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Category : Fender 63PB
 私の63PBはレアなブロンズ塗装(リフィニッシュ)でライトアッシュボディーという事で、アルダーボディーのPBでイメージするファットな出音と異なり、歯切れ良い出音が特徴となっています。

IMG_8923.jpg これまではその歯切れ良さを更に増強する為に、オリジナルの状態からトーン・ポットを250kΩから500kΩへ、トーン・コンデンサーを0.1μFから0.05μFに交換していました。


IMG_8924a.jpg アルミプレートは、ジャック廻りで破損したピックガードの補修部を補強する為に作製したものです。このプレートの取付け前はプラグを右手で抜く際に更なる破損の防止の為にピックガードを左手で押さえ付ける必要がありました。上画像でキャビティー底に見える銅板のシールドプレートも自作して追加したものです。


 この63PBはこれまでラウンド弦だったのですが、少し前にFenderのフラット弦に交換していました。このFenderのフラット弦は材質がステンレスで一般的なフラット弦よりも高域が強く出る弦で、これをこれまでの歯切れを増すトーン回路に交換している63PBで使うと、高域が立ち過ぎて低域が不足気味になる感がしたので、トーン回路を元に戻す事にしました。


IMG_8930.jpg 回路を元に戻した状態で、配線材以外のポット×2・コンデンサー・ジャック等は63年のオリジナルパーツです。オリジナルの配線材は撚線に青錆が発生していたので再使用していません。以前の使用時にはガリが発生していたポット×2は入念にクリーニングを行い、ガリを消しています。配線の引き回しもオリジナルを踏襲しています。


IMG_8938.jpg パーツ交換が終わった回路にピックガードを取り付けました。ピックガード裏の薄いアルミ・シールド板(オリジナル)は発生していた錆をサンドペーパーで落としたので、ペーパー傷だらけです。このくらいガシガシと削らないと錆が落ちなかったので・・・。

 ボディー上に置いているのがこれまでのパーツで、左から250kΩのボリューム・ポット、0.05μFのトーン・コンデンサー、500kΩのトーン・ポットです。


 1963年の製造時のパーツに戻った回路からの出音は、トーンツマミがフルアップでもこれまでよりも幾分モコっているのですが、ステンレスのフラット弦からの高域をカットする為に更にトーンツマミを絞った時に塩梅良いモコり具合になり、落ち着きのある音となっています。

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 そして上画像をご覧になれば、ブリッジ部に小さなウレタンスポンジでの弦ミュートがあるのが分かるのですが、このくらいのソフトなミュートで音の伸びが私の好みの状態になります。

 PBにスポンジミュートと言えば、Queenのジョン・ディーコンをイメージする私ですが、映画“ボヘミアン・ラプソディー”でのPBにはどの年代も一切スポンジミュートがなされていなかったですね。せめて初期のロングヘアー時のPBにはミュートが欲しく感じた私です。もう一点、Live Aidの際にジョン・ディーコン役が穿いているジーンズがボタッと太いのが気になりました(笑)。本物はもっとタイトでしたので・・・。



 ネットパトロールをしていたら、同様にアルミプレートでの補強がなされているPBを見掛けました。こちらは、トーンポット~ジャック間の補強となっています。

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1959-PB-SB6__35.jpg 「うーん、良い仕事していますね」と評価したかったのですが、アルミプレートが大き過ぎたのかボディーを削って収めています。仕事振りは私の方が丁寧です(笑)
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 以前PUのポールピースへのタッチノイズ低減対策でポールピースをアースに落としていた63PBですが、最近アンプからの出音に違和感を覚えるようになってきました。それは2個のスプリットコイルの内の1~2弦用コイルは音量が大きくて音質はコリコリの固め、もう一個の3~4弦用コイルは逆に音量が小さくて音質はモコモコにこもっているという状態でした。

IMG_7619.jpg しばらくは音量のバランス調整の為に1~2弦用コイルをボディーに沈めて低く、3~4弦用コイルは高めにして様子見を行っていたのですが、これは経験から後加工の《ポールピースのアース落とし》が”悪さ”をしているものと判断して、取り付けしていたアース用のパーツを取り外しました。


 判断通りにこれで2個のコイルの音量・音質のバランスの悪さは解消できたのですが、元々のポールピースへのタッチノイズ問題が再び浮上してきました。そこでもう一つの手段の《ピックアップにフィルム貼り》を行う事にしました。

IMG_7621.jpg ポールピースに指が触れるとノイズが発生するのですから、指が触れないようにピックアップカバーの表面にクリアーのフィルムを貼る事にして、ピックアップカバーを外しました。剥き出しのピックアップはこの年代の特徴の”ブラックボビン”です。


IMG_7623.jpg 左は加工後の写真ですが、クリアーフィルムなので見えないですね・・・(笑)。タッチノイズがしていたのは1~2弦用コイルだけだったのですが、仕上げを揃える為に3~4弦用コイルにもフィルムを貼っています。この年代のピックアップはポールピースがピックアップカバーと面一なので、フィルムがフラットに貼れています。


 ポールピースの周囲だけに丸くカットしたフィルムを貼る事も考えたのですが、丸カットは作業が細かくなるのと、フィルムが部分的に剝がれる事を懸念したので、ピックアップカバーの表面全体に貼っています。このフィルムはガラスの飛散防止用で、表面が強いので重宝していて、これまで各所で使っています。

 フィルムを貼ったピックアップのアンプからの出音をチェックすると《ポールピースのアース落とし》以前の出音に戻っていました。フィルムは磁界に影響を与えないので、当然ではあるのですが・・・。

 気になるポールピースへのタッチノイズですが、これまでの《ポールピースのアース落とし》以上の効果でノイズは激減しています。これまで見栄えを優先して《ピックアップにテープ貼り》は避けてきたのですが、作業性と効果の高さはこちらが優位と言えそうです。

IMG_7627.jpg 50年経過するとマグネットの磁力が突如減少してピックアップの出力が下がるという”都市伝説”があるのですが、かれこれ55年前のピックアップを内蔵する63PBは今も元気いっぱいの低音を轟かせています。(手持ちの60年代のFenderベースのピックアップで最も出力が大きいです)
IMG_7223.jpg メンテナンスを終えてベストな状態となったAmpeg B-15Sと相性抜群の63PBですが、自宅で小音量でのプレイ時には気にならないものの、スタジオで大音量でのプレイ時に、1・2弦用のピックアップのポールピースに指が触れると、「バチッ!」いうタッチノイズがスピーカーから聞こえてくるようになりました。


IMG_7225.jpg このノイズはピックアップのポールピースに直接巻かれたコイル線の薄い皮膜を介して、指がピックアップ出力のホット側に触れるのと同様の状態になる為に発生するもので、古いピックアップではありがちな症状です。


IMG_7226.jpg これを解消すれるにはポールピースをアースに落とす加工を行なえば良いので、やってみました。先ずは弦を外して、1・2弦と3・4弦に対応する2つのピックアップの相互位置がずれないようにテープを貼ります。


IMG_7227.jpg この状態を維持しながら、固定ネジを緩めてピックアップをボディーから取り外して裏返しにします。(63年ですのでPUはブラック・ボビンです)


IMG_7228.jpg 短冊状にカットした2枚の銅板にリード線を半田付けして電気的に一体化したパーツを作り、銅板の裏に両面テープを貼って、ピックアップ裏側のポールピースに沿うように貼り付けました。リード線の端はアースプレートに半田付けしています。銅板自体はピックアップの出力端子には触れていません。そして各ポールと銅板との間に少量の導電塗料を塗布しました。(この加工は以前は、アルミテープで行っていたのですが、アルミテープが破れる恐れがあるので、今回は銅板を使用しました。)


 導電塗料の乾燥後にテスターで各ポールピースとアース(ブリッジ等)の間の直流抵抗値を測り、抵抗値が全てゼロ(ポールピースがアースに落ちている)なのを確認してピックアップを元通りに戻して、全ての工程は終了しました。

 63PBをアンプに繋いで出音の確認を行いました。ポールピースへのタッチノイズは解消されています。アンプのボリュームツマミをグッと回すと幾分かはノイズが聞こえるのですが、そこまで大きなベース音ではプレイしないので、実用する音量内では全く問題が無くなりました。ノイズではなくてベースの出音に関しては音量・音質に変化は無かったです。

 今回の私の63PBのケースは上記のように問題は無かったのですが、ピックアップによってはコイル線の被覆が剥げて直接ポールピースに触れているケースがあり、その状態のポールピースをアースに落とせばピックアップの信号もアースに落ちる事になり、ピックアップの出力が減じたり最悪は音が出なくなったりします。そのような状態のピックアップには今回の加工は出来ないので、ピックアップ表面にビニールテープを貼るなどして、ポールピースと指との間の絶縁を図る必要があります。

 ノイズレスとなり、更にAmpeg B-15Sとの相性の良さを楽しめるようになった63PBです。ライトアッシュボディー故の沈み込み過ぎないローがスピーカーからポコポコと聞こえてきます。
IMG_9097.jpg 私の63PBに元から付いていたSKのトーン・コンデンサーを取外しての出音チェックでは、とても元気の良い明るめのギンギンとした音がアンプから飛び出していました。そのチェック後にはダイレクトロンのコンデンサーを取付けてハイを押えていたのですが、他のベースと比べるとこの63PBの場合は、トーンポットがフルテンでもコンデンサーの有無でハイの出具合が大きく変化していました。


 バンドでの練習の際に、ダイレクトロンのコンデンサーでトーンポットをフルテンにしていても「もっとハイが出て欲しい」と思われるシチュエーションも有ったので、これをどう対処しようか?と考えたのですが、トーンポットを換えてみる事にしました。

 同じポットを使っていてもフルアップの際は、ボリュームでは抵抗値が0、トーンではそのポットの抵抗値Maxとなるように配線されています。63PBの場合、トーンポットは250KΩの抵抗値です。これとトーンコーコンデンサーとが直列に結線されたものが、ホットとコールド(アース)の信号間に挿入されています。

 と言う事は、250KΩのトーンポットを倍の抵抗値の500kΩに換えると、フルアップ時にトーンコーコンデンサーを流れる電量は1/2となり、トーンが絞られる割合が少なくなると想定されます。

IMG_9119.jpg これを実践してみました。トーンポットを手持ちの500kΩに、そしてこの際なので63の刻印のあるオリジナルポット2個は将来に温存する為に、ボリュームポットもCTSの250 kΩに交換しました。


 このポットの組合せでの出音チェックです。500kΩのトーンポットがフルアップの際はこれまでの250kΩよりもハイが立って来たのですが、コンデンサーレスのギンギンの音からは少し押さえ気味となっていて、使い勝手が良さそうです。先日のバンド練習の際のチェックではトーンツマミが《7》位のポジションで好みの音となっていました。

244_36DPEAWWIE.jpg この状態で先般の“広島ベース会”に持込んだところ、多くのベーシストに高い評価をいただいています。トーンを換える前はモコリ気味のあまりお勧めの出音ではなくて持込みを躊躇していたのですが、この結果をみても今回のトーンコンデンサー交換は“正解”だったと言って良いでしょう。写真は「このベース欲しい」と言わんばかりに、ず~っと弾かれていたムタさんに抱かれた63PBです(笑)。


 最近の試行錯誤で、PUの素の音をトーン回路のコンデンサーやポットによって様々に変化出来る事が分かりました。アクティブ回路やプリアンプでのトーンコントロール程に劇的な変化とはならないのですが、ベースのコントロールキャビティ内のパッシブトーン回路の工夫で、ジャックからの出音を好みに近い物にしておければ、そこからのトーンコントロールはとても楽になると思います。

 ベース本体から気に入った音が出ていないものを後から補正するのはとても難しいですし、最終的にどうしても自分の好みとならないケースも多いと思います。それになりよりもコンデンサーやポットは1個数百円で入手出来るので、1台何万円もする高価なプリアンプやEQに比べて費用対効果が高いと言わざるを得ません。



 正月休みの63PBのメンテの締めくくりに、この作業も行いました。

IMG_9115.jpg この63PBの入手時にはピックガードがジャック部で破損していて、それを補修していたのでした。その後数年を経て、更にピックガードの収縮が進み、補修部に隙間が現れてきたので、先般、G&L SB-266PBのメンテの際に行ったアルミプレートでの補強を行いました。


 66PBのアルミプレートを作った際に型紙をとっていたのですが、これは63PBと微妙に形状が異なっていたので使えなかったです。当時はコンピューター制御のNCルーター等ある訳なく、全て手作業でのキャビティー彫り込みだったので当然の事です。



IMG_8997_20120103175438.jpg 一連のメンテ&プチモディファイを経て、この63PBはこれまでのモヤッした出音とうって変わって、Rock向けとも言えるとても押出し感の強い出音となりました。これによって今後持ち出す機会は増えそうですが、そうなると少し気になる箇所が出てきました。それはルックスなのですが、リフィニッシュしたボディがあまりにも奇麗なのです。以前からショップと相談してはいるのですが、この際レリック加工に出そうかな?と考えています。
 正月休みの間、66JBに続いて手持ちのフェンダーベースをメンテしています。まずは63PBからメンテ内容を報告します。

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 PUポールピースのアース落し

IMG_9080.jpg ポールピースに指が触れる際のジーというノイズ対策で、PU裏にアルミテープを写真の様にカットして貼り、導電塗料でポールピースとアルミテープを導通させています。


 トーンコンデンサー交換

 これまでこの63PBの出音は、全音域に亘ってモワ~ッとくぐもった感がして、ヌケの悪さを感じていました。特に3~4弦はローが出ているのに切れが悪くて、これはライトウェイトアッシュのボディ材に因るものかな?とずっと思っていました。しかし、このところトーンコンデンサーを取替えして良い結果になっていた事から、このベースもコンデンサーを交換したら何とかなるのかな?と考えました。

IMG_9087.jpg 左画像で配線に隠れて分かり辛いですが、オリジナルはSKのスタンプがある0.1MFDのセラミック・コンデンサーが付いています。


 このコンデンサーを取り外してアンプからの出音をチェックしました。その結果は正に“目から鱗”でした。これまでとは比べる事が出来ないクリアーでギンギンの音がアンプから飛び出してきました。音量も明らかにアップしています。

 トーンポットがフルテンの時もコンデンサーにはホットの信号が通ってトーン回路が機能している事は理解してはいたものの、これだけの差があるとは!オリジナルのコンデンサーはかなりウォームな方向に作用する物だったのですね。

IMG_9092.jpg と、言う事はコンデンサーを色々と試してみたら自分の好みの音となるのでは?と考えて実行することにして、先ずこの回路を作ってみました。何じゃこれは?と思われるでしょうけれど、これは最低限のパーツから作ったトーンコンデンサー比較用の回路です。シールド線とポットとコンデンサーをくわえるワニ口クリップで成り立っています。


IMG_9096.jpg このトーン回路のプラグはベース側、アンプ側のどちらに挿しても良いのですが、コンデンサーの取替えがやりやすいように台の上に置いたエフェクターのイン側に挿しています。

 これでアンプからの出音をチェックしながらコンデンサーを順に試してみました。この時は既にベース本体のトーンコンデンサーは取外しています。


 いゃー本当にトーンポットがフルテンの状態でもコンデンサーに因り、音が異なっています。同じキャパシターのコンデンサーを比べたら、大型のオイルコンデンサーはウォームな効き、薄型のセラミックコンデンサーはローとハイがカットされてミッドが立ってタイトな効きとなっています。

IMG_9097.jpg 手持ちのコンデンサーから選んだのは、このところの私の“ツボ”となっているダイレクトロンの0.05MFDです。PBらしい押出し感はあるものの、極低域と耳障りなハイはカットされて、とても塩梅の良い出音となりました。


 この日のチェックでは、オリジナルコンデンサーのウォームな音、コンデンサーを外した時のギンギンな音、ダイレクトロンのコンデンサーのタイトな音の3種類の音が同じベースから出せました。コンデンサー、侮りがたしです!これにコンデンサーのキャパシターの数値、トーンポットの抵抗値等を組み合わせるとなると・・・、奥が深いです(汗)。

 PUのウレタンクッションの交換

 トラスロッド調整 
 
 少し順反るようにトラスロッドナットを緩めました。

 弦交換

 弦高調整 

 指板にレモンオイル塗布 



IMG_8997_20120103175438.jpg 以上のメンテナンスで、この63PBはこれまでで一番の低音を鳴り響かせています。大満足な結果となりました。

 えっ、G&LSB-2のセッティングですか?正月の間は作業休みです(笑)。
プロフィール

F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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