入手したヴィンテージのThunderbird用のピックアップのセットの内で、リア用をⅡからⅣへのモディファイ中の64Thunderbirdリバースに取り付けしたいのですが、その64 Thunderbirdリバースはフレット打ち替えの為にギターメーカーに長期入院中で、退院の目途は立っていません。

 せっかく、フロント&リア用のセットが揃っているので出音を聴きたくなって、両ピックアップをESPのThunderbirdに取り付けてみました。ピックアップの交換はサクッと終わったので、早速アンプに接続して出音をチェックしました。

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 このESPのThunderbirdの入手時にはESPオリジナルのピックアップが付いていました。そのピックアップはEpiphone-Japanや現行USAのものに通ずるブーミーな音色なので、私の好みと合わずにSeymour Duncan Custom Shopのピックアップに交換していたので、今回はDuncanのピックアップとの出音の比較となります。

 先ずは音量です。Duncanのピックアップのコイルの直流抵抗値は11~12kΩ、交換したヴィンテージ・ピックアップは7~8kΩという数値が示すように、アンプからの音量は少し下がっていたので、アンプのボリュームツマミを若干右に回しました。

 そして肝心の音質ですが、これは良い!好みの音質です。Duncanのピックアップよりも出力が低い分、アンプの入力部での歪具合が減少していて音像がクッキリとしています。

 ピックアップの構造がハムバッキングなのでアンプでドライブし過ぎるとブーミーな音色になるのですが、このヴィンテージ・ピックアップではドライブ感はありつつもクッキリとしたベースラインがアンプから聞こえるという、私の求めるベースサウンドにかなり近い音色になっています。

 気を良くして、手元にもう一本あるヴィンテージ・ピックアップの取り付いている68ノンリバースとの出音を比較しました。2本に張られている弦は共通、ピックアップ~弦の離れも同様にセッティングしています。

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 この68ノンリバースの2個のピックアップの抵抗値は以前測定した事があって、8~9kΩとESP Thunderbirdに取り付けたピックアップよりも各々1kΩほど大きいのですが、アンプからの出音は抵抗値の違いに関係なく、68ノンリバースが少し小さな音量でした。

 音質もESP Thunderbirdよりも低域に沈んで落ち着いたものでした。ESP Thunderbirdがロック向きとすれば、68ノンリバースはブルースに合う感じですね。

 この音質の違いの要因を詳細に言及する事はできなくて個体差によるものとするしかありませんが、どちらのThunderbirdも私のイメージするところの“Vintage Thunderbird”の音がするのには間違いがありません。演奏する曲のジャンルで使い分けすれば良いだけです。

 64 Thunderbirdリバースの退院はまだ先になりそうなので、しばらくはこのままESP Thunderbirdに取り付けたままで、心地良い出音を楽しんでいこうと思っています。
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IMG_4050_20170129202541120.jpg 入手した2個のヴィンテージThunderbird用ピックアップを詳しくチェックしてみました。




IMG_4052.jpg まずはフロント用です。いい感じにニッケルメッキがくすんでいます。直流抵抗値は7.84kΩと控えめな数値です。現行のUSA Thunderbirdは9.6kΩ程度なので、一般的にヴィンテージのThunderbird用ピックアップの出力は現行よりも小さくて、ブーミーな出音とはならないのが数値でも分ります。


IMG_4053.jpg 裏面です。網シールド線はオリジナルではなくて交換されています。


IMG_4058.jpg リア用の網シールド線はオリジナルだったので比較しました。よく見れば分るように、下側のリア用のオリジナルの網線は2本の極細線で編んであるのですが、上側の交換されているフロント用の網線は3本編みです。そしてフロント用の網線の直径はリア用よりも細いのも分ります。


IMG_4061.jpg 網シールド線に交換の際に、熱量の低い半田鏝を使ったからと思われるのですが、半田鏝の熱が鉄製の裏蓋に吸収されて半田全体が完全に溶けきっていない盛り方になっています。そしてその際に半田鏝が触れたのか、コイルからの黒ビニール被覆線の被覆が溶けて芯線が見えています。


IMG_4062.jpg アース側の線なので短絡の恐れは無いものの、このまま見過ごす事はできないので、黒ラッカーを刷毛で少量塗って被膜代わりとしました。




IMG_4064.jpg “お宝”のリアピックアップです。メッキカバーのクスミ具合は先のフロント用と同様なので、セットとして使用しても違和感はなさそうです。e-Bayに出品されていた際には直流抵抗値が9.18kΩとの記載があったのですが、私の所有するテースターでの測定では9kΩを少し切った8.86kΩとなりました。


IMG_4065.jpg 裏面です。こちらの裏蓋の亜鉛メッキは劣化が進んで粉を吹いています。先に網線シールドはオリジナルとしたのですが、シールドの芯線とピックアップからのリード線の半田付け部に巻いてあるというか2つ折りで貼ってある薄茶の紙テープが気になるところです。同年代のピックアップの多くは黒のコイル保護用のテープが絶縁用として貼ってある事が多いのですが、調べてみると薄茶の紙テープの仕様もありました。


IMG_4069.jpg ピックアップに近付いてよく見ると、コイルからの黒ビニール被覆線の被覆が裏蓋の穴の縁に触れた為か剥げています。


IMG_4070.jpg こちらはホット側の線になるので、短絡を防ぐ為にクリアーのシールを極少量打ちました。




IMG_4071.jpg 2個のピックアップの裏面を並べてみると、取付けビス穴の径が異なっているのが分りました。この違いは製造年の違いによるものか、仕様によるものか、今後の調査・研究課題となります。
 Thunderbird用ピックアップ入ヴィンテージのThunderbird用のブリッジに続いて、アメリカから届いた荷物の中身を紹介します。

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 Thunderbird用のピックアップが2個です。この2個は同時に届いたのではなくて、先ずは画像左のピックアップを入手して、その数カ月後に画像右のピックアップを入手したという流れです。

 この2個の共通点はカバーがニッケルメッキと言う事で、1963~65年のリバース用のピックアップです。異なる点は直流抵抗値で、画像左よりも画像右が大きくてフロント&リア用のセットとなります。特にこの画像右のリア用のピックアップは極レアなものとなります。

 e-BayをチェックしているとThunderbird用のピックアップが年に極僅か1~3個出品されているのですが、その殆どは抵抗値の低いフロント用のピックアップです。Gibsonの資料によると、1963年~65年にかけてのリバースのThunderbirdの生産数 は、1ピックアップのⅡが約700本、リアピックアップが搭載されているⅣは約300本なので、その全個体に搭載されていたピックアップを単純計算すると、フロント用が約1,000個、リア用が300個となります。世界に300個しか存在しないニッケルメッキカバーのリバース用リアピックアップを手に入れる事がどんなに困難な事か分ります。

 昨年e-Bayで、ある出品者が同時期に2個のThunderbird用ピックアップを別々に出品されていて、どちらがフロント用とかリア用だとかの商品説明は無かったのですが、直流抵抗値が片方は8.kΩ台、そしてもう片方は9.18kΩとの記載があったので、9kΩオーバーの方はリア用に間違いないと判断し、そしてこれを逃すと次は無いだろうと考えて、(高額な事は頭から消え去っていて)ポチってしまいました(汗)。

 そんなこんなでフロント&リア用のピックアップのセットが手元に揃ったのですが、もうひとつ特筆すべきは、どちらのピックアップにもピックアップリングが付属している事です。このリング単体での入手はとても困難で、かつ同形状の再生産品は皆無なので、同時に入手できてとても喜んでいる私です。
 ESP Thunderbirdにサムレストを装着して弾き心地が向上したのを受けて、今手元にあるもう1本の68 Thunderbird ノンリバースにも装着しました。

IMG_3998.jpg ESP Thunderbirdは両ピックアップリングの下に厚いシムを挟んでいるので、サムレストはボディー表面に両面テープで貼り付けたのですが、68ノンリバではフロント側はピックガードに、リア側はシムの無いリングの縁に乗るようにサイズ決めしています。両面テープの重ね具合を調整して弦とサムレストの離れを均一にしているのは前回と共通です。


 68ノンリバにサムレスト装着後はESP Thunderbirdと同様に演奏性が向上しています。特に68ノンリバのピックアップのピックでの打音は大きくて、これまではピックアップ表面に打音減少の為のクッションとしてクリアーフィルムを貼っていたのですが、そのフィルムは不要になりました。せっかく貼っているので、フィルムが痛むまではピックアップのメッキ保護の為にそのままにしておきますが・・・。

 ピックアップ部の改良が終わったので、視線をブリッジに向けると次の気になる点が見えてきました。ブリッジをボディーに固定しているスタッドボルトの頭のクロームメッキが一部剥げて赤錆が発生していたのです。

 このままでは錆がどんどん進行するので、対応として錆をサンドペーパーで落とした後に空気に触れないようにクリアーラッカーを塗布しておきました。

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IMG_4006.jpg さて、これでメンテが終わりきや、視線をテールピースに向けると、「むむっ、これは!?」ぱっと見では分らないのですが、テールピースがブリッジ方向に傾いているようなので、取り付けビスを緩めるとかなり斜めに刺さっていました。そうなのです。長年使用してきた間にテールピースが弦の張力に引っ張られて傾いているのです。


IMG_4013.jpg テールピースを取り外してビスを戻すと3本のビスが共に斜めになっていて、テールピースがボディーに接していた部分のブリッジ寄りの塗装被膜が、テールピースに押されて浮き上がり剥離している箇所もある状態でした。


IMG_4015.jpg 長円形になっているビス穴を詳しくチェックすると、穴のボディー表面部がブリッジ側に広がっているばかりではなく、穴の底はビス足でボディーエンド側に向かって広がっていました。


IMG_4018.jpg 実はこの状況にあるのは以前から把握していて、その際はテールピース取り付けビスを少し太いものに取替えして様子を見ていたのでした。画像の左が太くて長い対応用ビスで、右が細くて短いオリジナルのビスです。


 他の手持ちのThunderbirdではこのようにはなっていので、この68TBノンリバースのボディー材のマホガニーが特別に柔らかいのかな?と疑問を覚えながらも対処法を考えてみました。

IMG_4020.jpg このままどんどん太くて長い取り付けビスに交換していく事はできないので、ボディーの穴周りを補強する事にして、先ずは長円形のビス穴を4.5mm径の木工ドリルで丸穴にしました。


 これから木の棒で穴埋めを行います。いつもはこの様な穴埋めの際にはホームセンターに売っているラミンの丸棒を使っているのですが、そのラミンの丸棒は柔らかくて加工性には優れていても今回のように強度を求める時には不向きな材です。

IMG_4030.jpg 何か適材はないかな?と部品箱を探したらローズウッドの端材があったので、5mm角にノコギリでカットしたものを電動ドリルのチャックに咥えて回転させながらヤスリで削り、4.2mm径の鉛筆状の打ち込み栓を3本作りました。


IMG_4032.jpg ローズウッドの栓をボディーに打ち込んだ後は、その際に併用した木工用ボンドの乾きを待ちます。


IMG_4095.jpg 一晩置いてボンドが乾いたら、飛び出た栓の頭をカットして、2.2mm径の下穴をボディーに対して垂直に開けました。その際には、ビス穴の底のボディーエンド側に固いローズウッド材が残るようにビス穴のセンターを僅かにブリッジ側に寄せています。


IMG_4101.jpg 前述の細めのオリジナルのビスでテールピースを固定して、弦を張った状況です。これがメーカー出荷時の状況です。


 メンテ前(左画像)とメンテ後(右画像)を比べると、テールピース取り付けビスの頭の見え方が変わっているのが分ります。ほんの僅かな変化なのですが、心の中は大満足の結果となっています(笑)。

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 ビス穴廻りを補強したとはいえ、Fenderのブリッジのようにフラットなブリッジプレートを5本の長いビスで取り付けている程の強度にはなっていないので、今後は弦の張りっ放しは控えるようにしなければなりません。
 前回でブリッジとテールピースを交換して、ルックスは最高となったESP Thunderbirdですが、今回は演奏性の向上を図りました。

 このThunderbirdはバンドで演奏する曲に合わせてピックで弾く事が多いのですが、いくつかの曲で指弾きをする際には、右手親指の固定先に苦慮していました。メタルのピックアップカバーの縁は丸みを帯びていて親指が滑ってしまうし、ピックアップリングの縁に親指を置くとG弦が遠くなってしまうのです。

IMG_4084.jpg そこで、5mm厚のアクリルクリアー板をカットしてサムレストを作製して、両ピックアップ間に装着しました。


IMG_4085.jpg 装着には1mm厚の透明両面テープを使ったのですが、リアピックアップ側は両面テープを2枚重ねにして、弦とサムレスト表面が平行になるようにしています。


 これで試奏したのですが、親指がガッチリと固定できるのでとても指弾きがし易くなっていました。又、親指を一点に固定するだけではなく、サムレスト上を滑らす事によって弦が美味しく鳴るポイント(スイート・スポット)を探ることもできます。

 そしてこの度の親指の固定の為のサムレスト装着では想定外のメリットもありました。ピック弾きの際にも塩梅が良くなっていたのです。

 私はどちらかと言うとピック弾きの際も弦をガッツリと弾くタイプで、弦を弾く直前にピックをリアピックアップのカバーに軽く当てて位置決めしていました。そこから弦を弾く事によってピックを弦に当てる加減をコントロールしていたのです。

 ただし、この奏法ではピックがピックアップのメタルカバーに当たった際に、“カツッ”と打音がアンプから聞こえてしまいます。現行のGibson Thunderbirdのピックアップは樹脂でモールドされていて、この問題をクリアーしています。(ルックスは好みでは無いです・・・)

 この度は4弦部分にサムレストを装着して、4弦を弾く際にはこのサムレストにピックを当てて弦への当たりをコントロールできるようになったのですが、4弦への弾き方が決まると右手の位置も決まるので、サムレストの無い他の弦への弾き具合も安定しました。当然の事でピックアップの打音は無く、ピック弾き全般に対してメリットがあったのは嬉しかったです。

IMG_4093.jpg 今回のサムレストの装着はほんのちょっとの工夫なのですが、効果は絶大でした(笑)
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F-nie

Author:F-nie
回りまわって最後に辿り着いた、Vintage Fender Bass
とことん、追求しています。

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