG_8378.jpg そして特筆すべきは、ネックとネックポケットの収まりです。全くの隙間無し(ピックガードは縮んで隙間が大きいですが・・・汗)で、ピタッと収まっています。ネックジョイントビスを抜いてもネックをこじらないと外せません。


 コンピューター制御のNCルーターなど無いこの年代、職人がネックとボディーを1本1本手作業で加工・組込みしている光景が目に浮かびます。今ではカスタムショップが数十万円もする高価な製品で行うこの工程が、当時は全製品に普通に行われていたのですね。
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Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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